写真で見るマセラティ クアトロポルテ |
2004年デビューの現行クアトロポルテ。クアトロポルテとは“4ドア”という意味で、マセラティの高級セダン。
最近の高級車はフラットなプッシュスイッチの多用や、スイッチを少なくしレバーを廃した操作によりデザインもすっきりしているが、クアトロポルテはパーキングレバーこそ電子スイッチだが、比較的たくさんのスイッチが並ぶという正反対のデザイン。ステアリングも握りの部分の半分はウッドで、これもほかの高級車と異なる印象を与えている。
ポルトローナ・フラウのレザー内装をはじめ、ウッドもふんだんに使い、マセラティ伝統のアナログ時計がセンターダッシュの中央に配置される点など、コスト計算を感じさせない内装の作り込み。最新の車というよりもむしろ伝統工芸品と呼ぶのがふさわしい。
また、このクラスの車では、スマートキーや電子接点によるキーが多いが、鍵山のあるキーを使い、ひねってエンジンをかけることなども、ほかの高級車とはまったく異なった印象を与えている。
とはいえ、一度エンジンに鞭を打つと、最高出力295Kw(401PS)/7250rpm、最大トルク442Nm(45,0kgm)/4750rpmを発生するV8 4.2リッターエンジンによる強烈な加速を味わうこともできる。雰囲気は古典的、中身は強力、なんとも贅沢な気分を味あわせてくれる高級車だ。
(正田拓也、Photo:若林直樹)
2009年 3月 9日