2014 パリショー

三菱自動車、「アウトランダーPHEV」のフェイスリフト版を発表

「スポーティさ」「洗練」をテーマに、“三菱らしさ”を表現することに注力

会期:10月2日〜10月19日(現地時間)

会場:フランス パリ Paris Expo Porte de Versailles

プレスカンファレンスでアンベールされた「アウトランダーPHEV Concept-S」

 三菱自動車工業はパリモーターショーのプレスデーにて、「アウトランダーPHEV」をベースにしたデザインコンセプトカー「アウトランダーPHEV Concept-S」を世界初公開した。2012年のパリモーターショーでワールドプレミアされたアウトランダーPHEV。それから2年が経過し、初公開された記念の地で新たな意匠を与えられたコンセプトカーが登場することになった。

 アウトランダーPHEVは、欧州では国内より後発となったため発売開始してから約1年半しか経過していないが、すでに2万3000台以上の車両がオーナーの手に渡っている。これは国内よりも多い台数で、オランダなどでは補助金政策が功を奏して人気を博しているという。

 世界初となる4WDの駆動方式とプラグインハイブリッドのパワートレーンを備えるとともに、SUVのプロポーションを持つアウトランダーPHEVは、そのパッケージが話題となってきた。そして今回、技術的にはもちろんだが、それを後押しするデザインの面でも刷新したいということで、デザインコンセプトがお披露目されることになった。

プレスカンファレンスでは三菱自動車の代表取締役会長、益子修氏が登壇し、アウトランダーPHEVコンセプトSの解説と、欧州における現状を説明した
アウトランダーPHEV Concept-Sのデザインを解説していただいたデザイン本部 デザイン戦略・企画部長 矢野和雄氏

 内外装のデザインを担当したデザイン本部デザイン戦略・企画部長の矢野和雄氏によると、「現行のモデルの癖のないデザインから『スポーティさ』『洗練』というテーマのもと三菱らしさを表現することに注力しました」と、アウトランダーPHEVコンセプトSのデザインの方向性について語っている。アウトランダーPHEVの静粛性や先進的な技術に関しては高評価を得ているものの、内外装のデザインからも先進性を感じ取ってもらいたいとの思いから開発が進んでいる。

 ここ数年の同社のデザインはアグレッシブさが増し、新たな世代へ移行している。その第1弾となったのは、2013年のジュネーブモーターショーで公開された「Concept GR-HEV」「Concept CA-MiEV」。それに続いたのが、東京モーターショーで公開された3台のコンセプトカーであり、このアウトランダーPHEV Concept-Sになる。

「長らく三菱車のデザインは、万人受けを求めた結果として大人しくなってしまいました。ただ、世界的に見てもそれほど大きなシェアがあるわけではないので、癖のない車を出しても仕方がない。原点に戻って三菱らしさを強調しようと考え、ギャランやパジェロ、ミニカなどの伝統的なモデルを初代から見ることで、デザインを考え直しました」(矢野氏)。

 こうしたコンセプトのもと、アウトランダーPHEV Concept-Sのフロントはバンパーを左右と下側の三面から包み込むようなデザインとなり、パジェロなどのSUVモデルをモチーフとした。内装は、手触りのよいレザーで洗練された雰囲気と質感に仕上がっている。

「これらの新たなデザインはまだ市販車へ落とし込まれてはいませんが、順次採用していく予定です。内外装ともに刷新された新しいデザインに期待していてください」と、矢野氏はアウトランダーPHEVコンセプトSに込められた思いを語ってくれた。

初公開されたアウトランダーPHEVコンセプトS。フロント・リアともにデザインが刷新された。パワートレーンなどは現状維持
レッドとブラックのツートーンで彩られたインテリア。質感の高いレザーを使うことで上質さも感じ取れるようになっている

真鍋裕行

1980年生まれ。大学在学中から自動車雑誌の編集に携わり、その後チューニングやカスタマイズ誌の編集者になる。2008年にフリーランスのライター・エディターとして独立。現在は、編集者時代に培ったアフターマーケットの情報から各国のモーターショーで得た最新事情まで、幅広くリポートしている。また、雑誌、Webサイトのプロデュースにも力を入れていて、誌面を通してクルマの「走る」「触れる」「イジる」楽しさをユーザーの側面から分かりやすく提供中。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。