ルネサス、自動車向け半導体が回復を牽引 2012年3月期第2四半期決算を発表 |
ルネサス エレクトロニクスは10月31日、2012年3月期第2四半期(2011年7~9月)の決算概要を発表した。
これによると売上高は2433億円で、前年同期比は521億円減(18%減)だが、第1四半期比では361億円増(17%増)。うち半導体の売上高は2182億円で、前年同期比453億円減(17%減)、第1四半期比341億円増(19%増)となった。
営業利益は101億円の赤字で、前年同期比112億円の悪化となったが、第1四半期からは90億円改善されている。
純利益は88億円の赤字。前年同期比6億円の悪化で、第1四半期からは244億円改善された。
東日本大震災によって那珂工場が被災した同社だが、第1四半期で大きく回復。TVを始めとする民生向けやPC向けが低調なものの、自動車向け需要の伸びが、回復を牽引した。
第3四半期以降の下期は、PCや民生向け、中国向けで需要が低迷する一方で、自動車向けが国内自動車メーカーの増産計画により売上増が見込まれている。このため、円高で90億円減の影響があるものの、売上は上期よりも17%増の4688億円を予想する。
しかし、世界的な景気減速や為替影響が大きく、上期実績も計画を下回っているため、通期の売上げ見通しは1兆190億円から9680億円に下方修正された。しかし開発や生産の効率化、追加的な費用削減を行うことで、400億円の赤字となる純利益の予想は変更しない。
赤字となったが第1四半期からは業績が回復 | 通期予想は下方修正されたが、赤字額の予想は変更なし |
上期、下期ともに自動車向けが回復を牽引 |
(編集部:田中真一郎)
2011年 11月 1日