CES 2016

ボッシュ、ハプティック機能を持つ新開発タッチスクリーン搭載コンセプトカーを展示

「触覚に訴えるエレメントに反応するディスプレイ」と、フォルクマル・デナー 取締役会会長

2016年1月5日(現地時間) 発表

ボッシュがNorth Hallのブースに展示する、ハプティック機能を持つ新開発タッチスクリーン搭載コンセプトカー

 ロバート・ボッシュは1月5日(現地時間)、米国ネバダ州ラスベガスで開催中の「CES 2016」においてプレスカンファレンスを開催した。プレスカンファレンスにはボッシュ取締役会会長 フォルクマル・デナー氏が登壇。ボッシュのビジョンについて語ったほか、翌6日から公開の始まる展示物について言及した。

ボッシュ取締役会会長 フォルクマル・デナー氏

 デナー会長は、CESに来たのが初めてであり、とてもわくわくしてると、その心境を語る。イノベーションにあふれるCESの環境はとても心地よいもので、ボッシュのDNAにもイノベーションが刻み込まれていると語る。それとともに、同社の創業者であるロバート・ボッシュ氏が「イノベーションのためのイノベーション」にまったく興味がなく、「テクノロジービジネスの成功は、常に人類の益になるものでなければならない」という言葉を遺していると紹介。これは、同社のコーポレートスローガンである「Invented for life」とも関係があり、CES会場で展示する製品にも、その思いがしっかり受け継がれているという。

ボッシュのDNAについて語るデナー会長

 ボッシュはクルマのサプライヤーとして世界トップクラスの会社だが、近年は総合機器メーカーとしてスマートフォンに内蔵されるMEMSセンサーなどを製造。世界で使われるスマートフォンの2/3にはボッシュの製品が搭載されているという。

 クルマ関連の展示で注目が集まるのが、指で触れると映像と音声によるフィードバックとともに、触覚に訴えるエレメントを搭載することでハプティック機能を実現したディスプレイ搭載コンセプトカーだ。このディスプレイは、「画面を指でなぞると個々のキーの感触が伝わってくる」といい、本物のボタンを押すように押せるとのこと。2016年のボッシュは、自動車メーカー関連の展示が集まるNorth Hallにも出展し、多くの来場客にこのハプティック機能搭載ディスプレイを体感してもらおうとしている。

プレスカンファレンスで表示されたイラスト。この実部展示が行なわれる

 ボッシュは2016年のCESにおいて、スマートホーム、スマートシティ、クルマを含むコネクテッドモビリティ、工場を革新するインダストリー4.0の4分野を展示。ボッシュはIoT(モノのインターネット)の3つのレベル(センサー、ソフトウェア、サービス)で活動している唯一の企業であり、上記の4分野におけるコネクテッドソリューションを展示していく。

ボッシュが「CES 2016」でアピールする4つの分野。North Hallのほか、サンズ エキスポにもブースを構える

 コネクテッドモビリティ分野においては、自動運転についても言及。交通事故の死亡者数は世界中で毎年130万人に上ると推定しており、その事故の90%が人為的なミスによって起きていると考えられるという。適切な技術があれば、人名にかかわるような重大な事故を防ぐことが可能だと語る。

 そのためボッシュはドライバーアシスタンスシステムの開発に2000人のエンジニアを投入。車線変更支援、車線からの逸脱防止、障害物に遭遇したときのブレーキ支援などを開発。この分野の売り上げは、年に1.3倍のペースで伸びており、2016年には10億ユーロを超える見込みだという。

 完全自動運転、完全自動駐車への道のりとして、全自動駐車、いわゆるバレットパーキングを2018年までに実現することを目指し、2020年までにはハイウェイパイロットの市場投入の準備が整う見通しと語る。2013年からドイツとアメリカでテストを開始し、最近は日本でもテストを開始している。そのほか、TomTomと協力し、自動運転に必要な地図作成にも取り組んでいる。

 デナー会長が紹介したハプティック機能搭載タッチスクリーンは、「CES 2016イノベーションアワード」を獲得しており、未来のクルマのコクピットを体感できる機会となる。

(編集部:谷川 潔)