スズキ、フルモデルチェンジした2代目「アルト ラパン」を発表
新型ワゴンRのプラットフォーム採用で、運転性能や居住性を向上

アルト ラパン(アロマティックアクアメタリック、ホワイト2トーンルーフ)
11月26日発売
104万7900円~155万4000円



  スズキは、軽自動車「アルト ラパン」をフルモデルチェンジし、11月26日に発売する。価格は104万7900円~155万4000円。

  アルト ラパンは、2002年から販売を開始した軽乗用車で、今回が初のフルモデルチェンジ。前モデルの特長である丸みを帯びた箱型のフォルムを継承しながらも、細部の造形見直しやロングルーフ化などによって立体感を向上させたエクステリアデザインを採用。フロント/リアエンブレムやヘッドランプ、リアコンビネーションランプにラパンのロゴマークを配置し、ラパンならではの遊び心も表現している。

リア(アロマティックアクアメタリック)モノトーンの「チェリーピンクパールメタリック」リア(チェリーピンクパールメタリック)

  このほか、9月に発売した新型「ワゴンR」のプラットフォームの採用や、フロントガラスを大幅に前進させるなどして、ホイールベースを40mm延長の2400mm、室内長を170mm延長の1870mm、前席乗員からフロントガラスまでの距離を90mm延長の895mm、前後席乗員間距離を75mm延長の840mmに拡大し、居住性や快適性を向上。新プラットフォームや新開発のサスペンション、14インチタイヤの採用により、操舵安定性と快適な乗り心地、静粛性、安全性能なども向上させたとしている。

  また、ボンネット先端の見切りがよいフォルムに加えて、前席ヒップポイントを30mm上昇の570mm、前席シートスライド量を60mm延長の240mmとし、運転席シートリフターやチルトステアリング、シートベルトショルダーアジャスターを標準装備とすることで運転のしやすさを向上。フロントドアの開度を66度に、リアドアの開度を80度とし、後席シートとBピラー間距離を20mm延長の320mmに拡大することで、前後席の乗降性も向上させている。

新型ラパンの特長延長されたホイールベースと室内長新開発のフロント/リアサスペンション
フロントドア開口幅も70mm拡大前席ヒップポイントは30mm上昇リアドアの最大開度も拡大

  インテリアでは、2003年9月モデル以降の先代と同様に前席をベンチシートとしつつ、アームレストの大型化などにより使い心地を向上。インパネはカラーパネルを付加したカラードインパネとし、パネル色をあわせた専用CDプレーヤーを装備。メーターは単眼メーターで、メーター内に「マルチインフォメーションディスプレイ」を装備し、タコメーターや燃費計、トリップメーターのほかラパンのキャラクターも表示可能。キャラクターは、季節に応じたものや、設定した誕生日/結婚記念日にあわせたものも表示できる。

  インテリア機能では、運転席/助手席/後席カップホルダーやリッド付きインパネボックス、車検証ホルダー付きグローブボックス、リッド付きインパネアンダーポケット、運転席/助手席のバニティーミラーなどを装備。一部グレードを除いて、ドアトリムにフォトフレームも装備する。リアシートは5:5の分割可倒式を採用し、ラゲッジルームには容量約25Lのラゲッジアンダーボックスを装備する。

新型ラパンのインパネフロントシート単眼メーターとマルチインフォメーションディスプレイ
標準装備の専用CDプレーヤーフロントドアトリムのフォトフレームラゲッジアンダーボックス
インテリアの収納機能バニティーミラー

  パワートレインには、直列3気筒 DOHC 12バルブ 660ccの「K6A型」エンジンを搭載し、自然吸気エンジンモデルとインタークラー付きターボエンジンモデルを用意。自然吸気エンジンは最高出力が40kW(54PS)/6500rpm、最大トルクが63Nm(6.4kgm)/3500rpm、ターボエンジンは最高出力が47kW(64PS)/6000rpm、最大トルクが95Nm(9.7kgm)/3000rpm。トランスミッションは自然吸気エンジンモデルで4速ATまたはCVTを、ターボエンジンモデルでCVTを搭載し、インパネシフトを採用。駆動方式は全グレードで2WD(前輪駆動)また4WD(フルタイム式)を用意し、最小回転半径は4.4mとなる。燃費は10・15モードで、自然吸気エンジンとCVTで24.5km/L、ターボエンジンとCVTで23.0km/L。ボディサイズは3395×1475×1510mm(全長×全幅×全高)で、重量は790~870kg。

