2015年に発表されたマクラーレン・オートモーティブのスポーツシリーズ。同シリーズには「570S(ファイブセブンティ エス)」と「540C(ファイブフォーティ シー)」があり、今回撮影したのは570Sとなる。
どちらもエンジンはツインターボチャージャー付きV型8気筒DOHC 3.8リッターで、570Sと540Sは出力などが異なり、570Sに搭載されるエンジンは最高出力419kW(570PS)/7500rpm、最大トルク600Nm/5000-6500rpmとなる。トランスミッションは7速SSG(シームレスシフト・デュアルクラッチ・ギヤボックス)で、後輪を駆動するミッドシップレイアウト。0-100km/h加速3.2秒、最高速328km/hというハイパフォーマンスを発揮する。
ボディサイズは4530×2095×1202mm(全長×全幅×全高)、車両重量は1344kg。スポーツシリーズのために開発されたというモノセルIIシャーシはカーボンファイバー製で、上位のスーパーカーシリーズとよく似た構造ながら日常の使い勝手を重視し、フロントシルの幅や高さを抑えて乗降性を改善した。前後はアルミフレームとなっており、損傷した際には衝撃を吸収し、補修の手間を抑える効果があるという。
エクステリアは斜め上方に開くディヘドラル・ドアが特徴で、ドアも後方にあるエンジンラジエーターへのエアフローの一部となる。フローティングCピラーや一体型のリアスポイラーなど、特徴的なスタイルも多数ある。
インテリアは液晶表示やタッチパネルによる操作を多くし、スイッチ類を少なくしてすっきりとしたデザインにまとめた。シートやパネルはユーザーの好みで多数のオプションの中から細かく選べるほか、マクラーレン自身がおすすめする組み合わせから選ぶことも可能となっている。
マクラーレン・スポーツシリーズは、マクラーレンのラインアップのなかで「日常的なドライブに最適なマシン」に位置付けられており、日本での価格は2556万円(540Sは2188万円)。
マクラーレン 570Sのボディサイズは4530×2095×1202mm(全長×全幅×全高)、乾燥重量は1344kg 最近のマクラーレン上位モデルに通じるヘッドライトからエアインテークのデザイン ドアは斜め上に開くディヘドラル・ドア。サイドシルが太いピュアスポーツカーながら、乗り込みはしやすい フロントからリアに流れるエアフローの中にドアも組み込まれており、気流は後部のラジエターへと続く エアインテークとデザイン的に一体化されたヘッドライト ターンシグナルランプもオレンジ色のLEDで点灯する テールランプ、ブレーキランプ、ターンシグナルランプは光り方や光る位置の色で表現する リアのCピラー部はエアが抜ける特徴的な構造になっている リアにマウントされるツインターボチャージャー付きV型8気筒DOHC 3.8リッターは、最高出力419kW(570PS)/7500rpm、最大トルク600Nm/5000-6500rpmを発生。0-100km/h加速は3.2秒、最高速は328km/hを実現 リアウイングはボディ一体で構成され、最後部は上を向く ナンバープレートと、その下に白いバックライトがある ホイールは5スポーク軽量鍛造タイプを装着。前後でサイズが異なり、フロントは225/35 ZR19、リアは285/35 ZR20。ブレーキはカーボンセラミックで、キャリパーのカラーはオレンジを選択 スポーティなインテリアデザインはブラックとマクラーレンオレンジのツートーンカラー ステアリングホイールや操作パネルは一部カーボン柄を採用。パワーステアリングは電動油圧式 エンジンスタートからシフトセレクト、変速モードなどはセンターコンソールのボタンで操作する。ドライビングモードは「Normal」「Sport」「Track」から選択可能 メーターパネル。タコメーターは針で示し、速度は数値で表示するようにした状態。左右の3インチ液晶は車両情報などを表示する 設定を変更すると表示状態が変わり、その都度分かりやすく表示する 7インチのタッチスクリーン式IRISインフォテイメント・システム。オーディオやエアコンの操作系はここに集められている ブラックとマクラーレンオレンジのツートーンカラーシート フロントのラゲッジスペース。上下方向に収納力はある