ニュース

トヨタ系カスタムメーカーが放つ新型「ハリアー」用パーツ(モデリスタ編)

「クルマの性能や質を下げず、ドレスアップを行なうためのエアロパーツ」

トヨタ自動車の新型「ハリアー」をさらにスタイリッシュにするモデリスタのパーツ

  トヨタ自動車の新型SUV「ハリアー」は幅広い世代に人気となっている。その発売に合わせてトヨタモデリスタインターナショナル、TRD(トヨタテクノクラフト)から新型ハリアー用のカスタマイズパーツが発売されている。

 そのプロモーションとしてモデリスタとTRD、それにTOM'S(トムス)を加えたトヨタ系のカスタマイズメーカー3社が合同で新型ハリアーを中心とした撮影会を開催。Car Watchでは上記3社の展示車を全車紹介していく。

 最初に紹介するのはモデリスタの新型ハリアー用エアロパーツだ。モデリスタは新型ハリアーの登場に伴い、2種類のエアロキットを全国のトヨペット店とトヨタモデリスタ店を通じて発売中だ。ラインアップはメッキ加飾を施すことで洗練された高級感を持つ「MODELLISTA エアロキットVer.1」と、先進的でダイナミックなスタイルを作りあげる「MODELLISTA エアロキットVer.2」である。

新型ハリアー「MODELLISTA エアロキットVer.1」装着車

「MODELLISTA エアロキットVer.1」はフロントスポイラー・LED付き(塗装済み9万5040円、素地8万9640円。LEDなしもあり、塗装済み6万480円、素地5万5080円)、サイドスカート(塗装済み5万4000円、素地4万1040円)、リアスタイリングキット(塗装済み8万2080円、素地7万6680円)となっている。リアスタイリングキットにはリアフォグランプベゼル同梱の寒冷地仕様車用もあって、価格は9万720円(塗装済み)、8万4240円(素地)となっている。セット価格は21万9420円(LED付き、塗装済み)と19万2240円(LED付き、素地)。寒冷地仕様車用のセット価格は22万2480円(LED付き、塗装済み)と19万9800円(LED付き、素地)だ。

 撮影車には加えてバックドアスポイラー(塗装済み4万2120円)を装着。さらにルックス向上を狙ってフロントグリルガーニッシュ(4万1040円)、ミラーガーニッシュ(1万6200円)、バックドアガーニッシュ(3万240円)も装着している。これらアイテムは「クールシャインキット」(8万1000円)というセット販売も設定されている。

新型ハリアー「MODELLISTA エアロキットVer.1」に「バックドアスポイラー」「クールシャインキット」を装着
フロントスポイラーはLED付きとなしがある。Ver.1はメッキ加飾プレートをデザインの特徴に使用している。ハリアーは先が尖ったデザインなので、それに合わせてスポイラーも前に出す感じ。これによって顔つきがよりシャープになっている
サイドスカートは面に凹凸を設けていて、凸の部分は黒で塗り分けている。こうすることでサイドスカートを付けても横から見た際に余分な厚みを感じないようにしている
リアバンパーの左右にメッキ加飾パーツを付けて、エレガントさとワイド感を出す。リアスタイリングキットには寒冷地仕様車用にバックフォグ埋め込み用ベゼル付きもある

 次は「MODELLISTA エアロキット Ver.2」だ。こちらはVer.1に比べてダイナミックさとスポーティさを持たせることを狙ったデザインになっている。パーツ構成はフロントスポイラー・LED付き(塗装済み9万5040円、素地8万9640円)、サイドスカート(塗装済み5万4000円、素地4万1040円)、リアスタイリングキット(塗装済み7万7760円、素地7万2360円)。リアスタイリングキットにはリアフォグランプベゼル同梱の寒冷地仕様車用もあり、こちらは8万6400円(塗装済み)、7万9920円(素地)となっている。セット価格は21万600円(塗装済み)と18万9000円(素地)。寒冷地仕様車用のセット価格は21万8160円(塗装済み)と19万5480円(素地)だ。

「MODELLISTA エアロキット Ver.2」に「バックドアスポイラー」「クールシャインキット」を装着
金属調スキッドプレートがセンターからサイドへ回り込んでいる。左右にLEDイルミネーションも配置。Ver.2もアゴ下が前方へ伸びるデザイン
サイドスカートはVer.1と同じデザイン。リアバンパー下部に追加するリアスタイリングキットもスキッドプレート的なデザインになっている
エアロパーツのデザインに合わせて製作したマフラーカッター。リアスカート装着車には同時装着が基本。価格は1万9440円
クリアランスランプと連動してフィン内のLEDが点灯する「LEDトップノットアンテナ」。価格は塗装済みが2万7000円。素地が2万5920円
リアルな木目調の凹凸と光の当たり具合で煌めきが変化する金属感の2つの質感を融合させた表面素材を使う「インテリアパネルセット」。派手になることはなく上質な雰囲気を作る。価格は4万2120円
「ラゲージLED」。LEDは3連タイプ。価格は2万4840円。このほかにセンターピラーに取り付けする小型LEDライト「LEDスマートフットライト」もあり、これはドアを開けたときに足下の路面を照らしてくれる。フロント用2個セットで2万3760円
ラゲッジボードの表面を木目調のフローリングにするキット「ラゲージウッドデッキ」。温度変化が大きい車内に合わせて温度の影響を受けない素材を使用。波打ったり、反ったりすることはない。水分や汚れ、埃などに強く、表面も傷がつきにくい。価格は3万9960円
株式会社トヨタモデリスタインターナショナル デザイン部デザイングループ デザイナー担当課長補佐の古長力氏

