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6月3日~4日開催のレッドブル・エアレース 千葉2017、3年連続開催に向け千葉市長らが記者発表会

昨年優勝の室屋義秀選手が国産レース機の開発構想について話す

2017年1月26日 開催

「レッドブル・エアレース 千葉2017」記者発表会の参加者で記念撮影

 レッドブル・エアレース・ジャパン実行委員会は1月26日、6月3日~4日に開催を予定している「レッドブル・エアレース 千葉2017」記者発表会を開催。発表会には地元の千葉市長 熊谷俊人氏のほか、2016年の千葉大会で優勝を果たしたパイロットの室屋義秀選手が登場して、開催に向けた意気込みなどを話した。

 同発表会では、レッドブル・エアレース 千葉2017のチケット先行発売が1月27日18時より開始されることが発表された。チケットの価格は2日券が1万3000円~30万円、予選・単日券が6000円~1万円、決勝・単日券が9000円~1万5000円となる。なお、券種により発売日が異なるので詳細は公式Webサイトを確認していただきたい。

 2017年の千葉大会では「フェスティバルエリア」が一般開放されることが決定し、レース以外に来場者を盛り上げるフリースタイルモトクロス(FMX)やストリートセッションなどのパフォーマンス、日本各地のご当地グルメ屋台、千葉の地元食材が並ぶフードコートなどのイベントが楽しめるようになる。

 そのほか、大会アンバサダーにロックバンドの「GLAY」が就任することが明かされ、3月1日から放映予定のTV-CMには、大会テーマソング用に書き下ろした新曲「XYZ」が使用される。

レッドブル・エアレース 千葉2017に向けて千葉市長らが意気込みを話す

千葉市長の熊谷俊人氏

 発表会で挨拶をした千葉市長の熊谷俊人氏は「いろいろな市民の方にお会いしますが、このレッドブル・エアレースほど地元の皆さまが楽しみにして、インパクトを受けた大会はそうあるものではございません。世界、日本の各地の方々に千葉市や海辺に関心を持っていただける重要なイベント。私達の『民間航空発祥の地』という街の歴史にスポットライトを当てる意味でも、千葉市の街づくりになくてはならないものと思っています。そうした歴史を大事にして、首都圏きっての海辺のビーチを貴重な都市型リゾートとしてこれから活用していこうとしていますので、レッドブル・エアレースの開催を契機にその取り組みを加速していきたい」と述べるとともに、「現在では、千葉市は国家戦略特区に指定されてドローン等のさまざまなプロジェクトが進んでおり、現代版の空の革命にも取り組んでいます。この“空”というキーワードをもとに、歴史、レッドブル・エアレース、そして将来の空の重要産業が重なり合う千葉市において、大会の開催は意義深いことだと思います。今年も全力で機運を盛り上げるとともに、無事にレースが開催され、地元市民の方に理解してもらえるよう尽くしていきたい」と話した。

 挨拶の締めくくりに熊谷氏は「昨年の室屋選手によるあの素晴らしい瞬間がもう1度味わえるよう、皆さまと祈念したい」と室屋選手にエールを送った。

浦安副市長 石井一郎氏

 また、公務のため欠席した浦安市長 松崎秀樹氏の代理として出席した副市長 石井一郎氏は「今年もレッドブル・エアレース 千葉に出場する飛行機の滑走路や機体整備を行なうハンガーが、浦安市にある埋め立て護岸に設置されます。この場所は浦安市の総合公園に隣接していて、参加する選手を身近に感じられる場所。昨年はテストフライト後に、市民とレースパイロットの交流の時間が設けられ、また、サイン会も開いていただいて参加した市民の方々に喜んでいただきました。レース当日は公園内にパブリックビューイングが設けられ、招待された2000人以上の市民がレースの模様や表彰式などを観戦することができました。今年も、あの盛り上がりが開催期間に訪れることを浦安市を代表して心から楽しみにしておりますし、報道陣の方には東京ディズニーランドだけが浦安でないことを世界に発信してほしい」とコメントした。

 千葉市、浦安市代表の挨拶のほかにも、レッドブル・エアレース・ジャパン実行委員会として、ローソンHMVエンタテイメント 代表取締役社長 坂本健氏、グッドスマイルカンパニー 代表取締役社長 安藝貴範氏、レッドブル・エアレース・ジャパン実行委員長の河野眞二氏が開催に向けた意気込みなどを話した。

株式会社ローソンHMVエンタテイメント代表取締役社長 坂本健氏
株式会社グッドスマイルカンパニー代表取締役社長 安藝貴範氏
レッドブル・エアレース・ジャパン実行委員長の河野眞二氏
室屋義秀選手

 そして、レッドブル・エアレースに参戦して2016年の千葉大会で優勝を果たした室屋義秀選手が登場。室屋選手は「これだけ多くの方に注目いただき、これにより多くのファンが増えて、また力を頂けると思います。再来週には初戦のアブダビが開催されるので、月曜日には現地に向かいますが、初戦から淡々と着実にいきたい。シーズンが長いので10月中旬までコンスタントにベストコンディションをキープするのが今年の目標だと思います。千葉大会はまだ第3戦なので、その後の5戦も注目していただきたい」と意気込みを話すとともに、千葉大会に向けて室屋選手は「3回目の開催として母国の日本で開催できるということで、これは皆さまの力とそれだけファンが根付いたという証明だと思います。開催3年目ということで大会としても集大成かと思いますし、パイロットとしても頑張りたいと思いますので、今年も応援よろしくお願いいたします」とコメントした。

浦安副市長 石井一郎氏(左)、室屋義秀選手(中央)、千葉市長の熊谷俊人氏(右)

室屋義秀 2017シーズン キックオフ・ミーティング

2017年のチーム体制

 同会場では続けて、室屋選手が「室屋義秀 2017シーズン キックオフ・ミーティング」を開催。2017年のチーム体制を紹介するとともに、2017年はレッドブル・エアレースのシリーズチャンピオンを目標に掲げ、それに向けた意気込みを示した。

 また、レッドブル・エアレース以外にも国内で展開する航空プロジェクトとして、航空の世界を目指す子供たちに向けた取り組みを紹介。そのなかで、将来に向けたプロジェクトとして国産レース機の開発を思い描いていることを明かした。

航空の世界を目指す子供たちに向けた取り組みを紹介した

 室屋選手は「将来的にレース専用機を作ろう、自分たちで飛行機作ろうよというプロジェクトをいま思い描いている。と、こんなことを話していたら、実はふくしまスカイパークにGTレースで活動しているサードが進出して小型機を作ることになったんです。今年の春から話が動き出すと思いますが、そういう会社と協力して、我々としてはやはりレース機、国産レース機でレッドブル・エアレースを優勝したら楽しいなと思います」と話した。

 このプロジェクトについてはまだ構想の段階というが、開発が決まれば「3年で飛ばしたい」と室屋選手は話し、「我々レースチームとしては、機体をこう改良すれば速くなるというアイデアがたまってきている。これを実現するには主体となる組織などが必要であるが、レースチームとしてのノウハウを投入して作ることができるのではないかと想像している。これをどうやって実現させるのか、今年はプロジェクトが進み出すようにしたい」と、今後の展開に向けた期待感を話した。