ピーシーアイ、新型サーブ「9-5」を国内発売
FFと4WD、全車ツインスクロールターボエンジン搭載

2011年3月18日発売
580万~695万円



 ピーシーアイは、サーブの新型「9-5」を3月18日に発売した。価格は580万円~695万円。

モデル駆動方式エンジン変速機ハンドル位置価格
Aero XWD4WD2.8リッターV型6気筒
DOHCターボ
6速AT695万円
Vector4WD2リッター直列4気筒
DOHC直噴ターボ
640万円
2WD(FF)580万円

 

 「9000」(1984~98年)に端を発するサーブのフラッグシップモデル。「9-5」を名乗ってからは2代目となる。

 スタイリングはトランクルームが独立した3ボックスセダンだが、内側に細いエアインテークを設けたヘッドライトユニット、1本の横バーを入れた逆台形グリル、ラップアラウンドしたフロントウインドー、ベルトラインとCピラーによる「ホッケースティック」と呼ばれる造形、サドウインドーグラフィック、なだらかなリアウインドーなどを、人気車「900」(1978~93年)からの引用し、サーブらしいルックスを実現している。

 一方でトランクリッドをスポイラー風に造形し、リアピラー、ルーフへとつなぐラインはフィン状に成形し、テール幅いっぱいにライトバーを配置するなど、新型9-5ならではの試みも用いられている。

 なおヘッドライトはバイキセノンで、Aero XWDには標準、それ以外にはオプションで「スマートビーム」と呼ばれるコーナーリングライト機能を備える。ターン・シグナルランプとリア・ブレーキランプはLED。

 インテリアは、センターコンソールからドライバー前のインストゥルメントパネルをつなげ、ドライバーオリエンテッドな造形とした。イグニッションキーはスタート/ストップボタンになったが、サーブの伝統に則ってセンターコンソールのシフトレバー脇に置かれる。

 メーターパネル中央には飛行機の高度計をモチーフにデザインされたスピードメーターが配置され、指針はすべてサーブグリーンで統一される。また「パイロットHUD」と呼ばれるヘッドアップディスプレイがAero XWDには標準で、それ以外にはオプションで用意される。

 

 エンジンは2リッター直列4気筒と2.8リッターV型6気筒が用意され、どちらもツインスクロールターボと吸排気可変バルブタイミング機構を備える。4気筒エンジンは直噴システムを採用する。トランスミッションは6速ATのみだが、Aero XWDのそれはアクティブセレクト付きとなる。

 サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアはFF車が4リンク、4WD車がリンクドHアームを採用。また4WD車は、車高を10mm落とし、フロントのアンチロールバーの強度を増し、全体的にスプリングとダンパーを硬めに設定した「スポーツシャーシ」を備える。

 Aero XWDはフロントに、キングピン軸の傾き、距離、キングピンオフセットを小さくした「ハイパーストラット」を装備、ダブルウィッシュボーンなみの走行性能を実現したと言う。

 サーブが「XWD」と呼ぶ4WDシステムは、ハルデックスカップリングによる前後トルク配分機構を備える。また、リアには電子制御LSDを装備する。

 このほか横滑り防止装置「ESP」は全車標準装備。縦列駐車時にハンドル操作をアシストする「アドバンストパークアシスト」がAero XWDに標準、そのほかにオプションで装備される。

 Vector(FF)Vector(4WD)Aero XWD
全長×全幅×全高5008×1868×1467mm
ホイールベース2837mm
トレッド(前/後)1585/1587mm
乗車定員5人
エンジン2リッター直列4気筒
DOHC直噴
ツインスクロールターボ
2.8リッターV型6気筒
DOHCターボ
最高出力162kW(220PS)/5300rpm221kW(300PS)/5500rpm
最大トルク350Nm/2500rpm400Nm/2000rpm
変速機6速AT
駆動方式2WD(FF)4WD
前サスペンションマクファーソンストラットマクファーソンストラット
ハイパーストラット
後サスペンション4リンクリンクドHアーム
タイヤ225/55 R17245/40 R19
ホイール17×7J19×8.5J

 

(編集部:田中真一郎)
2011年 3月 18日