  安全機能では、衝突安全ボディー「TECT(Total Effective Control Technology:テクト)」や歩行者傷害軽減ボディー、頭部衝撃軽減構造インテリアを採用し、運転席/助手席SRSエアバッグを標準装備。一部グレードでは前席SRSサイドエアバッグとSRSカーテンエアバッグをメーカーオプションとして用意する。このほか、全車でキーレスプッシュスタートシステムや、イモビライザー、セキュリティアラームシステムを標準装備とする。

K6A型自然吸気エンジンのスペックターボエンジンのスペック自然吸気エンジンとCVTでの10・15モード燃費
最小回転半径は4.4m静粛性対策もなされているTECT
歩行者傷害軽減ボディー頭部衝撃軽減構造インテリア前席などのSRSエアバッグ

  グレードは、ベーシックモデルの「G」、GにLEDサイドターンランプ付きミラーやアルミホイール、6スピーカーなどを追加した「X」、ターボエンジンを搭載しフルオートエアコン、バニティミラー照明などを追加した「T」、Tにディスチャージヘッドランプやフォグランプ、オートライト、イルミネーションスピーカーなどを追加した「T Lパッケージ」を用意。ボディカラーは、新色の「アロマティックアクアメタリック」と「チェリーピンクパールメタリック」を含む10色を用意し、Xでは一部ボディカラーでルーフをホワイトとする「ホワイト2トーンルーフ」をメーカーオプションで用意。インテリアカラーは、GとXはボディーカラーに応じてアイボリーまたはブラウン、TとT Lパッケージはブラックとなる。

新型ラパンのグレード構成T/T Lパッケージに装備されるイルミネーションスピーカー新色ボディカラーの「アロマティックアクアメタリック」と「チェリーピンクパールメタリック」
従来色のボディーカラーは8色用意一部カラーのXではホワイト2トーンルーフをメーカーオプションで用意
アイボリーインテリアブラウンインテリアブラックインテリア

  スズキは、ラパンの発売にあわせて発表会を実施。取締役専務役員四輪技術本部長の中山隆志氏が出席し、「身近な家電や家具、雑貨とイメージを重ねた親しみやすいデザインにより、こだわりと愛着を持って乗れる小さなセダンとして独自のポジションを築き上げ、20~30代女性を中心にご愛顧いただいた」と先代ラパンについて前置きした上で、「箱形フォルムを引き継ぎながら細部を見直し、より現代風に進化させた」と新型ラパンの特長を説明した。

  また、「若者の車離れが進む昨今だが、新型ラパンはユーザーの個性を表現するファッションアイテムの1つとして応えることができる車だと考えている。感性豊かな若者たちが、改めて車の素晴らしさや楽しさを認識できるきっかけとなって欲しい」と新型ラパンへの期待も表した。日本国内での月間販売台数は4000台を目標としている。

新型ラパンとスズキ株式会社取締役専務役員四輪技術本部長の中山隆志先代の初代ラパン新型ラパンのキャッチコピーは「グッドデザイン+グッドドライブ」
11月27日から放送されるTVCMオプションで、キーリモコンカバーや洗車グッズ、タンブラー、傘、ポロシャツなども用意
オプションのホイールセンターキャップエンブレム。ラパンのロゴ入りオプションのピラーフィルムにもラパンのロゴが描かれているオプションのコーナーポール(固定式)は、先端のロゴが光る

ラインナップ

グレードエンジン駆動方式ミッション価格
G直列3気筒
DOHC
12バルブ
660cc
2WD4AT104万7900円
CVT110万5650円
4WD4AT120万2250円
CVT123万3750円
X2WD4AT119万700円
CVT122万2200円
4WD4AT131万8800円
CVT135万300円
T直列3気筒
DOHC
12バルブ
660cc
ターボ
2WDCVT135万7650円
4WD148万5750円
T Lパッケージ2WD142万5900円
4WD155万4000円

 

URL
スズキ株式会社
http://www.suzuki.co.jp/
ニュースリリース
http://www.suzuki.co.jp/release/a/2008/1126/index.html
製品概要
http://www.suzuki.co.jp/car/lapin/

(編集部:大久保有規彦)
2008年11月26日