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レッドブル・エアレース 千葉 2016、日本人初優勝の室屋義秀選手「25年かけてやっと取れた」

2016年6月5日 開催

レッドブル・エアレース 千葉 2016。レッドブル・エアレースで日本人初優勝を成し遂げた室屋義秀選手

 6月5日開催の「レッドブル・エアレース千葉2016」は、日本人パイロットの室屋義秀選手が優勝。室屋選手はレース後の会見で、日本人として初優勝を成し遂げた感想などを語った。

 決勝は13時5分よりスタート。室屋選手は参加した14機から勝ち残った4機でタイムを競う「ファイナル4」に進出し、優勝者を決定するフライトで1分4秒992のタイムを記録、2位のマルティン・ソンカ選手の1分05秒097タイムを超え、同レース初となる日本人パイロットによる優勝を成し遂げた。

 最終結果は、室屋選手が優勝、2位にソンカ選手、3位はカービー・チャンブリス選手となった。

2位のマルティン・ソンカ選手
3位のカービー・チャンブリス選手

 レース後の会見で「母国開催は大きく注目集めてプレッシャーとなったのか?」と聞かれた室屋選手は「注目を集めて大変でしたが、最後マルティン(選手)とは0.1秒差だったけれどこれはファンブースト(ファンの応援で)で成し遂げたと思っています」と感想を話した。

 室屋選手は「今シーズンは最初2戦が非常に難し戦いを強いられて苦しんでいました。母国レースでプレッシャーが大きいなかでメンタルトレーニングをコーチの方から教えてもらう中で、努力をした後の結果は神様に預けようということで、神社に行ったりしました。チームとして実力を出そうと集中し、こういう結果につながった」と今回のレースを振り返った。

 また、決勝の第1ヒートでスモークがでないため1秒のペナルティが科せられたことに、室屋選手は「スモークポンプは前戦でも壊れて修理をして万全の体制と思ったが、まさか機能しないということで、(第1ヒート後)1時間でメカニック達が必死に直してくれてファイナルに進めることができました。この1秒がなかったらファイナル4に上がっていけず、チームの集中力のおかげです」と話した。

室屋選手のフライト

 締めくくりに、司会から「今回の優勝がどれだけ特別なものか、今後についても聞かせてほしい」と聞かれ、室屋選手は「自分個人としては操縦技術世界一を目指してずっとやってきました。1番は届きそうで届かない、本当に1番になるのは難しい世界。25年かけてやっと取れた……、ちょっと一息……かな」と、言葉をつまらせた。

午前中に降っていた雨はあがったものの、風が強めで機体のコントルールは難しそうな状況であった
アトラクションなども実施された

【お詫びと訂正】記事初出時、参加した機体数「14機」を「16機」と誤記しました。お詫びして訂正させていただきます。