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レッドブル・エアレース 第2戦千葉、室屋義秀選手は決勝8位
優勝は初戦に続きイギリスのポール・ボノム選手
(2015/5/18 16:39)
- 2015年5月17日開催
FAI(国際航空連盟)公認となる「レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ」第2戦の決勝レースが5月17日、千葉県千葉市美浜区の幕張海浜公園で開催され、初戦アブダビ戦に続きイギリスのポール・ボノム選手が優勝し2連勝。日本人パイロットとして参戦している室屋義秀選手は、レース途中で同大会レコードタイムを記録したものの、最終的に8位に終わった。
今大会に新型機を投入してレースに挑んだ室屋選手は、前日の予選では52秒429の記録で全体9位。決勝日に行われた14名の参加者が1対1でタイムを競う「ラウンド・オブ 14」で、今大会のコースレコード50秒779を記録して次のステージに進んだ。
続く、上位8名が1対1でタイムを競う「ラウンド・オブ 8」では、ボノム選手と対戦、室屋選手はレースの規定を超える10G以上を機体に発生させてしまったため“DNF”となり、上位4名でタイムを競う最終ステージ「ファイナル4」への進出はならなかった。
レースの最終結果は、初戦アブダビの優勝に続きイギリスのポール・ボノム選手が2連勝。2位はオーストラリアのマット・ホール選手、3位がドイツのマティアス・ドルダラー選手と続いた。
大会後の会見で、室屋選手は「(優勝した)ポール・ボノム選手と飛ぶことは分かっていたので、チームとして全力の100%でいくという作戦で臨みました。フライトはいい感じでしたが101%の力が入って、結果としてオーバーGするという結果になってしまった」とフライトを振り返った。
レッドブル・エアレースが日本で初開催されたことについて、室屋選手は「千葉の空で我々にレースさせていただけたこと感謝します。日本で開催するにあたってはいろいろと壁がありましたが、それを乗り越えた日本のチームに感謝したいです」と感謝の言葉を述べた。
今大会を新型機で戦った室屋選手は「千葉で開催されることによって、我々のチームもスポンサーのお話をいただいたり、すごく強くなることができました。残り6戦ありますが、(今日の)フライトを見ると、これまでチームが準備してきたものが次につながる結果を得られているので、非常に手応えを感じています」と、感想を語った。
一方、優勝したポール・ボノム選手は「次のクロアチア戦は今日の優勝をリセットして、気を引き締めていきたい」と意気込みを語るとともに、台風の影響を受けてスケジュールに大幅な変更があったことに「ハンガーなど、組み立てを行ったクルー達にはビールをおごりたい」と、スタッフを労うコメントを寄せた。
また、日本でレースについて「パイロット全員がこの日本でのレースを楽しんだと思う。日本には多くの航空ファンがいることを知っていて、日本に来てからも大変よくしてもらった。今日は自分自身60回目のレースで、記念すべきレースをここ千葉でできたことをうれしく思う」とコメントした。
今後、レッドブル・エアレースは、第2戦「千葉」に続き、第3戦がクロアチアの「ロヴィ二」にて5月30日~31日の日程で行われ、世界各地を転戦し全8戦を開催予定。
ラウンド・オブ 14
パイロット | タイム | |
---|---|---|
第1ヒート | 99号機 マイケル・グーリアン(アメリカ) | 52秒976 |
84号機 ピート・マクロード(カナダ) | 55秒785 | |
第2ヒート | 95号機 マット・ホール(オーストラリア) | 50秒888 |
9号機 ナイジェル・ラム(イギリス) | 51秒826 | |
第3ヒート | 31号機 室屋義秀(日本) | 50秒779 |
8号機 マルティン・ソンカ(チェコ) | 54秒753 | |
第4ヒート | 55号機 ポール・ボノム(イギリス) | 51秒560 |
22号機 ハンネス・アルヒ(オーストラリア | 54秒837 | |
第5ヒート | 10号機 カービー・チャンブリス(アメリカ) | 54秒106 |
26号機 フアン・ベラルデ(スペイン) | 54秒241 | |
第6ヒート | 21号機 マティアス・ドルダラー(ドイツ) | 55秒050 |
91号機 ピーター・ベゼネイ(ハンガリー) | 59秒928 | |
第7ヒート | 27号機 ニコラス・イワノフ(フランス) | 55秒101 |
12号機 フランソワ・ルボット(フランス) | 1分03秒279 |
ラウンド・オブ 8
パイロット | タイム | |
---|---|---|
第8ヒート | 95号機 マット・ホール(オーストラリア) | 51秒452 |
99号機 マイケル・グーリアン(アメリカ) | 52秒917 | |
第9ヒート | 55号機 ポール・ボノム(イギリス) | 51秒392 |
31号機 室屋義秀(日本) | DNF | |
第10ヒート | 21号機 マティアス・ドルダラー(ドイツ) | 52秒365 |
10号機 カービー・チャンブリス(アメリカ) | 53秒631 | |
第11ヒート | 27号機 ニコラス・イワノフ(フランス) | 52秒146 |
9号機 ナイジェル・ラム(イギリス) | 52秒448 |
ファイナル 4
パイロット | タイム | |
---|---|---|
第12ヒート | 55号機 ポール・ボノム(イギリス) | 51秒502 |
95号機 マット・ホール(オーストラリア) | 51秒884 | |
21号機 マティアス・ドルダラー(ドイツ) | 52秒903 | |
27号機 ニコラス・イワノフ(フランス) | DNF | |
レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ 2015ランキング
ランク | パイロット | 出身 | 千葉獲得ポイント | 総合ポイント |
---|---|---|---|---|
1 | ポール・ボノム | イギリス | 12 | 24 |
2 | マット・ホール | オーストラリア | 9 | 18 |
3 | ナイジェル・ラム | イギリス | 4 | 8 |
4 | ピート・マクロード | カナダ | 0 | 7 |
5 | マティアス・ドルダラー | ドイツ | 7 | 7 |
6 | ニコラス・イワノフ | フランス | 5 | 6 |
7 | ハンネス・アルヒ | オーストリア | 0 | 5 |
8 | 室屋義秀 | 日本 | 1 | 4 |
9 | マイケル・グーリアン | アメリカ | 3 | 3 |
10 | ピーター・ベゼネイ | ハンガリー | 0 | 2 |
11 | カービー・チャンブリス | アメリカ | 2 | 2 |
12 | フアン・ベラルデ | スペイン | 0 | 0 |
13 | マルティン・ソンカ | チェコ | 0 | 0 |
14 | フランソワ・ルボット | フランス | 0 | 0 |