アイシン精機や慶大など、車車間通信のみの「センターレスプローブ情報システム」を開発
周辺車両と通信することで渋滞回避

センターレスプローブ情報システム概念図

2011年6月27日発表



 慶應義塾大学 SFC研究所、アイシン精機、アイ・トランスポート・ラボ、NECソフト、日本自動車研究所の5者は6月27日、「センターレスプローブ情報システム」を開発したと発表した。

 このシステムは、すでに実用化されているプローブ情報システムをプローブ情報センターを必要としない形で構築するもの。これまでクルマとセンター間で行われていたプローブ情報のやり取りを、クルマ同士の車車間で行うことにより分散型のシステムとした。

 「運転支援用通信とCO2削減用通信の共存性を確保する技術」の確立を目指しており、車車間通信のみでCO2削減し、システムのシミュレーション段階においては、システム搭載車で約12%のCO2削減効果を確認している。

 完全な分散型のシステムとなっているため、携帯電話などの通信インフラやセンター設備の敷設などを必要とせず、大規模災害などに強いシステムになると言う。将来的には、従来のセンター型のシステムと融合することで、プローブ情報センターの負荷低減などが実現可能としている。

(編集部:谷川 潔)
2011年 6月 27日