J.D.パワー、2011年日本冬用タイヤ顧客満足度調査結果 8年連続でミシュランがトップ、2位はブリヂストン |
2011年5月26日発表
J.D.パワー アジア・パシフィックは5月26日、「2011年日本冬用タイヤ顧客満足度(W-TSI)調査」の結果を発表した。この調査は冬用タイヤ(スタッドレスタイヤ)に対するユーザーの満足度を測定するもので、今年で8回目の実施。2008年5月以降に自家用乗用車(軽自動車を含む)のスタッドレスタイヤを新品で購入し、現在も使用している一般消費者を対象に調査したもので、今年2月にインターネット調査を実施し、総計5595人から回答を得ている。
冬用タイヤに対する総合的な満足度は「凍結路面での走行性能」(26%)、「積雪路面での走行性能」(23%)、「耐久性/信頼性」(16%)、「ドライ/ウェット路面での乗り心地/静粛性」(13%)、「見映え」(12%)、「ドライ/ウェット路面でのハンドリング/グリップ性能」(10%)の6つの要素で構成されている(カッコ内は総合満足に対する影響度)。総合満足度スコアは、6つの要素の詳細評価項目に対するユーザーの評価をもとに、1000ポイント満点で算出したもの。
その結果、総合満足度ランキングでは、ランキング対象となった8ブランドの内、ミシュランが653ポイントで第1位に。ミシュランはこの調査を開始した2004年以来8年連続で顧客満足度1位となっている。要素別に見ても、5つのファクターすべてでトップとなっており、中でも強みとなっているのは「ドライ/ウェット路面での乗り心地/静粛性」と「ドライ/ウェット路面でのハンドリング/グリップ性能」。それぞれ業界平均を97ポイント、91 ポイント上回る評価だと言う。
第2位はブリヂストンで総合満足度スコアは609ポイント。ブリヂストンは全ての要素で業界平均以上の満足度をマーク。特に「凍結路面での走行性能」「積雪路面での走行性能」ではそれぞれ業界平均を33ポイント上回る評価となっている。
ブランド別総合満足度ランキング(左)と総合満足に対する影響度(右)。(出典: J.D. パワーアジア・パシフィック2011年日本冬用タイヤ顧客満足度調査) |
■顧客満足度は性能を納得して購入したユーザーが高い
この調査によると、凍結路面での性能を重視せずに購入したユーザーの満足度が525ポイントなのに対し、重視した上で購入した人では596ポイントに高まっている。同様に、ドライ/ウェット路面でのハンドリング/グリップ性能を重視しなかった人の満足度が549ポイントなのに対し、重視したユーザーは614ポイントに高まっていると言い、顧客満足度を高めるためには、購入時にタイヤの性能に対する顧客の納得感を高めることが必要だとした。
さらにスタッドレスタイヤの性能で凍結路面での性能を重視しているユーザーは82%だが、ドライ/ウェット路面でのハンドリング/グリップ性能も重視している割合は53%に留まっているとし、冬季路面での性能だけでなく一般路面での性能についてもわかりやすく伝えることが重要だとしている。
■性能面でユーザーの期待に応える製品づくりが重要
調査結果によれば、凍結路面での性能を重視しなかったユーザーが何らかの不具合を感じた場合の満足度の低下は27ポイントなのに対し、重視したユーザーの満足度の低下は48ポイントと大きくなっていると言い、ユーザーの期待に確実に応えられる製品づくりが満足度向上のポイントだとした。
同社によれば、前回履いていたスタッドレスタイヤの満足度が低い層のブランド継続購入率は33%に留まるが、満足度が高い層では70%に高まると言い、満足度は冬用タイヤの履き替えにおけるブランド継続購入率を大きく左右するとしている。
(瀬戸 学)
2011年 5月 26日