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スバル、新型「インプレッサ」の歩行者保護エアバッグ搭載カットモデルを展示

スバル・グローバル・プラットフォーム初採用

2016年7月26日 発表

 スバル(富士重工業)の新しいプラットフォームである「SUBARU GLOBAL PLATFORM(スバル・グローバル・プラットフォーム、SGP)」を採用した新型「インプレッサ」の国内仕様が7月26日に発表された。同日スバル本社においてプレビューイベントが開催され、イベント会場では歩行者保護エアバッグ搭載カットモデルが展示された。本記事では、そのカットモデル展示を紹介する。

歩行者保護エアバッグ搭載カットモデル
歩行者保護エアバッグ
SGPは新設計のため、フロント前面からの衝撃をしっかり水平に受け止める構造となっている
ストラット取り付け部を囲むような構造が見て取れる
Aピラーへとつながる部分は別途強化されている
左右をつなぐ構造
シートレール取り付け部
リアホイールハウス
リアサスペンションまわり
シャシー下面に置かれた鏡に映ったリアサスペンション
リアサスペンション形式はマルチリンク
リアデフ取り付け部
中央部全景
FB20型2.0リッター直噴エンジン
シリンダーまわり
可変バルブタイミング機構が組み込まれている
直噴エンジンらしい燃焼室まわり
キャタライザーはこの位置に
排気管とのクリアランス
ベルトがかかっていないので分からないが、従来同様シングルベルトで駆動すると思われる
リニアトロニックCVT
中央部。左下に前輪の駆動軸位置が見える。従来同様、前輪に荷重をしっかりかける構造となる
後半部
サスペンション単体展示
リアサスペンション
リアサスペンション。紫色の部分はスタビライザー
オレンジ色の構造部材は中空構造となっている
リアハブ

衝突エネルギー吸収量を現行車比1.4倍に

 この新型インプレッサが初採用となるスバル・グローバル・プラットフォームの目標は、危険回避性能向上と、衝突エネルギー吸収量現行車比1.4倍という衝突安全性能の向上にある。また、この新プラットフォームだからこそ、歩行者保護エアバッグを搭載する空間を確保することができているのも特徴だ。

 スバルスタッフによると衝突エネルギー吸収量の向上は、インプレッサのシャシーにおいて前後方向に走る床下フレームを強化したことにあるという。1つはホットプレス材の採用で、これによりフレーム剛性を強化。前後方向のフレーム構造を増やしているほか、後部まで環状につないでいる。もちろん、これまでの構造も全面的に整理され、その部分も衝突エネルギー吸収量増加につながっている。

 ここでは、別記事でお届けしたプレゼンテーション終了後撮影したシャシー構造と、直噴エンジンまわりの写真を掲載しておく。

鏡に映ったインプレッサSGPシャシー下面。左が前。紫色の部品がホットプレス材。右のリアに向けて環状構造が形成されているのが分かる
ホットプレス材は、力が入ってくる場所に配置されている
リア下面。SGPはハイブリッド化にも対応とされており、将来的に電池の乗るスペースも考慮して設計しているのだろう
シャシー上面のシートレールまわり
先代(現行)インプレッサからの変更点が、シートレール後方内側取り付け部が、フレーム取り付けになったこと。これは、いざというときに力のかかるシートベルト取り付け部をしっかりサポートするため。シャシーインフォメーションにも効果があると思われる
直噴エンジンのインジェクター
ピストンヘッド
ローラーロッカーアームを使用
カムシャフトはチェーン駆動
クランクシャフト部。クランクのカウンターウェイトも少なく、水平対向らしいデザイン
スバルの新世代エンジンに共通する樹脂製インテークマニホールド