写真で見るスズキ「MRワゴン」


 今年の1月に発売された新型「MRワゴン」は、2001年に発売された初代から数えて3代目にあたるハイト軽ワゴン。

 「低燃費」「広い室内空間」「若者に訴求するデザイン」を武器に、とくに20代の若者に向けて新しい価値と魅力を発信したいと言う。

 その特徴の1つである低燃費では、新開発の「R06A型」エンジンを搭載。自然吸気モデルは軽自動車で初めて吸気側に加え、排気側にも可変バルブタイミング機構を備えた「吸排気VVT」を採用した。また、中低速での燃費とトルク向上を目的に、従来の「K6A型」からボア×ストローク比を変更し、ロングストローク化した。

 そのほかにも、ロングリーチプラグの採用により高圧縮比化、新設計の吸気ポートと燃焼室形状の採用、クランクまわりのフリクション低減、エンジンの軽量化などにより、自然吸気エンジンの10・15モード燃費は25.5km/L(2WD車)、ターボエンジンは22.5km/L(同)を実現した。さらに、低騒音技術によってK6A型よりも全回転域で静粛性を高めているのもトピックだ。

 ボディーサイズは3395×1475×1625mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースは先代MRワゴンより65mm延長され、2425mmを実現。これに加え、室内の寸法を2120×1285×1260mm(室内長×室内幅×室内高。X・Tグレード)とし、先代モデルよりも180mm長くなるとともに、前後乗員間距離を155mm延長した。

 また、後席のフラットなフロア、後席の低い開口地上高も相まって、広く使い勝手のよい室内としたのも、新型MRワゴンの大きな魅力。

 インテリアデザインは、ホワイトのインパネガーニッシュとピアノブラック調のタッチパネルオーディオ、さらにブラウンのシートやドアトリムを採用するなど、モダンな仕上がりをみせる。

 このタッチパネルオーディオは、iPodなどデジタルオーディオプレーヤーに慣れた若者層に“刺さる”アイテムとして新開発された。軽く触れるだけで反応する静電容量式のタッチパネルを採用するなど使い勝手に優れるほか、バックモニター機能などを備えた同社の力作。いずれのグレード(G、X、X アイドリングストップ、T)もタッチパネルオーディオ装着/非装着車を設定するが、5万2500円のプラスで装着できることから魅力的なアイテムと言えよう。

 今回撮影した車両はターボエンジンを搭載した「T」グレード(2WD)で、タッチパネルオーディオ装着車。ボディーカラーはパールメタリックカシミールブルー。価格は139万3350円。

ボディーサイズは3395×1475×1625mm。エクステリアでは愛着のあるフロントマスクを採用したほか、ロングルーフ・ロングキャビンデザインによって室内の広さを強調するとともに、前後フェンダーの立体的なデザインによって安定感を表現した
個性的なフロントマスク。ターンランプは立体的な造形ヘッドランプは半円モチーフのデザイングリップタイプのドアノブ
ドアミラーのサイドターンランプはLEDを採用Tグレードは155/65 R14サイズのタイヤを装着。G、Xグレードは145/80 R13フューエルリッドは左側にある
LEDのハイマウントストップランプトランク部のドアノブ。左側にはバック時に車両後方をモニターに映すバックアイカメラが備わる(タッチパネルオーディオ装着車のみ)リアコンビネーションランプにも半円のデザインが採り入れられた
テールゲート右側に車名ロゴが入るエンジンは最高出力47kW(64PS)/6000rpm、最大トルク95Nm(9.7kgm)/3000rpmを発生する直列3気筒 DOHC ターボを搭載。自然吸気エンジンは最高出力40kW(54PS)/6500rpm、最大トルク63Nm(6.4kgm)/4000rpm
モダンテイストのインテリアトランスミッションは全グレードともCVTを採用
ステアリング左側のレバーでワイパーやウォッシャーコントロール、右側でターンランプやライトの操作を行う
運転席にあるインパネロアポケットキーレスプッシュスタートはGグレードをのぞく全グレードに標準装備オーディオ装着車はDC12Vシガーソケットの下にUSBソケットが用意される
アクセル、ブレーキペダルの奥にフットブレーキペダルを配置フロントドアには大きめのポケットを用意
助手席用のインパネボックス、インパネトレー、グローブボックスGグレード以外のモデルは運転席シートリフターを標準装備バニティミラーは照明が備わる
後席前席助手席シートアンダーボックスは全車標準装備
X、Tグレードの後席は160mmスライドができるスライドシートを装備。リクライニング機構は6段で、Gグレードで採用する固定シートは15段となる
後席シートは5:5の分割可倒式で、シートバックを倒せばフラットな荷室が完成する
写真左はスライドを下げた状態、右が前に出した状態ラゲッジルームのフロア下には工具が用意される
タッチパネルオーディオは指先でタッチやスライドして操作ができる。オーディオの音量調節、CDトラック選曲、ラジオ選曲などができるほか、USBソケットを介してデジタルオーディオプレーヤーとの接続が可能。モニター部は後退時にバックモニターとして利用できる
スピードメーターの下にある液晶には瞬間燃費、平均燃費、航続可能距離などが表示される

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http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/photo/

(編集部:小林 隆 Photo:堤晋一)
2011年 3月 28日