レーシングマシンも展示される「2012日本レース写真家協会展」
レーシングドライバーやフォトグラファーによるトークショーも開催

東京・六本木で開催中の「2012日本レース写真家協会展」

2012年2月23日~3月4日開催
入場無料



JRPA会長の小林稔氏

 2月23日から始まった、JRPA(日本レース写真家協会)の写真展「2012日本レース写真家協会展」。JRPAは、創設40年を迎えた国内唯一のプロフェッショナル・モータースポーツフォトグラファー協会で、国内外のモータースポーツを撮影している。

 写真展の初日に訪れ、今年の見所について、JRPA会長の小林稔氏にお話をうかがった。今年の写真展は、東京都港区六本木のAXIS GALLERY SYMPOSIAで2月23日~3月4日まで開催されており、この会場での開催は初めてのことになる。

 これまでは、写真関連のギャラリーで開催していたが、今年は汎用的なスペースでの開催となった。小林氏は、「この会場にしたことで、写真を飾るだけでなく、トークショーもやってみようということになった」と言う。一般的な写真展会場では、音を出すような展示は難しく、モータースポーツ写真を展示するのみになっていた。会場を変えたことで、新たな試みにチャレンジしてみたとのことだ。

 実際、会場には数々のモータースポーツ写真が飾られているほか、レーシングマシンのエキゾーストノートをBGMとして流し、写真展に訪れた人の気持ちを盛り上げるような工夫がされている。また、Moto GPに参戦したホンダのロードレーサー「RC212V」も展示されているなど、特別な雰囲気が漂う。

 「ただ単に写真だけでなく、イベント性を持たせたかった。写真関連のギャラリーでは、レーシングマシンの持ち込みは難しかったが、ここでは可能だった。前半は、ホンダのRC212Vを展示しているが、3月1日からはヤマハの『YZR-M1』になる」(小林氏)と語る。飾られるYZR-M1は、2010年にチャンピオンを獲得したホルヘ・ロレンソ選手が2011年シーズンに使用したマシンで、このマシンだけを目当てに訪れるのもありだろう。

会場に入口に展示されているRC212V。2011年シーズンにチャンピオンを獲得したケーシー・ストーナー選手のゼッケン写真のプリントサービスも行われる。ただし、展示されている写真とは異なるものになる予定

 トークショーに関しても充実したものとなっており、2月25日16時からは、SUPER GTで活躍する脇阪寿一選手、伊藤大輔選手、山本尚貴選手が登場。翌26日14時は、JRPA会員フォトグラファーによるトークショーが開催される。そのほか、3月4日は、「カメラマン」編集長 坂本直樹氏、「CAPA」編集長 石田立雄氏を迎えてのトークショーも予定されている。

モータースポーツシーンから発せられるメッセージを、広く伝えていくことも、フォトグラファーの仕事だと言う

 「去年はシーズン開幕前に震災があったこともあり、仕事がどうなるか分からない年だった。それが、4月、5月と無事レースが開催され、こうやって写真展もできた。改めて写真が撮れることのありがたさを感じている」「モータースポーツ界においては、脇坂選手らの呼びかけによる『SAVE JAPAN』の活動など、被写体となるドライバーやマシンから日本に対するさまざまなメッセージが発信されていた。そうした中で、我々も写真の撮り方が変わってきた」(小林氏)と言い、モータースポーツシーンで発信される東日本大震災からの復興メッセージを、より多くの人に伝えていくことを考えながら、写真を撮っていたと語ってくれた。

 なお、写真展が開催されているAXIS GALLERY SYMPOSIAは、地下1階にあるのだが、同じビルの1階にはカーグッズのセレクトショップ「ル・ガラージュ」ある。このル・ガラージュとのコラボレーションも行っており、JRPA会員の写真集が、ル・ガラージュで購入できるようになっている。写真展に訪れて際に、ぜひ立ち寄ってみていただきたい。

アクシスビル1階にある「ル・ガラージュ」。店内では、JRPA会員の写真集が購入できるようになっている。そのほか、多くのカーグッズが並んでいた

開催日:2012年2月23日(木)~3月4日(日)
時間:11時~19時、入場無料
会場:AXIS GALLERY SYMPOSIA
住所:東京都港区六本木5-17-1 アクシスビル 地下1階
協賛:ル・ガラージュ

(編集部:谷川 潔)
2012年 2月 24日