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日産、脳波測定でドライバーの運転操作をサポートする「B2V(Brain-to-Vehicle)」開発
CES 2018でB2V技術のデモンストレーション
2018年1月4日 17:32
- 2018年1月3日 発表
日産自動車は1月3日、ヘッドセットを着用したドライバーの脳波を測定して運転支援をする技術「B2V(Brain-to-Vehicle)」を開発したと発表。B2Vにより、ドライバーが行なう次の運転操作のタイミングやドライバーが持つ違和感を把握して運転操作をサポートするという。
同社が公開したB2V技術は、世界で初めて、ステアリング操作など運転操作に関連する行動準備電位をリアルタイムに検出するとともに、ドライバーが思い描いた運転と、実際に行なわれている運転が違うと感じるときのエラー関連電位(Error Related Potential)を計測可能とした。
このB2V技術では、ドライバーがステアリングを回す、アクセルペダルを踏むなどの操作をする直前に、脳の行動準備電位を検出して、ドライバーが操作を開始する前からシステムが操作を開始することで、ドライバーの反応の遅れをカバーし、ドライバーが思い通りの運転をできるようサポート。
また、自動運転時には、脳波からドライバーの違和感を検出して、ドライバーが違和感を持たない自然な制御の自動運転にカスタマイズすることを可能にするという。
同社 副社長のダニエレ・スキラッチ氏は「将来の自動運転社会では、人間はクルマをコントロールしないと考える人が多いかもしれません。しかし、この技術はその反対です。ドライバーの脳波を活用して、ドライビングをさらにエキサイティングで楽しいものにしていくのです」とコメント。
また、B2V技術の研究を指揮する日産のシニア・イノベーション・リサーチャー(SIR) ルチアン・ギョルゲ氏は「拡張現実(AR)を活用することでドライバーの視線の先にある車内環境を調整したり、よりリラックスできる環境をつくり出すことも可能になるかもしれません」と述べている。
なお、同社はこの技術を米国ラスベガスで開催される「CES 2018」(会期:2018年1月9日~12日)に出展。ドライビング・シミュレーターを用いてB2V技術のデモンストレーションを行なう。