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写真で見る トヨタ「クラウン アスリート」
(2015/11/25 00:00)
トヨタ自動車の「クラウン アスリート」「クラウン ロイヤル」が10月にマイナーチェンジした。マイナーチェンジといえば通常は外見の手直しと装備の一部刷新がメインだが、しかし今回のマイナーチェンジでは「アスリート」にダウンサイジングターボエンジンを採用するとともに、ボディーカラーの充実、ボディー剛性の手直しも行われた。さらに先進装備では「ITS Connect」の初搭載など、外見以外の点の変化は少なくない。
アスリートに初搭載するエンジンは、直列4気筒 2.0リッター直噴ターボエンジン。最高出力173kW(235PS)、最大トルク350Nm(35.7kgm)で最大トルクは1650-4400rpmで発生する。組み合わせるATが8速であることからも、ダウンサイジングエンジンらしく、トルクのある帯域だけを使って静かにしっかり加速し、加速後は小排気量の低燃費性能を活かして巡航するという狙いが読み取れる。なお、JC08モード燃費は13.4km/L。
ダウンサイジングエンジンの登場により、アスリートからV型6気筒 2.5リッターエンジンは4WDモデルを残し全廃。反対にロイヤルシリーズはV型6気筒 2.5リッターがそのまま残り、2.0リッターターボエンジンは採用しない。アスリートシリーズはこのほかにV型6気筒 3.5リッターと直列4気筒 2.5リッター+モーターのハイブリッドがあるが、これはマイナーチェンジ前を踏襲する。
ボディーデザインでは、フロントグリルの変更やテールライトのデザイン変更も行われている。アスリートのフロントグリルは“矢印”風のデザインの下側が大きくなり、グリル自体が大きくなった印象。ロイヤルでもフロントグリルはデザイン変更がなされ、印象が変わっている。
ボディーの見た目で分からないところでは、最近のトヨタの新型車と同じく構造用接着剤を使った接合部の剛性強化を行い、乗り心地と走りの質感の向上を図ったとしている。
また、クラウンといえばマイナーチェンジ前のモデルでピンクのボディーカラーが発売され話題になったが、今回は「ジャパンカラーセレクションパッケージ」というオプションを設定。前回のようなはっきりとしたピンクはないものの、淡いピンクの「仄(ホノカ)」や、発表時に中心的に披露された鮮やかなブルーの「天空(ソラ)」など、漢字の名称のボディーカラーを用意した。
ボディーサイズは4895×1800×1450mm(全長×全幅×全高)。撮影車の重量は天空カラーのアスリートS-Tで1610kg。もう1台のハイブリッド仕様はアスリートGで1680kg。
初搭載の「ITS Connect」は、760MHzの専用周波数により他のクルマや道路施設と通信し、右折時の事故防止やクルーズコントロールの協調制御を行う。対応車種は今回の新型クラウンが初ということもあり、現在のところは道路上にほとんどない状況。対応の交差点の整備もまだ始まったばかりで、実際の目立った恩恵を受けるのはまだ先となる。