ルノー、カングーの上級グレード「カングー イマージュ」発表会 代官山 蔦屋書店に設けられた期間限定ショップにモデルのSHIHOさんらが登場 |
ルノー・ジャポンは3月29日、カングーの上級グレード「カングー イマージュ」を発売した。価格は244万8000円。これに伴い、3月30日~4月1日の期間限定で代官山 蔦屋書店(東京都渋谷区)にオープンする「代官山 蔦屋書店×ルノー・ジャポン スペシャルコラボレーションショップ」で、カングー イマージュの発表会を開催した。
カングー イマージュの発表会は代官山 蔦屋書店内で行われた |
トークショー参加者と大極氏 |
■スペシャルコラボレーションショップとは?
発表会では、同社の大極司COOが3月28日に発表されたルノー車の輸入販売を行う新会社「ルノー・ジャポン株式会社」の設立について説明するとともに、商品企画 フレデリック・ブレン氏からカングーやカングー イマージュの概要が紹介された。大極氏は4月2日以降、代表取締役社長に就任する。
また、コラボレーションショップを手がけたファッションモデルのSHIHOさん、デザインプロデューサーの黒崎輝男氏、ファッションディレクターの軍地彩弓さん、スタイリストの亀恭子さん、ライフスタイルプロデューサーの村上萌さん、ルノー インターナショナルレンジデザイン マネージャーのアラン・ロネ氏が、同ショップのオープニングセレモニーに出席し、ミニトークショーを開催した。
トークショーの参加者は食や健康、ファッション、アートの分野で活躍しており、ここでは“パッショニスト”と呼ばれる。そのパッショニストが手がけたコラボレーションショップは「Vis Tes Passions Jardin(ヴィ・テ・パッション・ジャルダン)」の名称が与えられ、個性を楽しむフランスの「小庭」をテーマに作り込まれたライフスタイルショップとなる。同ショップでは、ライフスタイルを紹介する書籍や、野菜・植物、家具・雑貨を販売するコーナーが設けられる。
トークショーでは、パッショニストのライフスタイルについてや、同ショップについての紹介が行われた。
ファッションモデルのSHIHOさん | デザインプロデューサーの黒崎輝男氏 | ファッションディレクターの軍地彩弓さん |
スタイリストの亀恭子さん | ライフスタイルプロデューサーの村上萌さん | ルノー インターナショナルレンジデザイン マネージャーのアラン・ロネ氏 |
大極司 代表取締役社長 |
■「ルノー・ジャポン株式会社」設立の背景
発表会の冒頭、大極氏は「ルノー・ジャポンは、4月2日から日産自動車の100%子会社になる」と述べ、「ルノー・ジャポン株式会社」設立の背景を説明した。
これまで、ルノー・ジャポンは日産トレーディングの1事業部として、ルノー車および関連部品の販売を行ってきた。大極氏がルノー・ジャポンのCOOに就任した2009年以降、「それまでまったくできていなかった」と言うルノーブランドの日本での確立を目指し、またルノーが得意とするモデルを日本でアピールするべく、「モータースポーツで得られたノウハウがフィードバックされるルノー・スポール」と「個性的でフレンチテイストに溢れるカングー」(大極氏)を全面的に押し出してきた。その戦略が効を奏し、現在ではルノー・スポールとカングーでルノー・ジャポンの全販売台数のうち7割を占めるまでに至ったと言う。
また、既存ユーザーの満足度向上もブランドを作っていく上で欠かせないが、「我々がラッキーだったのは、ルノーに乗られている方は、ご自分のクルマへの愛着が深い方が多いという事実」(大極氏)。そこで、ユーザーが集まって楽しめるカスタマーイベント(カングージャンボリーなど)を積極的に開催し、これらは参加者から好評を博していると言う。
ルノー・ジャポンのWebサイトに掲載されているルノーのブランドメッセージ「Vis Tes Passions」(ビデパッション)について |
