スーパー耐久シリーズ第2戦「SUPER TEC」リポート 第1戦に続きアウディR8LMSが圧勝 |
別次元の速さを見せたアウディR8LMS |
スポーツランドSUGOでの開幕戦から約2カ月。7月24日富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)にてスーパー耐久シリーズ第2戦「SUPER TEC」の決勝レースが行われた。ウエットコンディションで行われた開幕戦に続き、ドライコンディションの今回のレースもST-XクラスのアウディR8LMS(藤井誠暢/都筑晶裕/マイケル・キム)が驚異的な速さを見せつけ、大会記録となる132周を走り圧勝した。
クラス | 順位 | 号車 | マシン名(ドライバー名) |
ST-Xクラス | 1位 | 21号車1 | アウディR8LMS(藤井誠暢/都筑晶裕/マイケル・キム) |
ST-1クラス | 1位 | 1号車 | PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE(ドミニク・アン/谷口信輝/柳田真孝) |
2位 | 28号車 | PETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPE(フェイ・ホン・オオイ/片岡龍也/ファリーク・ハイルマン) | |
3位 | 11号車 | KEISHIN☆JIMGAINER☆Z4M COUPE(植田正幸/川口正敬/ガミサン) | |
ST-2クラス | 1位 | 20号車 | RSオガワADVANランサー(大橋正澄/阪口良平/松本武士) |
2位 | 59号車 | 東和・MOTUL・EDインプレッサ(大澤学/吉田寿博) | |
3位 | 6号車 | 新菱オート☆DIXCEL☆EVOIX(冨桝朋宏/菊地靖/松田晃司) | |
ST-3クラス | 1位 | 15号車 | 岡部自動車ディクセルTeam Tetsuya Z(長島正明/田中モジョル/田中哲也組) |
2位 | 339号車 | GPO+KOTA Racing NSX(北野浩正/佐々木孝太/東徹次郎) | |
3位 | 51号車 | DIAMANGO-Z(影山正彦/石原将光/伊橋勲) | |
ST-4クラス | 1位 | 62号車 | ホンダカーズ東京G/Mインテグラ(塩谷烈州/太田侑弥/ピストン西沢) |
2位 | 18号車 | コスモソニックFK・ings DC5(浅野武夫/笠原智行/森正行) | |
3位 | 41号車 | TRACY SPORTS S2000(金子昌宏/吉田広樹/藤村政樹) | |
ST-5クラス | 1位 | 19号車 | BRP☆HYPER ECU C72制動屋FFC J'SフィットRS(奥村浩一/前山亘/鍋家武) |
2位 | 36号車 | エンドレス・アドバン・トラストヴィッツ(駒木孝有/添田正/井尻薫) | |
3位 | 55号車 | 吉田山工房N京都 Vitz(岩谷昇/山口コーイチ/樺田祐司) |
■ST-1クラス
アウディR8LMSに続き、柳田真孝、谷口信輝、2人のSUPER GTドライバーを擁する1号車、続いて片岡龍也を擁する同チームの28号車、2台のPETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPEがST-1クラスを1-2フィニッシュで制した。なおウエットレースとなった前回は4WD車のST-2クラス勢が総合3~5位を占めたが、さすがにドライの富士では下克上は起こらず今回は上位6台すべてがST-X、ST-1クラス勢であった。
ST-1クラスはPETRONAS SYNTIUM BMW Z4M COUPEが1-2フィニッシュ | 3位はKEISHIN☆JIMGAINER☆Z4M COUPE | Z4ワンメイク状態のST-1クラスで唯一のポルシェは惜しくも表彰台を逃し4位 |
■ST-2クラス
新旧のランサーエボリューション、インプレッサがしのぎを削るST-2クラスは旧型ランサーエボリューションIVのRSオガワADVANランサー(大橋正澄/阪口良平/松本武士)が制し、クラス2位には東和・MOTUL・EDインプレッサ(大澤学/吉田寿博/松田晃司)、そして新菱オート☆DIXCEL☆EVOIX(冨桝朋広/菊地靖)。2台のランエボにインプレッサが割って入った。予選クラストップであったエンドレス・アドバン・コルトスピードX(峰尾恭輔/高木真一/村田信博)は序盤から快調にトップを快走していたが、レース終盤にエンジントラブルであえなくコース脇にストップ。リタイアとなってしまった。
ST-2クラス1位はRSオガワADVANランサー | ランエボ勢の間に割って入った東和・MOTUL・EDインプレッサが2位 | 3位は新菱オート☆DIXCEL☆EVOIX |
■ST-3クラス
ST-3クラスのトップは岡部自動車ディクセルTeam Tetsuya Z(長島正明/田中モジョル/田中哲也組)、2位にGPO+KOTA Racing NSX(北野浩正/佐々木孝太/東徹次郎)、3位にDIAMANGO-Z(影山正彦/伊橋勲/石原将光)。終始ST-3クラスをリードしていた岡部自動車マイロード協新計測RX-7(小松一臣/増田芳信/杉林健一)はゴールまでわずか12分を残したところでなんと黄旗中の追い越し、10秒のペナルティストップにより首位陥落。惜しい結果となった。
ST-3クラス1位は岡部自動車ディクセルTeam Tetsuya Z、田中モジョル選手はレース初優勝 | 今シーズンよりデビューしたGPO+KOTA Racing NSXが2位に入り開幕戦に続き連続表彰台をゲット | 3位にはDIAMANGO-Z |
■ST-4/5クラス
ホンダワンメイク状態のST-4クラスはホンダカーズ東京G/Mインテグラ(塩谷烈州/太田侑弥/ピストン西沢)が制し、前回まではヴィッツワンメイクであったST-5クラスは初登場のBRP☆HYPER ECU C72制動屋FFC J'SフィットRS(奥村浩一/前山亘/鍋家武)が嬉しいデビューウイン。こちらもホンダが制した。
混戦のST-4クラスを制したのはホンダカーズ東京G/Mインテグラ | ST-5クラスはBRP☆HYPER ECU C72制動屋FFC J'SフィットRSがデビューウイン | クラス優勝こそ逃すもののヴィッツ勢は全車完走 |
■会場では映画「カーズ2」のさまざまなイベントが
今年のSUPER TECは7月末公開の映画「カーズ2」の公開記念スペシャルレースと銘打ち、ピット内に「カーズ2」ミュージアムがオープンし日本未公開であった数多くのイラストやメイキング映像の公開された。
主人公キャラクター「ライトニング・マックイーン」モデルの前には多くの親子連れが記念写真を撮ったり、オリジナルグッズコーナーで買い物を楽しんだりしていた。レース前の会場は賑やかで、エンディングでは「カーズ2」ドレスアップコンテストの参加車両によるパレードランで1日を締めくくった。
レーシングマシンもこの日は全車カーズ顔(?)で観客をお出迎え | 特設「カーズ2」ミュージアム | ミュージアムには貴重なイラストなどが多数展示されていた |
「カーズ2」グッズも充実のショップ | ライトニング・マックイーンはピットウォークにも登場 | SUPER TECは、ドレスアップコンテストの出場車によるパレードランで決勝日の1日を終えた |
スーパー耐久シリーズの第3戦は、8月27日、28日、岡山国際サーキットで開催される。
(高橋 学)
2011年 8月 1日