20型プリウス、無給油走行距離2369.4kmを達成! “燃費男”のギネス記録チャレンジ、成功裡に終了 |
ギネスブックに記載されている「市販ガソリン車による無給油走行距離」記録が、ついに破られた。“燃費男”こと宮野滋氏率いる「九州一周燃費チャレンジチーム」が27日未明、足掛け6日間を費やして、旧型(20型)プリウスで無給油2369.4km走破の記録を打ち立てたのだ。これにより、宮野氏自身が持っていた2348.3kmのギネス記録が更新された。
このチャレンジランは、新型プリウスが発売された直後から宮野氏が準備を進めていたもの。九州7県を経由する2000km超のコースをドライバー7人が交替で運転し、燃料タンク容量の面で不利な新型プリウスはアベレージ燃費記録、旧型は走行距離記録の更新を目指した。
7月22日昼に大観峰(熊本県阿蘇市)をスタートして以降、前半は順調に進んでいたチャレンジだったが、24日夜半から26日にかけて観測史上初の豪雨が九州北部を襲撃。各地で通行止め・車線規制が相次いだことにより、数度のコース変更を余儀なくされた。ギネス・ワールド・レコード社では、無給油走行距離の認定にあたり「一定コースを周回・往復しない」というレギュレーションを定めているため、プリウスの省エネ性をスポイルすることなく、規約にも抵触しないコースを再設定するのに苦心したと言う。
チャレンジ終了予定日の前日となる25日、1000マイルとなる1610kmを新型、旧型ともにマーク。しかし燃料の残りから見ても新型は1800km程度が限界。最終日は記録更新が狙える旧型のみに絞って記録の挑戦を続けることに決定した。
25日、新型プリウスで無給油1000マイル走行を達成。しかし燃料の残量から見てあと200km程度の走行が限界のため、新型はここで一度走行を止め、旧型のチャレンジに専念することにした | 1000マイル達成時のドライバーは唯一の女性ドライバーであるポプリさん(写真左) |
最終日となる26日も、天草(熊本)ルートの一部がスムーズに走行できない状態であることが判明。急きょ、鹿児島まで南下してから宮崎の日南海岸方面に抜け、再び大隅半島(鹿児島)側に南下して、ゴール予定地の熊本まで北上するという強行スケジュールでチャレンジをスタートさせた。
日南海岸から大隅半島を横断し、国道3号線方向に北上。日付が変わって間もなく、薩摩川内市を通過する地点で、ギネス記録を抜く2349kmを突破。そのまま国道を北上し、鹿児島県出水市と熊本県水俣市の県境付近で無給油走行2369.4kmを記録して燃料が尽きた。チャレンジ終了27日午前1時35分、総走行時間63時間35分、終了時の燃費39.9km/L、期間全体のアベレージ燃費は41.0km/L。
同記録は、近日中にギネス・ワールド・レコード社に申請され、今年秋頃には認証される見通しだ。なお新型は、1000マイルを超したところで燃料の残った状態で保持してあり、後日最終的な記録にチャレンジすると言う。当初の予想どおり2000kmオーバーは達成できそうにないものの、現時点でのアベレージ燃費で40.7km/Lを記録。新型でも当初目標をクリアできそうとのことだ。
(堀 辰也)
2009年 7月 27日