東京オートサロン2013
ヨコハマタイヤ、新型スポーツラジアル「ネオバ AD08 R」などを参考出品
「ADVAN」「ADVAN Sport」のほか、タイヤ最新技術を楽しめる
(2013/1/11 22:39)
ヨコハマタイヤ(横浜ゴム)の「東京オートサロン 2013 with NAPAC」ブースは、スポーツタイヤブランドである「ADVAN(アドバン)」「ADVAN Sport(アドバン スポーツ)」でイメージを統一。昨年開催時は、低燃費タイヤ「BluEarth(ブルーアース)」の青と白のカラーリングであったのに対し、今年は黒と赤が織りなすアドバンカラーで強烈なスポーツイメージを打ち出していた。
このヨコハマブースでは、2月から発売されるハイパワー車用フラグシップタイヤ「ADVAN Sport V105(アドバン スポーツ ブイイチマルゴ)」が中心展示となっているが、グリップ力を向上させた新型スポーツラジアルタイヤ「ADVAN NEOVA(アドバン ネオバ) AD08 R」、空気抵抗を低減するディンプル(穴)とフィンを備える「BluEarth-EV」の未発売製品を技術解説資料とともに展示していた。
横浜ゴム 代表取締役社長 野地彦旬氏は、最新製品であるアドバン スポーツ V105と、初公開製品であるアドバン ネオバ AD08 Rについて解説。モータースポーツ部門をかつて担当していた野地社長は、これらの製品に注ぎ込まれたテクノロジーを熱く語った。
同社が独自に開発したAERO-Yは、「空気」「空力」をテーマに作られたコンセプトカーで、デザイン協力はムーンクラフト、ボディーは同社航空機事業部によるCFRP(カーボンFRP)、接着剤は同社ハマタイト事業部によるもの。このコンセプト車両に、空力を考慮したBluEarth-EVが装着されている。
このBluEarth-EVは、イン側のサイドウォールにフィンを装備し、アウト側のサイドウォールにディンプルが刻まれており、いずれも空力面でのメリットがあると言う。アウト側のディンプルは、ゴルフボールなどと同様ディンプルがあることで、空気がタイヤの側面を沿うように流れやすくなり空気抵抗を低減。イン側のフィンは、これによって渦をタイヤハウス内に発生させ、タイヤハウス前面の圧力を増加。結果、車両全体の空気抵抗が低減すると言う。
フィンについてはタイヤハウス形状との相性もあり、具体的にどの程度低減できるか数値を示すのは現段階では難しいとのこと。ただ、このフィンは、S字、逆S字形状のものが交互に並んでおり、タイヤがたわむ剛性面や、フィンの寿命を考慮した形状になっていることから、技術的な熟成は進んでいるものと思われる。ヨコハマブースに立ち寄った際は、ぜひ実際にその先進のデザインを確認してみてほしい。