写真で見るフォルクスワーゲン「パサートCC」
スタイリングと実用性を両立した“コンフォートクーペ”

パサートCC 2.0TSI
500万円(2.0TSI
602万円(V6 4MOTION)



 「パサートCC」は、日本に輸入されているフォルクスワーゲンでこれまで最上級モデルだった「パサート」に代わり、フラッグシップとなった4ドアセダンだ。

 価格も、パサートの同じパワートレーンを積んだグレードよりも約100万円高い設定になっているし、装備面でもダンパーの減衰力とパワーステアリング特性を協調制御する「DCC」を標準で備える。また「V6 4MOTION」にはフロントグリル内のレーダーで前方を監視し、プリクラッシュや車間制御を行う「Front Assist」「ACC」、センサーで車両周囲の障害物を感知する「オプティカルパーキングシステム」など、ハイテク技術が搭載された。

 このパサートCCの詳細を、写真で紹介する。

 

撮影した車両は2.0TSIで、オプションは一切装着されていない。パサートCCの最大のポイントは、質実剛健なフォルクスワーゲンのイメージを覆すそのスタイリング。サイズはパサートよりも30mm長く、35mm広く、65mm低くなり、キャビン前後のピラーを寝かせ、フロントタイヤの後ろからテールランプまで伸びるキャラクターラインを前傾させることで、より伸びやかでスポーティーなフォルムになった

こちらはV6 4MOTION。2.0TSIとの外観上の違いは見あたらない

2.0TSIのエンジンルーム。直列4気筒2リッターDOHC16バルブ直噴ターボエンジンは、トルコン式の6速ATと組み合わされ、前輪を駆動する。最高出力は200PS/5100~6000rpm、最大トルクは28.6kgm/1700~5000rpmV6 4MOTIONのエンジンルーム。V型6気筒3.6リッターDOHC24バルブ直噴エンジンは、6速のデュアルクラッチトランスミッション「DSG」とハルデックスカップリングで、4輪を駆動する。最高出力は299PS/6600rpm、最大トルクは35.7kgm/2400~5300rpmステアリング操作に応じて固定コーナーリングライトが点灯する「ダイナミックコーナーリングライト」が標準装備される。ヘッドライトはバイキセノン
側面の写真から分かるとおり、リアに向かって低くなるフォルムだが、外観から想像するよりもトランクルームの奥行きがある。ヒンジ機構によって大きく開くトランクリッドと相まって、使い勝手はよさそうだ。スペアタイヤがトランクルームの下に収まる
2.0TSI、V6 4MOTIONともレザーのパワーシートが標準装備となる。バケット風のシート形状、アルミ板で装飾されたセンターコンソールやダッシュボードが車の性格を物語る
 
計器板中央のモニターには燃費情報などが表示される。V6 4MOTIONではここにレーダーによる前方車両との距離情報も表示される2.0TSIのシフトレバー。マニュアルでシーケンシャルシフトが可能なティプトロニック付き
インパネ右端のスイッチはエレクトロニックパーキングブレーキ。アクセルペダルを踏むと自動的にパーキングブレーキを解除するオートホールド機能を備えるリモコンキー。ダッシュボードに差し込むとエンジンがスタートする

 

スタイルを見るとセダンとしての居住性が犠牲になっているのが心配になるが、前席はもちろん、写真の後席でも低くなった全高の不利は感じない。後席中央をストレージとし、乗車定員を4名に制限しているのは、独立したシートを配することで通常のセダンよりもパーソナルな雰囲気を醸し出す、CC(コンフォートクーペ)としての演出ということだろう。傾斜したリアウインドウからは日差しが差し込みやすくなるが、これは後席ヘッドレストの後ろに電動昇降するサンスクリーンを設けることで解決している
後席シートバックは6:4で分割可倒式。センター部分にトランクスルーも備える

サイドエアバッグ、カーテンエアバッグを標準装備する助手席グローブボックス内にUSBコネクタを備える。USBケーブルは付属するが、iPod接続ケーブルはオプション

  

URL
フォルクスワーゲン グループ ジャパン 株式会社
http://www.volkswagen.co.jp/
パサートCC
http://www.volkswagen.co.jp/cars/passatcc/
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【2008年10月20日】フォルクスワーゲン、「パサートCC」を国内発表
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20081020_37948.html

(編集部:田中真一郎)

2008年12月11日