ビー・エム・ダブリュー（BMW）は、新型「5シリーズ セダン」を、3月25日に受注開始した。納車は4月末から。価格は次のとおり。

　6代目となる同社のアッパーミドルサルーン。これまでEで始まっていた同社の型式名だが、7シリーズ（F01/F02）、5シリーズ グランツーリスモ（F07）に続き、Fで始まる「F10」を名乗る。

　外観は、5代目のアバンギャルドな容姿から一転、保守的とも言えるエレガンス重視のキャラクターになった。プラットフォームを7シリーズ、5シリーズ グランツーリスモと共有しており、ボディーサイズは5代目より大きくなった。

　用意されるモデルは4.4リッターV型8気筒ツインターボの「550i」、3リッター直列6気筒直噴ツインスクロールターボの「535i」、3リッター直列6気筒の「528i」。全車8速ATを組み合わせる。

　各モデルの主要諸元は表のとおりだが、このうち528iは平成22年度燃費基準+15%、平成17年排ガス基準75%低減レベルを達成しており、BMW初のエコカー減税の認定を取得する予定。この場合、新車購入補助金と合わせ、最大で約43万円の優遇を受けられる。

　また、535iのパワーユニットは、先に発表された535iグランツーリスモのそれと同じもの。バルブリフト量可変機構「バルブトロニック」に直噴システム、ツインスクロールターボを組み合わせ、225kW(306PS)の最高出力と400Nm（40.8kgm）の最大トルクを得ながら、10・15モード燃費は10.6km/Lとなっている。

　サスペンションは前がダブルウィッシュボーン、後ろがインテグラル・アーム。後輪操舵システム「インテグレイテッド・アクティブ・ステアリング」を全車に標準搭載している。同システムは後輪を、約60km/hまでは逆位相に、それ以上の速度域では同位相に最大2.5度操舵する。なおパワーステアリングは電動。

　また、ステアリングやダンパー、パワートレーンの設定を「スポーツ＋」「スポーツ」「ノーマル」に切り替えられる「ダイナミック・ドライビング・コントロール」も全車に 標準で装備する。

　さらに550iには標準、535iにはオプションで「アダプティブ・ドライブ」を搭載する。アダプティブ・ドライブは、電子制御ダンパー「ダイナミック・ダンピング・コントロール」と電子制御スタビライザー「ダイナミック・ドライブ」の2つを組み合わせたもので、起伏のある路面やコーナーでの乗り心地を改善する。なおアダプティブ・ドライブを装備すると、ダイナミック・ドライビンク・コントロールに「コンフォート」設定が追加される。

　このほか、コンフォートアクセス（キーレスエントリー）、アダプティブ・ヘッドライト（可変照射ヘッドライト）、リアビュー・カメラ、パーク・ディスタンス・コントロール、間接室内照明、レザーシート、前席シートヒーター、10.2インチワイドディスプレイとHDDカーナビ、地デジチューナー、Bluetoothハンズフリー通話システム、ETC車載器、電動リアウインドー・ローラーブラインドなどを全車に標準搭載。550iは加えて4ゾーンエアコン、ヘッドアップ・ディスプレイを標準装備する。

　またオプションで、歩行者検知機能付ナイト・ビジョン、レーン・ディパーチャー・ウォーニング（車線逸脱警告）、トップビュー＋サイド・ビューカメラ、シフト・パドル付きスポーツAT、電動ガラスサンルーフ、ナッパレザー内装、スポーツシート、リア・エンタテインメント・システムなどを備える。

　なお535iは、東京 八重洲の同社ショールーム「BMW Group Studio」に、4月18日まで展示される。期間中は、抽選で20名に5シリーズの1/87ミニカーが当たるアンケートが実施される。

　また、デビューキャンペーンとして「ニューBMW 5シリーズ セダンで行く、美しい自然環境に出逢う旅」を行う。こちらは同社Webサイトから応募すると、抽選で1組（2名）に5シリーズセダンでの北海道旅行（ゴルフラウンド付き）が、3名にBMWオリジナルゴルフバッグが当たる。