トヨタ、衝突回避支援システムなど各種安全技術を公開

衝突回避支援PCS

2011年7月21日発表



 トヨタ自動車は7月21日、各種安全技術を公開した。

 公開されたのは「衝突回避支援プリクラッシュ セーフティシステム」(PCS:Pre Crash Safety System)、「アダプティブ ドライビング ビーム」(ADB:Adaptive Driving Beam)、「ポップアップフード」、「体調急変への対応技術」。

 衝突回避支援PCSには、「追突・歩行者事故対応支援PCS」「走路逸脱対応支援PCS」の2つがある。追突・歩行者事故対応支援PCSは、ミリ波レーダーとステレオカメラで歩行者や前方車両を認識、衝突の可能性があるときは自動ブレーキで衝突回避を支援する。近赤外線投光器により、夜間でも機能する。

衝突回避支援PCSは近赤外線投光器により夜間でも機能する

 走路逸脱対応支援PCSは、走路逸脱時にブレーキとステアリングを制御し、危険回避を支援する。

走路逸脱対応支援PCSはステアリングも制御する

 ADBは、すでに市場に投入されている「AHB」(Automatic High Beam:自動ハイビーム/ロービーム切り替え機能)を進化させたもので、カメラで検出した先行車や対向車にハイビームを当てないよう、部分的に遮光し、常にハイビームに近い視界を確保する。

ハイビームの一部を遮光するADB

 ポップアップフードは、歩行者との衝突をバンパーで検知すると、フード後方を持ち上げ、フード高の低いクルマでもフード下の空間を広げ、傷害を軽減する。

 体調急変への対応は、心室細動などでドライバーが意識喪失して事故を起こすのを防ぐ研究。ステアリングホイールで心血管活動をモニターし、リスクを予測する。さらに研究を進め、事故の未然防止に寄与するシステムを目指す。

体調急変への対応

(編集部:田中真一郎)
2011年 7月 21日