【東京モーターショー2011】 レクサス、次期GSシリーズをジャパンプレミア |
真っ黒なベールに覆われたレクサスブース。クルマのヘッドライトとシルエットのみがわずかにうかがえるステージに立ったトヨタ自動車の豊田章男社長は、「『この道と語り、この星を想う』。このメッセージに込めたように、レクサスは本物を知り尽くしたお客様に、最後にお選びいただくクルマを目指している」と、まずはブランドの思想を表明。
その後、日本初公開となる次期レクサスGSに触れ「次期レクサスGSは、まさに次世代レクサスの第一歩として開発したクルマ」とし、自身で何度もハンドルを握り「このGSがレクサスを変える」と感じるほどいいクルマに仕上がったと語った。
次期レクサスGSは次世代レクサスの方向性を象徴するクルマとして開発。GSの語源となる「GrandTouring Sedan」の要件である「大人4名が高速で快適に長時間移動できる空間」を、基本性能の飛躍的進化に加え先進技術の採用により実現している。
オープン前のブースは黒いベールで全体が覆われていた | ベールの向こうにシルエットが浮かぶ | |
アンベール前にカンファレンスを行う豊田章男社長 | 自身で何度もハンドルを握り、そのよさを実感したと語る | ブースに並ぶ4台のGS |
今回、展示されるGSは、「GS450h」が2台、「GS350 ”F SPORT“」、「GS250」各1台の計3モデル4台。フラッグシップとなるGS450hは名称からもわかるようにハイブリッドモデルで、新開発となる3.5リッター次世代直噴V型6気筒ガソリンエンジンを搭載。348PSのパワーと専用トランスミッションなどにより、圧倒的な動力性能と低燃費を両立したという。
GS350 ”F SPORT“は、「LFA」を頂点とする「F」のテイストを継承したモデル。専用のインテリア/エクステリアに加え、ギア比可変ステアリングと後輪操舵を統合制御する「LDH(レクサス・ダイナミック・ハンドリングシステム)」により、高速域での安定感、中速域での切れ味、そして低速域での取り回しの良さを実現している。エンジンは3.5リッターのV6ユニットで、最高出力は318PS、最大トルクは38.7kgmとこちらも十分にハイスペック。GS250は2.5リッターのV6ユニットを搭載する基本グレード。スペックは215PS/26.5kgmとなる。
ブース入り口の目立つ位置に展示されているのが、「LFAニュルブルクリンク・パッケージ」。ハードなセッティングのサスペンションや専用ホイールのほか、カーボン製のフロントスポイラーやリアウイングを装着するなど、サーキット走行を意識したモデルだ。エンジンもチューニングされており、最高出力は標準車の560PSに対し571PSへとパワーアップが図られている。ちなみにLFAは、このニュルブルクリンクパッケージを含め、全車販売終了となっている。
GS350 ”F SPORT“。次世代レクサスのアイコンとなるスピンドルグリルなど、基本的なシルエットはシリーズ共通。ただし、メッシュタイプのグリルや19インチホイールなどにより差別化が図られている |
3.5リッターエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドモデル、GS450h。その佇まいはフラッグシップならではの存在感を持つ。ボディサイズは全長4850×全幅1840mmと先代より若干大型化。本来グリルは横桟タイプだが、GS350と同じメッシュタイプのスポーツバージョンも |
先進的な未来感とラグジュアリー感を融合したインテリア |
インパネ中央上部には世界初となる12.3インチの大型液晶ディスプレイを配置。ナビゲーションとエアコン情報などの同時表示を可能にしている |
大人4名でもゆったりと過ごせるラグジュアリーな室内 | ハイブリッドバッテリーの小型化や新開発のリアサスペンションなどにより、現行型比約1.5倍となる465Lのラゲッジ容量を実現 |
すでに海外のショーでお披露目が済んでいるGS250。ボディサイズはもちろん、全体的なシルエットやタイヤサイズなどもGS450hと同じ |
開発ステージとなったニュルブルクリンクへの経緯と感謝の意を込めて名付けられたLFA ニュルブルクリンクパッケージ。エクステリアはノーマルモデルよりスポーティなフィニッシュだ |
レクサスの運動性をアピールするシャシーモデルも展示される |
ブース奥にはジオラマでLFAの制作工程を再現したLFA工房。写真ではディティールを伝えづらいので、その仕上がりは会場で確認してほしい |
外板をすべてはがされた一糸まとわぬ姿のLFA。大きく見えるボディの中には多くの機器がギュッと詰め込まれていることが分かる |
(安田 剛)
2011年 12月 1日