カーグッズ・ミニレビュー

最近よく見る、折りたたみ傘型のサンシェードを使ってみた

ダイソーで販売されていた折りたたみ傘型のサンシェードを使ってみた

 クルマのフロントガラスには、以前から駐車時の温度上昇を防止するためなどにサンシェードがよく使われていた。パタパタと横に折りたたむタイプやワイヤーで形を保持するタイプが多かったが、最近、じわじわと見る頻度が多くなったタイプは折りたたみ傘型だ。最近、あの有名なショップでも取り扱うようになり今年は本格的に流行りそうだ。

ダイソーで取り扱いを開始

 実は筆者は昨シーズン終わりくらいに折りたたみ傘型を海外通販サイトで1本購入していた。傘型なので折りたたんだときは小さく短くなり、グローブボックスにも収納できるため置き場所に困ることもない。便利さは理解していた。

 購入時期は日差しの強い時期を過ぎてからだったので、次の夏はもっと便利に使うことができそうで楽しみにしていた。そんなとき、100円ショップのダイソーで販売開始されていることに気づき、あらためてダイソー製を購入した。

ダイソーで折りたたみ傘型のサンシェードの販売を確認、サイズは2種類

 ダイソーで売っているとはいえ100円商品でなく、レギュラーサイズは770円、ワイドサイズは1100円と、高額商品となる。それでも現物を確認できて、全国のダイソーのお店にあればその場で買って使えることも大きなメリットだ。

傘を開いて、フロントガラスにはめ込むが、サイズに注意

 実際の使い方だが、傘を開いて、フロントガラスにはめ込んでいくだけ。開いた状態でガラスにあて、バイザーを使って上部を押さえつける。

 そのため、サイズが重要で、縦と横のサイズが自分のクルマに合うことが必要となる。ダイソーの2つのサイズは、レギュラーが上下が約66cm、横が約128cm、ワイドが上下が約78cm、横約140cm。レギュラーが軽自動車、ワイドが普通車というイメージになるが、実際のクルマのサイズを確認して購入したほうがいい。

レギュラーとワイドのサイズ
レギュラーとワイドは、折りたたむとあまりサイズが変わらない
ワイドを無理矢理、軽バンに付けてみたがはみ出してしまい、バイザーで押さえつけるのも難しい

 実は筆者がダイソーで買い直した理由は、大は小を兼ねると勝手に思い込み、あまり考えずに大きいほうのワイド相当のサイズを購入していたから。これを軽バンで使うと上下と横幅ともに余り過ぎてうまくはまらない。無理にはめ込もうとすると傘の骨組みが折れそうになったり、骨組みが内装を傷つけたりしそうになる。

 上下が余り過ぎるとバイザーで押さえつけることもやりにくくなり、装着のたびに内装も傷つけそうな状態だった。そこで、レギュラーを買い直したところぴったりはまり、バイザーで押さえつけることもラクになった。

折りたたみ傘型のサンシェードを装着したところ。ドラレコを装着している場合は、サンシェードによってドラレコやメモリーカードが熱くなってしまい、故障の原因になる可能性があるので注意が必要
コーナーまで骨が入っているため、サイズが合うとコーナーまでおおうことができる

 そして、収納時はもっと簡単だ。まさに傘のよう閉じて幕を巻き取って止めるだけ。雑に巻き取ると膨らんでしまうが、付属の収納袋に押し込めば、コンパクトになる。収納時のおよその長さはレギュラーで約27cm、ワイドで約31cm、直径は5~6cmだ。

折りたたんだところ。きちんとたたまないとぐちゃぐちゃ気味だが、柄も短くできてコンパクトになる
収納袋におさめたところ。長さはレギュラーは約27cm、ワイドは約31cm

