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【SUPER GT 第2戦富士】GTA 坂東正明代表の定例会見
熊本地震での中止から2年振り開催となるオートポリス戦に向けメッセージ
2017年5月8日 17:32
- 2017年5月4日 実施
GTアソシエイション 代表取締役の坂東正明氏は5月4日、SUPER GT 第2戦の決勝レース前に定例記者会見を実施。5月20日~21日に大分県日田市の「オートポリス」で開催されるSUPER GT 第3戦に向けて、九州の人たちに向けたメッセージなどを話した。
定例会見では、ホンダのトラブルが続いた開幕戦についての言及や、2018年開催予定の「鈴鹿10時間耐久レース」などについての質問が出た。会見の主な内容は以下のとおり。
──開幕戦の結果と第2戦の予選を踏まえて、今後の展開についての考えを聞かせてほしい
坂東代表:開幕戦はホンダのトラブルが大きく目を引いたが、レース展開としても管制塔としても非常に難しい状況であった。16号車が予選の時に裏のストレートで止まる。残り3分で(他車が)アタックに行けず8号車が暫定のポールを取る。(決勝においても)こういうことがモータースポーツにおいては起きるということを、あらためて思い知らされた。
レクサス LCは3年我慢していた部分もあるが、風洞や空力、エンジニアリング、その他の部分、レクサスの開発部隊がやったと自負しているクルマ。(自分も)LC500というクルマは久しぶりにナンバーが付いたクルマでかっこいいと思えるクルマだ。
その中でGT-Rは新しく入れてきたタマが少し外れているのかな。今回の予選ではロニーが頑張ってなんとかなったが、ほかのGT-Rがヘタをこいている。LCはそこの部分では成功していると思う。
GT300はベンツが速い。初音ミクの4号車は常に前にいる印象なので久しぶりのポールポジションと聞いて驚いている。やはり、それだけの影響力があってポジション的には常に前にいる印象だが、成績的には苦労していてやっと芽が開いてきた。(そのほかのチームは)ホームストレートが長いとJAF-GTでは辛いところなので、ここはポイントを取りに行くところだと思う。
──GT500クラスについて、富士ラウンドにおいても上位を1メーカーが独占するワンサイドの展開になったら、GTAとしてはどのようにしていきたい?
坂東代表:競技なのでGT-Rの日産とNSXのホンダに“頑張れ!”といって、結果を出してもらうしかない。LCがちょっと抜き出ている部分があるが、チーム力やタイヤを含めて、コースによって得意不得意の部分がクルマにはあるので、もう少しそこの中で頑張っていただきたい。
──今シーズンは、決勝日のフリー走行を廃止してドライバー紹介というコンテンツの追加などの変化があるが、開幕戦をやってみた感想を聞かせてほしい
坂東代表:ドライバートークショーなどドライバーとのふれあいを増やしたく、決勝日午前中のフリー走行をなくした。チームの中で賛否両論あるが、お客さんには有意義に過ごしていただく状況を作れたと思う。ステージはもう少し予算をかけて、より多くのお客さんに見ていただけるトークショーを作っていきたい。
今大会も(決勝前に)20分走った後すぐフォーメーションに入るのではなく、ちょっと時間を与えていますし、プロモーション活動においてもきちっとしたものを積み重ねていき、ご意見をいただいて直すところは直していきたい。
──2018年に開催される鈴鹿10時間耐久レースについて、SUPER GTとしての関与の仕方は?
坂東代表:我々GTAとしても、GT300クラスの30台全部出るならポイントを付けられるが、30台全部が出られない状況ならポイントは付けない特別戦として扱うことになる。エントラントに向けては、いくつかの問題点を自分の口から告げて、その価値観と参加する条件、チームの負担を軽減できるような条件をモビリティランドさんと話し合って進めていきたい。
──昨年、熊本地震で中止となったオートポリス戦が、次戦として行なわれます。九州のファンに向けてメッセージを頂ければと思います。
坂東代表:(サーキットの状況は)実際のところ、最終コーナー側の地盤はそのままでいけそうだが、1コーナー側とポディウムの部分は地盤から突き上げが来ているので取り壊しが必要だったり、まだ人が入れない危険な場所もあったりする。
このような状況下で、なぜこの時期に我々が行くのかというと、我々が行くことによってみんなに対する元気づけだったりするもの。
サーキットへ行く途中も、橋のないところがあったり、普段は通勤路となるところを使ってくることになりますが、その状況下の中で、熊本、阿蘇、大分を含めて、いままでやっていたイベントに対して、東北の時もそうでしたが、自分たちがきちんとしたイベントをやることで、早い復興であったり、みんなの活力になるような状況を作りに行こうというもの。
九州の人たちに向けて(イベントを開催することで)少しでも活力を覚えていただければという意味合いで行くのであって、できるだけ多くの方に土日に遊んでいただけるイベントを作り上げたいと思っている。九州の方々に足を運んでいただいたら楽しい1日を過ごせるように我々も努力しますので、ぜひおいでください。