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高速3社、高速道路の大規模修繕についての委員会を開催

左からNEXCO西日本の北田正彦氏、NEXCO中日本の森山陽一氏、NEXCO東日本の小山内貴司氏
2013年3月5日開催

 NEXCO東日本(東日本高速道路)、NEXCO中日本(中日本高速道路)、NEXCO西日本(西日本高速道路)は5日、「高速道路資産の長期保全及び更新のあり方に関する技術検討委員会」の第2回を開催した。

 同委員会は、経年劣化などが進む高速道路を、永続的に健全な状態に保つための技術的な検討をするため設けられた。東京大学大学院工学系研究科の藤野陽三教授を委員長に、8名(オブザーバー1名含む)で構成され、2012年11月に第1回が開催された。

 現在、3社の路線は8716kmに及び、うち約1200kmが橋梁、約800kmがトンネルとなっているが、開通から30年以上経った路線が約4割を占めている。また、利用台数は平均で497万台/日に達しているが、規制緩和などにより大型車の通行が増加し、それとともにその負荷も増大している。さらに、寒冷地の路線が増え、スパイクタイヤが廃止されたことから凍結防止剤の使用量が増えたこと、気象変動により降雨量が増えたことなども、道路の劣化につながっている。

 こうした状況から、道路の性能を建設時の水準まで回復、あるいは建設時の水準を超える性能を与え、永続的に利用できるようにするため、大規模な修繕や更新(建て替え)の必要性を見極め、どのように進めるかを提言するのが、この委員会の目的だ。

 第2回では、橋梁、トンネル、土工(道路脇の盛土など)に現在どのような問題があるかを分析し、その対策を整理した。

 4月上旬頃に予定されている第3回ではこれまでの議論をもとに中間とりまとめを出すことになっている。またその際、概略費用を併せて提示する予定だ。

(編集部:田中真一郎)