こうした取り組みによって2010年以降の販売台数は増加に転じており、大極氏は「私としては、我々の取り組みが一定の成果を上げつつある」としつつ、今後より成長していくためには「もっとスピーディに我々の気持ちを伝える施策を打っていかなければならない」と言う。その課題をクリアするために、現在の組織構造をシンプルにして意志決定を迅速にする必要がある。このことが、ルノー・ジャポンが独立法人化する大きな理由になったと大極氏は説明する。
なお、大極氏は同日、ルノーのブランドメッセージ「Vis Tes Passions」(ビデパッション)を日本流に解釈した「好きを、走れ。」とのメッセージを発信した。
このメッセージには、「好きなことをやろうよ、我慢していないで、大好きなことをやっていこうよ、という意味を込めた」とし、こうした思いをルノー車がサポートしていきたいと、今後の抱負を述べた。
商品企画 フレデリック・ブレン氏 |
■カングーの上級モデル「カングー イマージュ」
次に、ブレン氏がカングーおよびカングー イマージュの概要を説明した。
ブレン氏は、カングーの生産がフランスのMCA(モーブージュ コンストラクション オートモービル)で行われており、1997年~2011年までに累計300万台のカングーを生産してきたことを紹介。カングーは商用車として3つ、乗用車として2つのボディータイプを持ち、2011年は生産された14万台のうち、54%が商用車、46%が乗用車で、全体の60%が海外向けに作られたものと言う。
また、日本市場では、2002年からのカングーの累計販売台数は1万2500台以上を記録し、これはルノー・ジャポン全体の販売台数の5割弱を占めると言う。ちなみに先代カングーはコンパクトカー「ルーテシアII」をベースとするが、現行(2009年~)はミニバン「セニック」ベースとなる。
そしてカングー イマージュは、カングーの上級モデルに位置づけられるモデルで、エクステリアでは前後バンパーにシルバーのアクセントが入るほか、ブラックヘッドランプマスク、15インチアルミホイールを装備。
インテリアでは、レッド/シルバー/ブラックの3トーンカラーのシートを採用するとともに、レザーステアリング、バックソナーを装備。さらにESP(横すべり防止装置)を標準装着する。
ボディーカラーはルージュ パボメタリック、ノワール メタルメタリック、グリ ベージュメタリック、ブルーエトワールメタリック、マロン ショコラメタリックの全5色を設定する。
カングーと同様に直列4気筒DOHC 1.6リッターエンジンを搭載するカングー イマージュ。ただし前後バンパーの変更により、全長は40mm伸びている |
インテリアでは3トーンカラーのシートやレザーステアリング、バックソナーを標準装備 |
ブレン氏は、「カングーは欧州では『LUDOSPACE(ルドスパス:遊びの空間)』として親しまれている。欧州ではルノーをはじめ、各メーカーがルドスパスモデルをラインアップするが、日本ではカングーだけ」と述べ、LUDOSPACEを体感できるカングーの魅力を語っていた。
なお、カングー イマージュは4月1日まで代官山 蔦屋書店前に展示してある。
カングーはフランスのMCA(モーブージュ コンストラクション オートモービル)で生産される | 日本市場では累計1万2500台以上を販売している | カングー イマージュの宣材。日本専用と言う |
カングーの“遊びの空間”を紹介 |
カングー イマージュ諸元 | |
全長×全幅×全高[mm] | 4255×1830×1810 |
ホイールベース[mm] | 2700 |
前/後トレッド[mm] | 1520/1535 |
重量[kg] | 1460(AT) |
エンジン | 直列4気筒DOHC 1.6リッター |
最高出力[kW(PS)/rpm] | 78(105)/5750 |
最大トルク[Nm(lb-ft)/rpm] | 148(15.1)/3750 |
トランスミッション | 4速AT |
駆動方式 | 2WD(FF) |
ステアリング | 右 |
前/後サスペンション | マクファーソンストラット/トレーリングアーム |
前/後ブレーキ | ベンチレーテッドディスク/ディスク |
前/後タイヤ | 195/65 R15 |
前/後ホイール | 6J×15 |
定員[名] | 5 |
(編集部:小林 隆)
2012年 3月 29日