トヨタ、「マークX」をフルモデルチェンジ 初代からの開発思想「スポーティ」「上質」をさらに追求 |
トヨタ自動車は10月19日、「マークX」をフルモデルチェンジして発売した。価格は238万円~380万円。
新型マークXは、初代からの開発思想である「スポーティ」と「上質」をさらに突き詰めた、後輪駆動のセダン。FRパッケージにより、前後重量バランスを54:46とした。エンジンアンダーカバー、フロアカバーなどの採用により、ボディー下部に流れる空気をコントロール。Cd値を0.28とし、優れた空力性能を発揮する。キャラクターの異なる「スタンダード」「スポーツ」「プレミアム」の3タイプを設定し、エントリーモデルを238万円から用意。V型6気筒DOHC 2.5リッター「4GR-FSE」に加え、V型6気筒DOHC 3.5リッター「2GR-FSE」エンジンを新たに設定する。全車ともトランスミッションは6速ATが組み合わせられ、2.5リッターの一部グレードには電子制御フルタイム4WDモデルを設定する。
FRパッケージにより前後重量バランスは54:46とした。Cd値は0.28とし、優れた空力性能を発揮 |
2.5リッターエンジンの最高出力は149kW(203PS)/6400rpm、最大トルク243Nm(24.8kgm)/4800rpmで、2WD(FR)の10・15モード燃費は13.0km/L。3.5リッターエンジンの最高出力は234kW(318PS)6400rpm、最大トルク380Nm(38.7kgm)/4800rpm、10・15モード燃費は10.2km/Lとし、全車とも排出ガス基準最高レベルの「平成17年基準75%低減レベル」の認定を取得する。
さらに、2.5リッターエンジン搭載車は「平成22年度燃費基準」を取得する。リラックスセレクションにおいては「平成22年度燃費基準+15%」を達成し、「環境対応車 普及促進税制(エコカー減税)」により自動車重量税と自動車取得税が50%の減税、自動車グリーン税制により自動車税は概ね25%軽減となるほか、「環境対応車 普及促進対策費補助金」の対象車となる。
ボディーサイズは4730×1795×1435mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2850mm。
エクステリアは、「glam tech(グラムテック)」をキーワードに、おおらかな面質(グラマラス)と、硬質な面質(テック)との巧みなコントラストによるフォルムとした。前後ピラーの裾野を広げることにより、アンダーボディーとの一体感を強めながら、初代モデルよりも全幅とトレッドをそれぞれ20mm拡大。加えて3連を強調するヘッドランプや大開口のフロントバンパー、メッシュグリルなどの採用により、低重心でスポーティなスタイリングとした。
スポーツタイプの「250G“Sパッケージ”」「250G“Sパッケージ リラックスセレクション”」「350S」にはスモーク調塗装のヘッドランプとリアコンビネーションランプを装備するほか、フロント&リアバンパー、トランクに専用スポイラーを装着。パドルシフトも採用される。
プレミアムタイプの「PREMIUM」「PREMIUM“Lパッケージ”」にはめっき処理が施された専用のフロントグリルやロッカーモール、フロントバンパーが奢られ、高級感が高められたほか、インテリアではステアリングホイールやシフトノブなどに木目調の加飾が施され、肩や腰、脚部を温める快適温熱シートを運転席・助手席に装備する。
足まわりは、サスペンションの摩擦抵抗低減アーム類の剛性を高めたことにより、ステアリングフィールの向上と上質な乗り心地の両立を図った。走行シーンに応じて駆動力を適切にコントロールできる「SPORT」「SNOW」「ECO」モードの走行制御モードスイッチを採用したほか、スポーツタイプはモノチューブショックアブソーバーとコンピューターによる減衰力制御を組み合わせたAVS(Adaptive Variable Suspension System)を搭載し、優れた乗り心地と操縦性・走行安定性を両立させている。
ボディーカラーは新色のアイスチタニウムマイカメタリックをはじめ、ホワイトパールクリスタルシャイン、シルバーメタリック、ブラック、ジンジャーレッドマイカメタリック、ブロンズマイカメタリックの全6色を設定する。
インテリアは“ドライビングプレジャー”をイメージさせるダイナミックでスポーティな造形とし、前席と後席のドアトリムショルダー部を左右で25mm外側に出したほか、前席を10mmずつ外側へ移動させたことにより、室内空間の拡大に成功。運転席ではスイッチ操作でシート背面を前後させる電動ランバーサポートを採用したほか、運転席と助手席はホールド性を高めるために座面およびサイド部の角度を最適化している。
後席は6:4分割可倒式を採用し、リクライニング機構も備える。インテリアカラーはシェル、アッシュブラウン、ブラックを設定し、シート表皮はファブリックと本革を用意する。
平均燃費や航続可能距離などの各種情報を表示するマルチインフォメーションディスプレイに、視認性の高い高コントラストの白色有機ELを採用したほか、エコドライブインジケーターランプに加え、アクセル開度とエコ運転の範囲を示すエコドライブインジケーターゾーン表示を全車に採用する。
カーナビの地図を最新の情報に更新するマップオンデマンド機能や、目的地までピンポイントで案内するDoor to Door案内機能などを搭載するG-BOOK mX対応のHDDカーナビをメーカーオプションで設定する。
そのほか、コーナリング時に操舵角と車速に応じて左右のロービームを動かすインテリジェントAFS(Adaptive Front-Lighting System)や、先行車と走行レーンを認識し、先行車との車間距離を走行速度に応じて維持するレーダークルーズコントロール、衝突の可能性を検知してブレーキやシートベルトを作動し、衝突被害軽減に寄与するプリクラッシュセーフティシステム(ミリ波レーダー方式)を設定する。
また、SRSサイドエアバッグ&SRSカーテンシールドエアバッグなど、計7つのエアバッグのほか、旋回時の横滑りを抑えるVSC(Vehicle Stability Control)や加速時の車輪空転を抑えるTRC(Traction Control)、後方から衝突された際に頸部に加わる衝撃を軽減するアクティブヘッドレストを全車に標準装備するなど、安全装備面も充実している。
グレード | エンジン | 変速機 | 駆動方式 | 価格 |
250G“Fパッケージ” | V型6気筒DOHC | 6速AT | 2WD | 238万円 |
250G | 267万4250円 | |||
250G“リラックスセレクション” | 269万円 | |||
250G“Sパッケージ” | 293万7500円 | |||
250G“Sパッケージ リラックスセレクション” | 299万円 | |||
250G Four“Fパッケージ” | 4WD | 261万1000円 | ||
250G Four | 290万5250円 | |||
350S | V型6気筒DOHC | 2WD | 352万5000円 | |
PREMIUM | 337万円 | |||
PREMIUM“Lパッケージ” | 380万円 |
(編集部:小林 隆)
2009年 10月 19日