構造は傘なので、展開時や経年劣化には注意

 パタパタタイプのサンシェードは骨組みなどはなく展開時にも危険はない。ワイヤータイプも突起はない。ところが傘型の構造はまさに傘。雨傘のように骨の先がとがっていないぶん車内で展開しても即危険というわけではないが、開くときは骨と骨の先端に注意しながら開かないと、同乗者の目などを突いてしまう危険がある。

構造はまんま、傘

 特にドライバーが展開するときは、助手席に人がいないときに開くようにしたい。何度も言うが構造は傘なので、骨組みが幕から外れて飛び出さないとも限らない。また、大きめのサイズを無理に小さいクルマにはめ込もうとすると、骨組みも折れたり外れやすくなったりする。

骨組みの先端は幕でおおわれるためとがってはいないが、幕から外れればとがった骨になり、反対側には幕がないので内装に当たる恐れもある

 そして、幕部分の耐久性も不明なので、もし、使っているうちに幕が破れると骨組みがガラスに当たることもある。

 まだ使い始めてそれほど時間がたっていないので幕が破れるようなことにはなっていないが、それほど分厚い幕ではないので、いずれ破れるときがくる可能性がある。使う際は、幕の劣化などに注意しながら使っていく必要があると感じた。

ガラスの傾斜が緩いクルマの場合、注意することがある

 そして、もう1つ注意することは、写真例のようにガラスの角度が立った軽バンのようなクルマで使っているときは問題にならないが、ガラスが寝ているクルマの場合、傘の柄の部分が中央のディスプレイ部分にちょうど当たってしまうことになる。

ガラスの角度が立っていると大丈夫だが、ガラスが寝ているとナビのディスプレイに柄が当たる

 使ってみてディスプレイに部分に当たるクルマの場合、柄にカバーを付けるたり、何かクッション性のものを貼り付ける工夫をしたほうがいいだろう。ガラスの傾斜によってはディスプレイに強く当たることもある。

 仮にここにディスプレイがなかったとしても、ダッシュボード上部などに当たることが多いため、傷が付かないようにする工夫は必須だ。

同等品が複数の販路で売られている

 なお、ダイソーで購入したものをよく見ると、筆者が以前、海外通販で安く購入したものとほとんど同じ。傘本体は柄の部分のゴールド風のデザインも同じ。サイズも大小の2種類出回っているところも同じなので、製造所は同じという可能性は高い。

下がダイソーで買ったもので、上は別の通販サイトで買ったもの。収納袋以外はほぼ同じものだった

 違うところといえば付属の収納袋で、ダイソーのものは薄い化繊の収納袋だったが、海外通販で購入したものは合成皮革の袋だった。化繊よりは厚みがあることで、前述のように柄にかぶせておけばディスプレイに当たる部分の傷防止にはなるという程度だ。

 そして、よく見回してみると、国内通販、海外通販をはじめあちこちで傘型シェードがある。ダイソーと同じと思われるものもあるが、なかには前述の柄の問題を解決すべく柄が曲がるタイプなど構造に工夫をしたものも多く販売されている。

 さらに幕の素材も複数層で紫外線カット性能をうたったものや丈夫な構造に仕上げたものなどもあり、価格も実にさまざまだ。

従来のタイプよりもコンパクトに収納できるメリットは大きい。合うものを選んでほしい

 傘型の使用上の注意点を多く書いてしまったが、収納時にコンパクトになることは傘型の最大のメリットと言え、車内が散らかりがちの人にはなかなか便利なアイテムと言える。

 傘型に対して、従来のパタパタタイプの場合、大きめのフロントガラスに対応したものが長さが90cm程度と大きいほか、ワイヤータイプは折りたたみが人によっては難しいと感じる人もいることと、あまり小さくならない。

 小さくなることがメリットの傘型だが、基本的な注意はここまで書いたとおりなので、どれを買うかはそれぞれの機能と価格をもとに、不良時の対応、入手性、納期などで選んでほしい。筆者はこの夏、傘型のサンシェードをうまく活用して暑さを乗り切ってみるつもりだ。

正田拓也