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独メルセデス、エントリー4ドアクーペ「CLA」を公開

FFプラットフォームの4ドアクーペ

2013年1月13日(現地時間)

 2013年デトロイトショー開幕前夜の1月13日(現地時間)、独メルセデス・ベンツ主催のニュー・イヤー・レセプションで、「CLA」のプレビューが行われた。これは一夜限りの貴重なお披露目だ。

 CLAはAクラスやBクラスとプラットフォームを共有する4ドア・クーペ。デザインのヒントは上級4ドア・クーペの「CLS」から得ているが、プレゼンテーションではCLAはCLSよりスポーティな魅力を持ち、トレンディでハイクラスな洗練性も強く、ボディシェイプは確かにメルセデスだけれど、これまでみんなが知っているメルセデスではない、と新しさを強調した。

 4630×1777×1437mm(全長×全幅×全高)のボディーサイズと価格は、「Cクラス」より手頃感を出している。若い世代や今までメルセデスの購入を考えたことがなかった人たちにも、新しいメルセデスの入口をこのCLAで開けようという狙いだ。

 特長はデザインと環境性能、効率を重視した設計やパワートレーン、そして若い世代にとって切っても切り離せないネットワークとの繋がりの強化、そしてFFがベースであるものの、スポーティな走りも楽しむことができるという最新の4MATIC(4WD)の採用もあるという点だ。4WDモデルは、これまでCクラスでは左ハンドルしか選べなかったが、CLAは右ハンドルも選ぶことができる。

 顔つきはAクラスと似ていながら、CLAはボンネットの凹凸が多く、よりアグレッシブでスポーティーな印象が強まっている。ボディーサイドからリアに向かっての躍動感も4ドア・クーペの特徴をうまく活かしたデザインになっているようだ。低価格を狙うと言うが、Aクラスなどと共用できるものは積極的に使いつつ、CLAに必要なものはプラスするという発想でインテリアの質感も妥協は感じられない。

 環境性能は軽量化と、Cd値なんと0.22というエアロダイナミクスの優秀さ、高効率パワートレーンで対策。1.6リッターターボもしくは2リッターターボのガソリンエンジンと、2.1リッターのディーゼル・ターボエンジンにECO start/ stop機能を採用し、トランスミッションは6速MTもしくは7速デュアルクラッチトランスミッション(DCT)が組み合わされる。

 安全面では、衝突防止システムも採用される。居住スペースやトランクスペースも決して広くはないが十分。ではその走りはいかに……?

 さまざまな点において単にエントリークラスであるから……というクルマづくりがされて“いない”、挑戦的なモデルであることを確認できた。

 価格はあくまで参考だが1.6リッターターボ+6速MTの「CLA 180」が28977ユーロ(約345万円、日本にMT仕様が入るかは未定)、2リッターターボ+7速DCTの「CLA 250」で38675ユーロ(約460万円)。アメリカでは4月からデリバリーを開始する予定だが、日本でも年内の導入を予定しているそうだ。

(飯田裕子)