【特別企画】フロントガラスを交換してみた |
ある日の取材の帰り、常磐自動車道の追越車線を走行していると「ビシッ」とフロントガラスに何かが当たった音が。とても嫌な予感がして最寄りのPA(パーキングエリア)にクルマを停め確認したところ、予感的中。飛び石が当たった跡が運転席側の中央付近にあった。
そのときは「仕方ない、後日リペアでもしてもらうか」と気軽な気持ちでいたのだが、その後用事があったため2~3回ほど使用していたところ、キズがどんどん伸びていることに気づいた。クルマは路面の状況に応じて振動や衝撃を常に受け続けており、コーナーを曲がる際には車体がゆがむ。そうした要因でキズが伸びていったのだろうが、そのキズはドライバーの目線あたりを横切っていた。
フロントガラスは合わせガラス構造なので、万が一割れたとしても散らばらない構造になっているとはいうものの、目線を横切るキズは明らかに運転に支障をきたすもので、こうなったら交換するしかない。飛び石が当たった段階ですぐにリペアすればこうはならなかったかもしれないが、時すでに遅し。また、自動車保険の車両保険に入っていれば条件に応じて保険で交換することもできたのだろうが、筆者の乗るR32 GT-Rは平成2年式。車両保険には入っていなかった。
飛び石による痛々しいキズが分かる。目線を横切るキズは運転に支障をきたすほど大きなものとなってしまった |
今回フロントガラスの交換をして頂いたのは、行きつけの修理工場であるオートサービスマツイ。国産車から輸入車まで幅広く対応してくれる |
そこで、R32 GT-Rに合うフロントガラスをいくつか探してみることにした。候補としては①日産純正の新品ガラス、②社外製新品ガラス、③中古品の純正ガラスの3つ。どうせ交換するなら新品がよいだろうと思い、①と②を中心に探したのだが、R32 GT-Rのフロントガラスはラジオアンテナを内蔵していることもあり、交換工賃を含めると軒並み10万円を超えてしまう。「そんな予算はない!」ということで、結局中古の純正ガラスにすることを決め、行きつけの修理工場に頼むことにした。当然のことながら飛び石跡のないものが絶対条件である。
中古の純正ガラスは車種によっては豊富に選べるものの、筆者のクルマは年式が古いためそう簡単に見つからなかったが、ようやく中古の純正ガラスの出物があるとの連絡が入った。部品代は新品ではあり得ない3万円。迷うことなく発注することを決めた。
せっかくの機会なので、ガラス交換の作業を見学させてもらうことにした。以下の写真が一連の作業となる。
作業自体は1~2時間くらいで終了するが、ゴムのりがしっかり固着するまで放置する必要があるため、ガラス交換を行う際は大抵の場合車両を預けることになる。
今回交換したフロントガラスは中古だったこともあり、細かなキズがあるのは否めないものの、リペアが必要になるほどのものはなかったので、価格を含め満足いくものだった。
ちなみに、近年は中古のフロントガラスよりも、アジア製のフロントガラスを選ぶ人が増えているそうだ。かつてのアジア製ガラスは、大きさにばらつきがあったり曲率がおかしいものもあったそうだが、近年ではこうした問題は解決されてきており、信頼性も高まっているのだそう。価格が純正品よりもリーズナブルなので、飛び石をヒットさせてしまったけど中古品はいや、でも新品を選びたいという方は、候補の1つに挙げてみてはいかがだろうか。
何にせよ、今後は前方車両などからの飛び石をなるべく回避すべく、車間距離をなるべくあけながら走行車線を走ることを心がけたいと思った次第である。
飛び石による線キズがなくなり、視界が良好に |
(編集部:小林 隆/Photo:堤晋一)
2011年 8月 22日