ホンダ、新型軽自動車「N BOX」を12月に発売
エンジン、シャシーを一新しラインアップ展開

新型軽自動車「N BOX」と「フリード ハイブリッド」。中央に立つのは、本田技研工業 常務執行役員 日本営業本部長 峯川尚氏

2011年10月27日発表



 本田技研工業は10月27日、「フリード」「フリード スパイク」のハイブリッドモデル、ハイブリッド車「インサイト」のマイナーチェンジに関する発表会を開催した。これらのクルマの詳細については、各記事「ホンダ、『フリード』『フリード スパイク』のハイブリッドモデル」「ホンダ、『インサイト』をマイナーチェンジして燃費向上」を参照していただきたいが、その発表会において、新型軽自動車「N BOX」を12月に発売することが、本田技研工業 常務執行役員 日本営業本部長 峯川尚氏から明かにされた。

 峯川氏は、両車種の発表の最後に、「もう1つ紹介したい商品ラインアップがある」と言い、新型軽自動車「N BOX」のベールを外した。

もう一つ紹介したいラインアップとして、新型軽自動車「N BOX」をアンベール

ホンダの「N」を受け継ぐクルマ
 峯川氏は、N BOXについて、「エンジンからフレーム、足まわりまで、すべてを刷新したクルマ」と言い、これからのホンダの軽自動車のベースになっていく。その特徴は、コンパクトなエンジンと、センタータンクレイアウトによる広い室内空間。同社が提唱する「MM思想」(Man-Maximum・Mecha-Minimum)に沿ったものだとする。このN BOXに用いたプラットフォームを、ラインアップ展開し、軽自動車を刷新していく。

 Nの名前について「ホンダの軽自動車の原点である『N360』のNをキーワードとした」と言い、「このNの文字にはホンダが原点に立ち返り、これからの時代に新たな価値を生み出していくのだという思いを込めている」と語る。

 峯川氏が強調していたのが、このN BOXが軽自動車ラインアップの第1弾であること。今後のホンダの軽自動車は、すべてNシリーズとして展開していく。詳細なスペックについての紹介はなかったが、新開発のエンジン、高効率CVT、アイドリングストップ機構を搭載し、高い燃費性能を持つと言う。

センタータンクレイアウトを採用多彩なシートアレンジが可能であると言うハイブリッド車のラインアップとあわせ、コンパクトカーに注力

 東京モーターショーでは、「N BOX、およびNシリーズの詳細についてお披露目する」(峯川氏)と語ったことから、N BOX以外のラインアップについても、何らかの情報発信があるかもしれない。N BOXの発売日については、「12月の中頃、年内には」と言い、発売日に関しても東京モーターショーまでには確定するものと思われる。

 峯川氏は、「Nは、軽をもう一度やり直したいということからつけた」「N360のネーミング資料を社内で改めて探したところ『日本の乗り物』という意味があったらしい」と言い、「Nには、次世代の(Next)、新しい(New)、日本(Nihon)の、乗り物(Norimono)という意味がある」と述べた。

N BOXはトールワゴンタイプとなり、新型軽自動車の第1弾となる
フロントドアは、ほぼ90度開くフリード ハイブリッドと、サイズ的には大きく差がないように見える。横に立つスタッフの身長は160cmとのこと
モックアップのため、ゆっくりと後部ドアをスライドさせていた
インテリアも現段階ではモックアップ。しかしながら、インパネシフトや、1眼メーターを見て取れる
各部に円をモチーフにしたデザインが見受けられる
スライドドアのヒンジ部マフラーは、右側に配置リアゲートハンドル
視界のよさそうなフロントまわりホイールは5本スポークタイプタイヤサイズは、145/80 R13

(編集部:谷川 潔)
2011年 10月 27日