CES 2017
日産ブースはNASAの技術を応用した「SAM」など紹介
日産の自動運転への取り組みをプレゼンテーション
2017年1月10日 11:36
- 2017年1月5日~8日(現地時間) 開催
日産自動車は「CES2017」の会場において、NASAの「VERVE技術」をベースに開発したSAM(Seamless Autonomous Mobility)と呼ぶシステムなど、自動運転への取り組みを紹介するプレゼンテーションを行なった。
SAMは、自動運転車が事故、路上の障害など不測の事態に直面した際でも、クルマを安全に誘導できる手段を提供するもので、ロボットを視覚化して監視するために開発されたNASAの「VERVE技術」を応用したもの。
NASAのロボットは予測不可能な未知の環境においても自動運転技術を使って障害を避け安全な走行路を計算しているが、地形上、自動運転による判断が困難ならNASAの管理者が望ましいルートを作成しローバーに従うよう指示をしている。
自動運転車も同じような判断が困難な問題に直面した際、自動運転車はまず安全に停止して指令センターに通報し、車両の状況をセンサーから把握しているモビリティ・マネージャーから行動すべき正しい判断を仰ぐ。
SAMでは、その場所と解決法をクラウド内に蓄積して、同地域を走行中の他の車両に伝える。これにより、自動運転車は迂回路を自身で設定できるので、毎回同じ問題を支援する必要はなくなるという仕組み。
SAMは自動運転車が走行するシステムを確立するために必要なシステムで、SAMは多くの車両を所有する配送業者、タクシー、輸送会社などビジネスで使用する企業にとって有益なシステムとしている。
日産によると、SAMは人間をシステムから排除するわけではなく、人間と機械を融合させ、人間の知能を活用することで大規模な自動運転社会の実現を支援することを狙いとしていて、そのためにクルマの人工知能(AI)をリアルタイムで改善していく必要があるとしている。