トピック
“ダイハツが製造するトヨタ車”にD-SPORT製パーツは付く? 「スポーツマフラーCD feat.5ZIGEN」装着レポート
トール用のスポーツマフラーをルーミーへ
- 提供:
- CUSPA R&D
2018年7月27日 13:31
ダイハツ工業は軽自動車やコンパクトカーなど、生活に密着した「小さいクルマ」を作るのが得意なメーカー。同時に「コペン」をはじめとしたスポーティなクルマもラインアップしているので「クルマ好き」からの支持が高いのも特徴だ。
そんな感じでコアなファンが多いメーカーだけに、ダイハツ車に乗る人からは「走りをもっと楽しみたい」という要望も多い。そこで、「D-SPORT」というダイハツ車専門のトータルチューニングブランドでは、ダイハツ車が持っているスポーツ性能を引き出すためのパーツを数多くリリースして、ダイハツ車ファンの趣味をサポートしている。
D-SPORTのパーツと言えば、ダイハツディーラー(一部店舗を除く)でも販売されているだけに、その安心感や品質は折り紙付き。もちろん数多くのダイハツ車用パーツのラインアップがあるので、ユーザーから商品に関する問い合わせが来ることも多い。このこと自体はなにも変わったことではないが、最近は「これまでになかった問い合わせ」が増えているという。それはダイハツ製の他メーカーブランド車についてである。
ご存じのように、現在、ダイハツはトヨタ自動車の完全子会社になっている。この両社の結び付きは世界市場での競争力を強化することを目的としたもので、子会社化の際の発表では「ダイハツがこれまで培ったユーザー目線のクルマ作りや、軽自動車を基盤とした商品企画や技術開発を進め、小型車領域での魅力あるクルマを作ること」となっていた。
そして子会社化後に生まれたクルマはトヨタブランド、ダイハツブランド(一部スバルもあり)の両方でそれぞれのユーザーに向けて販売され好評を博している。
こうして作られたクルマは装備や外観に違いはあれど、エンジンやシャシー、足まわりなど基本的な部分は共通である。そのため最近では、トヨタブランドのクルマを購入したユーザーがあえて「D-SPORT」のパーツをチョイスするケースも出ているのだ。
とはいえ、車名が違えば「本当に付くの?」と不安になる方もいると思うので、今回はD-SPORTが用意しているダイハツのトール用「スポーツマフラーCD feat.5ZIGEN」をトヨタの「ルーミー」に装着する現場におじゃまさせてもらい、トール用マフラーがルーミーに付くところを確認してきたのでその模様を紹介しよう。
M900S トール用のマフラーをM900A ルーミーに付ける
トールとルーミーにはトヨタ製の1.0リッターエンジンが搭載されていて、バリエーションはターボと自然吸気がある。今回スポーツマフラーCD feat.5ZIGENを装着したのはルーミーの2WD(FF)モデル。型式M900Aの自然吸気エンジン搭載車だ。
なお、D-SPORTのスポーツマフラーCD feat.5ZIGENは現在自然吸気エンジン用のみが発売中で、ターボ車用は現在開発中となっている。
マフラーの名前にある「5ZIGEN」は大阪にある自動車部品メーカーで、とくにスポーツマフラーに関しては老舗。モータースポーツへの関わりも強く、以前は全日本F3000選手権や全日本フォーミュラ・ニッポンにもチームを組んで参戦するなどの実績も持っている。その5ZIGENとD-SPORTが共同で開発したのが「スポーツマフラーCD feat.5ZIGEN」なのだ。
さて、肝心のフィッティングだが、これはなんの不都合もなく装着できた。マフラーの取りまわし、フックの位置なども全く同じなので、スポーツマフラーCD feat.5ZIGENの付属品もそのまま使用できる。
実際には、ルーミーの兄弟車であるトヨタの「タンク」やスバルの「ジャスティ」でも同様に装着可能で、いずれの車種でも認定機関で認証済み。保安基準にも適合(車検対応)しているそうだ。
作業内容に関しては、まず純正マフラーだが、ルーミーの純正マフラーはエンジン接続部からテールまでつなぎ目のない“1本物”になっているので取り外しが多少面倒なのに対して、スポーツマフラーCD feat.5ZIGENはフロント、センター、リアと3つのピースに分かれているので装着しやすい作りとなっていた。
エンジンからセンターまでは純正マフラーと同じ取りまわしだが、リアピースはパイプのレイアウトを大きく変更。リアバンパー裏のブラケットに付属のブラケットを付けて支持する作りとすることで、リアバンパー下のセンターから2本のテールパイプが出るスタイルになっている。
装着したスタイルはなかなかにカッコいいが、スポーツマフラーなのでやはり音に関しても気になるところ。スポーツマフラーCD feat.5ZIGENは、近接排気音試験値で83dB、加速騒音試験値は75dBと保安基準に適合する設定なので「純正マフラーと大差ないのでは?」と思っていたが、装着後に空吹かしをしてみると、音量は大きくないが音質が変わっていて、確かにスポーツマフラーの音がする。
試乗してみたところ、走行中の室内にも排気音は入ってくるが不快なレベルではなく、アクセルの踏み込み度合いが音でも分かるので、例えば燃費を気にしたいときなどは、エンジン回転を意識しやすくなる感じだ。
走行フィーリングに関しても、トルク感の低下や息付きが出るなどの不具合は一切ない。今回は市街地での試乗だったので高回転域のフィーリングは試していないが、パイプ径が太くなってサイレンサー部の排気効率も上がっているので、高速域での吹け上がりも向上するのではないだろうか。
また、細い道を走るシーンで、純正マフラーでは静かすぎて歩行者がクルマの接近に気付いてくれないこともあったが、適度な排気音になることで歩行者からの認識度も上がったようで、少し避けてもらえることが増えた。これにより、細い道で歩行者を追い抜く時の緊張感が少し緩和された印象だ。
ということで、スポーツマフラーCD feat.5ZIGENはルーミーにも問題なく取り付け可能で、装着後の不具合がないことも確認できた。取材当日はD-SPORTの担当者も現場に来ていたので、その他のダイハツ製兄弟車について適合状況も聞いておいた。最後にそんな製品についても写真を使ってご紹介しよう。