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ルノー・日産アライアンス、三菱自動車の93万台を加え2016年グローバル販売台数が996万台に

ゴーン氏「世界の自動車産業に新たな勢力が誕生」

2017年2月8日 発表

日産自動車株式会社 取締役会長兼社長 最高経営責任者と三菱自動車工業株式会社 取締役会長も務めるカルロス・ゴーン氏(左)、三菱自動車工業株式会社 取締役社長の益子修氏(右)

 ルノー・日産アライアンスは2月8日、2016年暦年(2016年1月~12月)のグローバル販売実績を発表。2016年に日産自動車が株式の34%を取得した三菱自動車工業の販売台数93万4013台を含めたグローバル販売台数は996万台1347台となった。

 ルノー・日産アライアンス会長兼CEOのカルロス・ゴーン氏は「ルノーグループ、日産、そして更に三菱自動車が連携することで、世界の自動車産業に新たな勢力が誕生しました。18年前にスタートしたこの革新的なパートナーシップの力によって、私たちは、競争力を強化し、成長を加速し、将来のクルマの競争に臨むことができるのです」とコメントしている。

 販売台数の主な内訳は、ルノーグループは前年比13.3%増となる318万2625台を販売。4年連続の販売増で、前年から37万4000台の増加により過去最高の伸び幅を記録。日産は555万9902台(前年比2.5%増)を販売。米国で前年比5.4%増、中国で同8.4%増と、過去最高の販売台数を記録した。インフィニティブランドは前年比7%増の23万台以上を販売。

 三菱自動車は前年比13%減の93万4013台を販売した。米国や豪州では増加したが、ブラジル、ロシアおよび中東での販売台数減に相殺された。日本での販売は、燃費問題による消費者の信頼低下が響き、前年比マイナスとなった。

 日産によると、三菱自動車とのパートナーシップにより日産の享受するシナジーが2017年度に240億円になると予想。さらに2018年度以降は年間600億円にまで拡大すると見込んでいる。

 そのほか、ラーダブランドで販売を行なっているアフトワズは、2016年に28万4807台を販売している。

 また、同アライアンスは、EV(電気自動車)の販売台数が2010年12月の日産「リーフ」の発売以来、累計で42万4797台に達したことを強調するとともに、2020年までに自動運転技術を搭載したクルマを少なくとも10車種発売する予定とし、マイクロソフト、NASAなどのパートナーと共に、コネクティビティおよび自動運転技術の開発・実験を実施していることを明かした。

 ゴーン氏は「量産型EVを発売したのは、ルノー・日産アライアンスが初めてでした。2010年にさかのぼります。そして今、他の主要な自動車メーカーは、電気自動車が最も有効なゼロエミッションへの回答であると認めています。私たちは、自動運転やコネクテッドサービスの分野においても、将来のクルマの競争に確固として臨みたいと思っています」と述べた。

CES2017に展示された「リーフ」