東京オートサロン2013
東京オートサロンの大本命!「86」「BRZ」のチューニングカーを一挙公開
北ホールでは「86&BRZワールド」も開催
(2013/1/12 00:50)
「東京オートサロン 2013 with NAPAC」における大きな見どころの1つは、やはりトヨタ自動車「86」とスバル(富士重工業)「BRZ」だろう。
これまでにも、2011年の東京モーターショーや前回の東京オートサロンなどで車両展示やデモ走行が行われているので見落としがちだが、86とBRZは2012年の春に一般販売がスタートしたモデル。これまではトヨタ/スバルと関連メーカーブースでの展示が主体だったが、今回は会場内の大小さまざまなブースで86とBRZを使ったカスタマイズカーが展示されていた。
全車紹介とはいかないが、ファンでなくとも見逃せない要チェック車両をピックアップして紹介する。
トヨタ自動車
トヨタブースではブース正面に5台の86を並べて一堂に展示。さらにLFAと並んで公開されたGazoo Racingのニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦予定車を加え、全6台が展示された。
ブース中央に展示され、アンベールも行われた「GRMN SPORTS FR Concept PLATINUM」は、昨年5月に公開されたGRMN SPORTS FR Conceptがさらなる進化を遂げた1台。86のコンポーネントを利用し、ターボ&スーパーチャージャーというツインチャージャーエンジンの出力を向上させたほか、以前は86とほとんど同じだったエクステリアデザインが大幅に変更され、「20年前のスープラが持っていたスポーツカーの“憧れ”や“輝き”を現代に蘇らせる」という使命が新たに与えられたコンセプトカーとなっている。
「AE86の時代にTRDが行ったさまざまなことを、再び86ユーザーに提供する」というテーマで開発された「86 TRD Griffon Concept」。カーボンパーツによる軽量化やボディー補強などを中心に走行性能がブラッシュアップされ、筑波サーキットを舞台とした実走行によって日々熟成が続けられていると言う。
V型6気筒3.5リッターの2GR-FSEエンジンに換装された「TOM'S N086V Concept」。2倍以上に向上したエンジンパワーを受け止めるべく、専用チューンのコイルダンパーユニット、アルミ鍛造4ピストンキャリパーと355Φローターで構成されるフロント側ブレーキシステムなどによって足まわりの強化が行われている。
トヨタのドレスアップカーブランド「MODELLISTA」が手がけた86は、“洗練された未来感”をテーマにフルエアロの装着によって外観の印象を一新させたほか、内装や装備品の変更では使い勝手の向上にも注目したカスタマイズコンセプトモデルとしている。
車両展示自体がちょっと珍しいトヨタ・オリジナルアクセサリーの「86×style Cb」だが、ルックスのイメージもがらりと変えた意欲作となっている。
女性ユーザーの目線を意識して、「古い時代にあったスポーツカーをモチーフに、それでいてどんなクルマとも似ていない1台」を目指してデザインされたと言う。とくにオリジナルデザインの丸形ヘッドライトは86の既成概念を大きく変えるアイテムだが、フェンダーやボンネットは純正仕様のまま、同じく新作デザインのフロントバンパーの変更だけで組み合わせている。
スバル(富士重工業)
スバルブースでは、レース参戦車両2台、コンセプトカー1台と合計3台のBRZを展示。
「BRZ Premium Sport Package CONCEPT」は、大人の上質なスポーツカーをコンセプトに、高輝度スペシャルメタリックカラーの外装色やカーボン製のルーフパネル、BBS製19インチアルミホイールといった専用アイテムが与えられたほか、STIのフルエアロ&スポーツマフラーなどを装着。インテリアにはインプレッサWRX STIでも好評なタンレザー内装を採用し、クールなスタイルと情熱的な走行性能を両立させている。
Weds Sport
ボディーパネルのほとんどをカーボン素材で仕上げたという驚異的な「バンドウカーボンジャンキーアドバン86」。速さと軽さを追求し、「現在日本最速の86」を自負する。ターボ化されたFA20改エンジン、3年後の市販に向けてテスト中というドライカーボンホイールなど見どころ多数の1台。
