BMW、ドライバー支援システムを充実させた新型「5シリーズ」

　ビー・エム・ダブリューは9月12日、5シリーズのセダン/ツーリング/グランツーリスモの各モデルを一新した「ニューBMW 5シリーズ」を発売した。価格はセダンが660万円～1510万円、ツーリングが693万円～1151万円、グランツーリスモが748万円～1196万円。

●セダン

●ツーリング

●グランツーリスモ

全車でエクステリアデザインを変更

　新しい5シリーズでは、特徴的なフロントマスクの「キドニーグリル」を立体的な形状に変更したほか、リアコンビネーションランプ内部にスリムなデザインのLEDライト・バーを内蔵。さらにグランツーリスモではフロントバンパーのエアインテーク形状を変更し、リアコンビネーションランプの形状を一新。5シリーズが持つ躍動感を引き上げ、スポーティなスタイリングとしている。

　パワートレーンでは、グランツーリスモにセダン/ツーリングでも採用する180kW（245PS）/350Nm（35.7kgm）を発生する直列4気筒DOHC 2.0リッターツインパワーターボエンジンを新搭載。セダン/ツーリングに搭載するV型8気筒DOHC 4.4リッターツインターボエンジンに、インテークバルブのリフト量を無段階に可変制御する「バルブトロニック」技術を新たに追加。排気量などは不変ながら、出力を330kW（450PS）/650Nm（66.3kgm）と従来型から約10％向上させ、550iセダンでは0-100km/h加速4.6秒としている。

　このほかに共通性の高い変更点として、先進安全装備の充実が実施されている。全車にカメラシステムを使って前方の車両前方の状況をチェックする「ドライビング・アシスト」を標準装備し、前方の車両と衝突の危険性が高い場合にドライバーに警告する「前車接近警告機能」、ブレーキを使って衝突の危険性を回避、または被害を軽減する「衝突回避・被害軽減ブレーキ」、車線からの逸脱を警告する「レーン・ディパーチャー・ウォーニング」などで運転を支援する。さらに歩行者検知機能も採用し、歩行者が車両と接近したときも、ドライバーに対する警告と衝突回避・被害軽減ブレーキが作動する。

　また、535iシリーズ、550iシリーズ、ActiveHybrid 5シリーズはミリ波レーダー・センサーも備えており、一定の車間距離を維持して前方を走る車両に追従走行できる「アクティブ・クルーズ・コントロール（ストップ＆ゴー機能付）」が利用可能。これに加えて車両後方の両サイドをチェックして車両の存在や急接近をドライバーに伝える「レーン・チェンジ・ウォーニング（550iグランツーリスモ M Sportは非装着）」を装備する。

　車内の装備品では、iDriveコントローラーのダイヤル表面に指先での文字入力やナビの地図表示の拡大＆縮小といった操作が可能になるタッチパッドを全車に標準装着。528iシリーズ、535iシリーズ、550iシリーズのメーターパネルを、ドライビング・パフォーマンス・コントロールの走行モードに連動して表示内容を変更する「マルチ・ディスプレイ・メーター・パネル」に変更している。

　このほか、5シリーズのフラグシップとなるM5では、さらなるパフォーマンスアップを実現する「コンペティション・パッケージ」をオプション設定として追加。エンジン出力が11kW（15PS）アップの423kW（575PS）となるほか、ダンパーとスタビライザーの設定を変えて車高を10mm下げる専用サスペンション、電子制御式多板クラッチでリアタイヤの駆動力配分を自在に変動させるアクティブ M ディファレンシャルの専用チューニング、20インチ M ライトアルミホイール、スポーツ・エキゾースト・システムなどの専用アイテムが装着される。

グランツーリスモフロントバンパーのエアインテーク形状を変更し、リアコンビネーションランプの形状を一新。また、ラゲッジルーム容量が60L引き上げられている

535i M Sport

550i ツーリング Luxury

M5には新たに「コンペティション・パッケージ」をオプション設定

iDriveコントローラーのダイヤル上をタッチパネルに変更。手書き入力やピンチイン/ピンチアウトなどの操作が可能になった

リアコンビネーションランプのL字部分をLEDライト・バーに変更し、洗練されたイメージを演出する