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マクラーレン、最高出力720PSのスーパースポーツカー「720S」日本初公開

0-100km/h加速は2.9秒、最高速は341km/h

2017年3月8日発表

3338万3000円

ジュネーブモーターショーで12時間前にワールドプレミアを行なったばかりのマクラーレンのスーパースポーツカー「720S」が、3月8日に東京都内で国内初公開された

 マクラーレン・オートモーティブ・アジアは3月8日、スーパースポーツカー「720S」を東京都内で日本初公開した。同モデルはジュネーブモーターショーで世界初公開されたばかりで、最高出力720PSのV型8気筒4.0リッターツインターボエンジンやカーボンファイバー製シャシーを採用した。日本では7月よりデリバリー開始予定。価格は3338万3000円。

発表会でマクラーレン・オートモーティブ・アジア・パシフィック マネージング・ディレクターのジョージ・ビッグス氏は、マクラーレンオートモーティブの6年間の軌跡、プロダクトシリーズのラインアップを紹介。「私たち、マクラーレンの一員としてこのマクラーレン 720Sに大きな誇りと自信を感じております」と語った。
リージョナル・セールス・マネージャーのピーター・セル氏はマクラーレン 720Sの製品解説で「0-100km/hが2.9秒、7.8秒で200km/hに達します」と発表。競合モデルを上まわる性能として自信を持ってアピールした

 シルエットのデザインインスピレーションはホホジロザメ。パワフルでマッチョなイメージに仕上げられ、LEDマトリックスヘッドライトを搭載し、エアダクトを兼ねたユニークなグラフィックのライトパネルや、エンジンルーム冷却用に空気を導入するドアパネルから後方に向かって設けられたベンチレーションダクト等、エクステリアには新発想のエアロフォルムが採用された。

 ドアの開閉は前方に跳ね上がるダブルヒンジの印象的なディヘドラルドア。ガラスドームのキャビンはスリムなCピラーにもガラスをはめ込み、360度全方位視界を獲得している。

 新開発のセンターモノコックを初めて採用した「モノケージII」はカーボンファイバー化され、「650S」と比較して18kgの軽量化に成功。ドライバーとパッセンジャーを確実に保護し、エンジンルームの上まで覆う構造で、ルーフの一部も含め開口部が大きく取られている。

720Sのシルエットのデザインのインスピレーションはホホジロザメ。非常にパワフルでマッチョなイメージに仕上げられた。エアダクトを兼ねた非常にユニークなヘッドライトを採用
エアロダイナミズムが考慮され、迫力ある印象的なデザインになったリアのデザイン
720Sに採用された印象的なドアオープニング。前方に跳ね上がるダブルヒンジで開閉するディヘドラルドアを採用

 パワートレーンは、ターボチャージャー、インタークーラー、プレナム、シリンダーヘッド、クランクシャフト、電動ウェストゲート、ストロークアップしたピストンなど全てを刷新した「M840T」エンジンを採用。最高出力537kW(720PS)/7500rpm、最大トルク770Nm/5500rpmを発生するV型8気筒 4.0リッターツインターボエンジンを縦置きにミッドレイアウトし、トランスミッションは7速DCTを組み合わせて後輪を駆動する。パフォーマンスでは0-100km/h加速2.9秒、0-200km/h加速7.8秒。最高速は341km/hに達する実力を持つ。

 サスペンションにはプロアクティブ・シャシー・コントロールII(PCC II)を採用。650Sのプロアクティブシャシーをベースとして開発され、新しく12個のセンサー(各ホイールに3つのセンサー)を追加し、路面を把握し、グリップ力を最大限に発揮する設定が選択できる。このセンサーからの情報を利用するためのアルゴリズムの開発には、ケンブリッジ大学と共同して6年の歳月がかけられたという。

美しいフォルムのサイドビュー。涙型のキャビンにスリムなピラーで視界を確保。ガラスドームを支えるために必要なサポートとして機能している
ユニークな空間が取り入れられたグラフィックのヘッドライト。オイルクーラーに空気を導入している。LEDマトリックスヘッドライトを採用する事で、照射角度を操作するモーターの搭載を省いて軽量化を図っている
高速走行時には大きなダウンフォースを発揮する格納式のリアウィングを採用
最高出力537kW(720PS)/7500rpm、最大トルク770Nm/5500rpmを発生するV型8気筒 4.0リッターツインターボエンジンを搭載。エンジンフードは開閉部分がなく、メンテナンスは全て下部から行なう
エアロフォルムが美しいLEDリアコンビランプ。マフラーのリアエンドがリアバンパーの高い位置に配置されている
ドアミラーから続くエクステリアの滑らかなラインはエンジンルームへのダクトとなり、前方からの空気を誘導。ドラッグを軽減しつつエンジンに冷気を送りこむ
タイヤサイズは前245/35 ZR19。後305/30 ZR20、軽量化されたアルミホイールに装着される

 センターコンソールに配置されたモニターで設定が可能なアクティブ・ダイナミック・パネル(ADP)は、「スポーツ」「トラック」「コンフォート」の3つの設定が選択可能で、可変ドリフト・コントロールは新しいレベルまで達したESCによりドリフト部分の設定でレーシングドライバーのような走行が体験できるという。

 ドライバーの前方に配置されたメーターは、新しいデバイスのフォールディングドライバーディスプレイを採用。走行シーンに応じてスピードメーターの表示画面を格納し、スポーツ走行用に情報を最小限にしたインフォメーションに切り替える事が可能。

 シートに使われているレザーはスコットランドの最上級のレザーを使用。アルミのパーツは削り出しの加工が施され、全てのクオリティが向上した豪華なキャビンとなっている。コントロールスイッチの角度や位置も入念に考えられ、ドライバーを中心に作られた快適なレイアウトとされている。

高級レザーの香りが漂うキャビンにはドライバーの気をそらすものを最低限に軽減するため、各種コントロールの角度や位置が入念に考えられていて、ドライバーを中心に作られている
メーターにはフォールディングドライバーディスプレイという新しいディバイスを採用。スピードメーターの表示画面を格納し、スポーツ走行用に情報をギリギリ最小限まで落としたインフォメーションに切り替える事ができる
コンソールに配置されたモニターで設定が可能なアクティブ・ダイナミック・パネル(ADP)は、スポーツ、トラック、コンフォートの設定が選択可能。可変ドリフト・コントロールはESCが新しいレベルまで達し、ドリフト部分を設定するだけでレーシングドライバーのような走行を体験できるようになる
高級なレザーに電動調整式のヒーテッド・シート、ダッシュボード、後部のトランクエリアを使用した高級感溢れるキャビン
フロントには150Lのラゲッジスペースが確保されている。