Kansaiサービス
Kansaiサービスでは毛色の異なる86とBRZを展示。
AT仕様の86をベースにした「Kansai 86 スーパーツアラー」は、ATのイージードライブと走りの楽しさを融合させるべく、HKS GTスーパーチャージャーや新作のオリジナルフルエアロを装着。
一方の「Kansai BRZ」では、車両のポテンシャルを追求し、自然吸気エンジンにHKSプレミアムサクションキットを追加。走る、曲がる、止まるというクルマの基本性能を高次元まで引き上げたスーパーFRスポーツに仕上げられている。
オクヤマ
「OKUYAMA 86」は「誰もができるチューニングで、サーキットのタイムアタック仕様」というコンセプト。エンジン本体は敢えて純正仕様のまま、市販されているチューニングパーツを組み合わせによってラップタイムを追求する1台。ユーザー目線に極めて近い86となっている。
URAS
D1選手権の人気ドライバーである野村謙選手が経営するURASは、昨年から野村選手がD1で使用する「ユーラス86」を展示。壁のようにそびえ立つ巨大なGTウイングなど、タイムアタック車両とはひと味違うチューニングが目を引く。
AVEST
外装のドレスアップをAVESTが、走行関連のチューニングをスーパーオートバックス浜松が手がけたコラボレーションモデル。エアロパーツのデザインは、かつて三菱自動車工業でFTOやランエボなどのエクステリアデザインを担当したデザイナーが行っている。カーボンタイプのルーフパネルが個性的を引き立てる。
トップシークレット
トップシークレットらしいゴールドのボディーカラーが刺激的な「TOPSECRET SUPER 86」。出力やトルクなどの詳細は公開されていなかったが、エンジンにはTRUST TD06タービン、HKSピストンなどを用い、トップシークレット製のチタンマフラーを装着。
BRITZ
BRZのベースグレードであるRAを使い、自慢のボルトオンターボキットやチタニウム合金製NUR-SPEC C-Tiマフラーなどでパワーアップ。さらにワイドボディー化などによって最強のコーナーリングマシンを目指しているのが、この「BLITZ RACING PROJECT BRZ」だ。
三重トップフューエル&零1000
クルマ全体のバランスを崩すことなくチューニングを施すため、スーパーチャージャーを装着。これにより、最高出力250PS、最大トルク25.2kgmを獲得する。オリジナルの車高調とのマッチングによって純粋に走りを楽しめるFRスポーツとして仕上げられた。
カーステーション マルシェ
ホワイトのストライプがアメリカンテイストを演出するマルシェのBRZ。プレミアムスポーツの路線を目指してスーパーチャージャーの装着やボディー補強を行いつつ、さらなるハードチューンの下地も磨いている。
小倉クラッチ
小倉クラッチのブースでは、富士スピードウェイで実施される新アミューズメント「86RACER’S」で使用されるレンタル車両を実車展示。また、ブース内ではこのレンタル車両に装着される「N1 CLUTCH」を参考出品する。
ACRE&VARIS
ワイドボディーによる機能美を追求したエアロパーツのデザインをアピールするVARISの「VARIS 86 WIDE BODY」。冷却用に設けられたスリットが有機的な印象を演出。大型のカーボン製フロントチンスポイラーも印象度抜群だ。
藤壺技研工業
「FUJITSUBO BRZ」に装着されているのは、ニュルブルクリンク24時間耐久レースを2連覇した「SUBARU WRX STI S206」から踏襲したステンレス製コンセプトマフラー。また、等長タイプの「SuperEX」はスポーツキャタライザー付きの車検対応品となっている。
NATS 日本自動車大学校
NATS 日本自動車大学校では86を2台展示。
レーシングドライバーの織戸学選手が自ら製作を手掛けた最新D1マシン「MAX ORIDO with NATS V86F」は、NATSの学生たちが授業の一環としてメンテナンスを行い、さらにレースメカニックとしてもシリーズに参加している。
86のコンパクトなエンジンルームに、IS-Fに採用されているV型8気筒5リッターの2UR-GSEエンジンが収まる光景は圧巻! もう1台の「NATS R86」は、86が持つシルエットを生かしつつ、フロント&リヤバンパーの変更やサイドインテークの追加などによってアウディ・R8のデザインテイストを取り込んでいる。