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トヨタ系カスタムメーカーが放つ新型「ハリアー」用パーツ(モデリスタ編)
「クルマの性能や質を下げず、ドレスアップを行なうためのエアロパーツ」
2017年7月15日 00:00
トヨタ自動車の新型SUV「ハリアー」は幅広い世代に人気となっている。その発売に合わせてトヨタモデリスタインターナショナル、TRD(トヨタテクノクラフト)から新型ハリアー用のカスタマイズパーツが発売されている。
そのプロモーションとしてモデリスタとTRD、それにTOM'S(トムス)を加えたトヨタ系のカスタマイズメーカー3社が合同で新型ハリアーを中心とした撮影会を開催。Car Watchでは上記3社の展示車を全車紹介していく。
最初に紹介するのはモデリスタの新型ハリアー用エアロパーツだ。モデリスタは新型ハリアーの登場に伴い、2種類のエアロキットを全国のトヨペット店とトヨタモデリスタ店を通じて発売中だ。ラインアップはメッキ加飾を施すことで洗練された高級感を持つ「MODELLISTA エアロキットVer.1」と、先進的でダイナミックなスタイルを作りあげる「MODELLISTA エアロキットVer.2」である。
「MODELLISTA エアロキットVer.1」はフロントスポイラー・LED付き(塗装済み9万5040円、素地8万9640円。LEDなしもあり、塗装済み6万480円、素地5万5080円)、サイドスカート(塗装済み5万4000円、素地4万1040円)、リアスタイリングキット(塗装済み8万2080円、素地7万6680円)となっている。リアスタイリングキットにはリアフォグランプベゼル同梱の寒冷地仕様車用もあって、価格は9万720円(塗装済み)、8万4240円(素地)となっている。セット価格は21万9420円(LED付き、塗装済み)と19万2240円(LED付き、素地)。寒冷地仕様車用のセット価格は22万2480円(LED付き、塗装済み)と19万9800円(LED付き、素地)だ。
撮影車には加えてバックドアスポイラー(塗装済み4万2120円)を装着。さらにルックス向上を狙ってフロントグリルガーニッシュ(4万1040円)、ミラーガーニッシュ(1万6200円)、バックドアガーニッシュ(3万240円)も装着している。これらアイテムは「クールシャインキット」(8万1000円)というセット販売も設定されている。
次は「MODELLISTA エアロキット Ver.2」だ。こちらはVer.1に比べてダイナミックさとスポーティさを持たせることを狙ったデザインになっている。パーツ構成はフロントスポイラー・LED付き(塗装済み9万5040円、素地8万9640円)、サイドスカート(塗装済み5万4000円、素地4万1040円)、リアスタイリングキット(塗装済み7万7760円、素地7万2360円)。リアスタイリングキットにはリアフォグランプベゼル同梱の寒冷地仕様車用もあり、こちらは8万6400円(塗装済み)、7万9920円(素地)となっている。セット価格は21万600円(塗装済み)と18万9000円(素地)。寒冷地仕様車用のセット価格は21万8160円(塗装済み)と19万5480円(素地)だ。
今回の撮影会では各社ともエアロパーツのデザイナーや開発担当者が同席していて、それぞれの製品について個別に話を聞くことができたので、その内容も紹介しよう。モデリスタからはデザイン部デザイングループ デザイナー担当課長補佐の古長力氏に対応していただいた。
古長氏は「モデリスタのエアロパーツは空力面の効果を主体とするものではなく、ドレスアップを行なうために作っています。とは言え、トヨタの名前を使っているだけに、開発時にはトヨタのテストコースでテストドライバーがドライブして機能をチェックしていますので、クルマの性能や質を下げることはないです」と前置きしたあと、「ハリアーは若い世代にも人気があるクルマなので、マイナーチェンジ前のハリアーにもVer.1とVer.2の2通りのエアロキットを発売していて、こちらは好評でした。そこで今回もしっかり抑えておきたいというところから2バージョン用意しました。まずVer.1ですが、こちらのコンセプトは“アーバン×オーセンティック”というもので、簡単に言えば高級で洗練されているというイメージです。これはモデリスタ自体のイメージでもあるので、モデリスタとしては正当派カスタマイズということになります」と語った。
次にVer.2だが「こちらは先進的で躍動的な“アドバンスクロスオーバー”というコンセプトです。高級というよりもアクティブ、スポーティというイメージで棲み分けています」とのこと。続けて「Ver.1と2では形状が違うだけでなく、使っている素材も変えています。Ver.1のほうはメッキ加飾を多用していて、Ver.2はメッキではなく金属の素材的な雰囲気を出す加飾を使うことでクルマとしてのスポーティさ、アクティブさを出しているのです」とのことだ。
次に、デザインを進める上でのモデリスタ流のこだわりについて聞いてみた。古長氏は「デザインをする上で法規を守るのはもちろんですが、デザインの自由度を狭めるような空力面での制約は今のところありません。しかし、エアロパーツは形状によって風切り音が出てしまうこともあります。そういう部分はCADデータを作る時点である程度掴めるので、デザイナーだけでなくテストドライバーにもチェックしてもらっています。モデリスタのテストドライバーはデザインへの理解度もあるので、アドバイスも数値的な修正を強要するものでなく、デザインのよさを考慮した上での修正案の相談にも乗ってくれます」という。デザイナーとテストドライバーのチームワークのよさもモデリスタの特徴と言えるだろう。
エアロパーツ以外での注目アイテムとしてフロントグリルガーニッシュがあるが、これについて古長氏は「(純正状態の)ハリアーには透明な仕上げで先進的なイメージを持つグリルが使用されています。それがハリアーらしさを出しているポイントではあるのだけど、そういう部位だけにカスタマイズユーザーにとって“変えてみたい”と思うところでもあります。そこでブラックパネルにメッキフィンを組み込んだデザインのグリルガーニッシュを用意しました」という。顔つきのイメージは確実に変わるが、グリルセンターのハリアーマークの部分は交換しないのでハリアーらしさを失わないのもポイントだ。