東芝、新型リチウムイオン充電池「SCiB」の新工場を建設
電気自動車などでの需要を見込む

2009年10月28日発表



柏崎工場のイメージ

 東芝は新型バッテリー「SCiB」用の量産工場を、新潟県柏崎市の柏崎フロンティアパークに建設する。

 SCiB(Super Charge ion Battery)はリチウムイオン充電池の一種で、熱暴走を起こしにくく、急速充電が可能で長寿命という特性を持ち、電気自動車やハイブリッド車など電動車のモーター駆動用バッテリーに向く。キャノンデールスポーツグループの電動自転車と、電動フルフラットバス実証研究プロジェクトでの採用が決まっており、2015年に2000億円の売上を目標としている。

 同社は電動車向けを中心にSCiBの需要増を見込み、すでに生産を開始している長野県佐久市の第1工場に続き、第2工場の候補地として新潟県柏崎市を検討してきた。同市は経済産業省の実証実験「EV・pHVタウン」に選定されており、電動車の普及に向けた事業に取り組んでいる。

 柏崎工場の敷地面積は約3万3000m2。着工は2010年4月で同年10月に竣工、2011年春に生産を開始する。生産能力を月産50万セルから順次拡大し、コストの低減も図る。投資額は約250億円。

(編集部:田中真一郎)
2009年 10月 28日