 今回の撮影会では各社ともエアロパーツのデザイナーや開発担当者が同席していて、それぞれの製品について個別に話を聞くことができたので、その内容も紹介しよう。モデリスタからはデザイン部デザイングループ デザイナー担当課長補佐の古長力氏に対応していただいた。

都会的な高級で洗練されたイメージでデザインされたモデリスタエアロキット Ver.1

 古長氏は「モデリスタのエアロパーツは空力面の効果を主体とするものではなく、ドレスアップを行なうために作っています。とは言え、トヨタの名前を使っているだけに、開発時にはトヨタのテストコースでテストドライバーがドライブして機能をチェックしていますので、クルマの性能や質を下げることはないです」と前置きしたあと、「ハリアーは若い世代にも人気があるクルマなので、マイナーチェンジ前のハリアーにもVer.1とVer.2の2通りのエアロキットを発売していて、こちらは好評でした。そこで今回もしっかり抑えておきたいというところから2バージョン用意しました。まずVer.1ですが、こちらのコンセプトは“アーバン×オーセンティック”というもので、簡単に言えば高級で洗練されているというイメージです。これはモデリスタ自体のイメージでもあるので、モデリスタとしては正当派カスタマイズということになります」と語った。

アクティブさを求めたモデリスタ エアロキットVer.2。フロント、リアのバンパーにスキッドプレート風のデザインが使われている

 次にVer.2だが「こちらは先進的で躍動的な“アドバンスクロスオーバー”というコンセプトです。高級というよりもアクティブ、スポーティというイメージで棲み分けています」とのこと。続けて「Ver.1と2では形状が違うだけでなく、使っている素材も変えています。Ver.1のほうはメッキ加飾を多用していて、Ver.2はメッキではなく金属の素材的な雰囲気を出す加飾を使うことでクルマとしてのスポーティさ、アクティブさを出しているのです」とのことだ。

 次に、デザインを進める上でのモデリスタ流のこだわりについて聞いてみた。古長氏は「デザインをする上で法規を守るのはもちろんですが、デザインの自由度を狭めるような空力面での制約は今のところありません。しかし、エアロパーツは形状によって風切り音が出てしまうこともあります。そういう部分はCADデータを作る時点である程度掴めるので、デザイナーだけでなくテストドライバーにもチェックしてもらっています。モデリスタのテストドライバーはデザインへの理解度もあるので、アドバイスも数値的な修正を強要するものでなく、デザインのよさを考慮した上での修正案の相談にも乗ってくれます」という。デザイナーとテストドライバーのチームワークのよさもモデリスタの特徴と言えるだろう。

 エアロパーツ以外での注目アイテムとしてフロントグリルガーニッシュがあるが、これについて古長氏は「(純正状態の)ハリアーには透明な仕上げで先進的なイメージを持つグリルが使用されています。それがハリアーらしさを出しているポイントではあるのだけど、そういう部位だけにカスタマイズユーザーにとって“変えてみたい”と思うところでもあります。そこでブラックパネルにメッキフィンを組み込んだデザインのグリルガーニッシュを用意しました」という。顔つきのイメージは確実に変わるが、グリルセンターのハリアーマークの部分は交換しないのでハリアーらしさを失わないのもポイントだ。

LEDを埋め込む際はLEDユニット分の厚みをデザインの中できれいに処理することと、パーツの合わせ目にゴミなどが溜まらないような作りにするなど、難しいところが多いという
フロントグリルガーニッシュ、ミラーガーニッシュ、バックドアガーニッシュの3点は単体での販売もあるが、クールシャインキットというセット販売もある
ラゲージウッドデッキは古長さんのアイデアで生まれた製品。角の部分は手や物が引っかかったりしないよう加工されている。DIYでも作れそうな印象もあるが、木は温度変化で変形や反りが出るのでお勧めはできない
アルミホイールは20インチを新規で設定。これについては「ハリアー専用というわけではないですが、ハリアーの新製品と合わせて発売したのでクロスオーバーイメージのデザインを心がけています。ホイールデザインはやはり大径であることを主張したものにしていますが、その分ノーマルのボディと合わせるとホイールが目立ちすぎる感もあるので、モデリスタのVer.1、2のエアロと組み合わせてバランスを取ってほしいです」ということだ