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スズキ、「スイフト」一部改良で燃費を約21%向上させた新グレード追加

“デュアルジェット”と“エネチャージ”で燃費と走りを両立

「スズキグリーン テクノロジー」を小型車に初搭載。ボディーカラーは新色の「ルミナスブルーメタリック」
2013年7月17日発売

127万9950円~178万7100円

 スズキは7月17日、5ドアハッチバック車の「スイフト」を一部改良して発売した。価格は127万9950円~178万7100円。

外観では、フロントマスクのグリル類のデザイン変更やフロントバンパー内蔵のフォグランプの周囲にL字のLEDイルミネーションランプを追加してシャープさを演出するといったリファインが行われている

スイフト

グレードエンジン変速機駆動方式価格
XG直列4気筒DOHC 1.2リッター5速MT2WD(FF)1,279,950円
CVT1,279,950円
4WD1,489,950円
XL5速MT2WD(FF)1,367,100円
CVT1,367,100円
4WD1,577,100円
XS2WD(FF)1,491,000円
4WD1,701,000円
XG-DJE2WD(FF)1,397,550円
4WD1,576,050円
XL-DJE2WD(FF)1,484,700円
4WD1,663,200円
XS-DJE2WD(FF)1,608,600円
4WD1,787,100円

スイフト スポーツ

グレードエンジン変速機駆動方式価格
スポーツ直列4気筒DOHC 1.6リッター6速MT2WD(FF)1,680,000円
CVT1,748,250円

スイフト RS

グレードエンジン変速機駆動方式価格
RS直列4気筒DOHC 1.2リッター5速MT2WD(FF)1,426,950円
CVT1,426,950円
4WD1,636,950円

 今回の一部改良で最大の変更点となるのは、新しく追加されたグレードに採用されているパワートレーン関連。グレード名に「DJE」が付く車両では、従来からスイフトに搭載しているK12B型 直列4気筒DOHC 1.2リッターエンジンを進化させた「デュアルジェット エンジン」の追加、ワゴンRなどの同社軽ラインアップの燃費を飛躍的に向上させている「エネチャージ」「新アイドリングストップシステム」「エコクール」の3点セットの導入などによって、2WD(FF)・CVT車で26.4km/LのJC08モード走行燃費を実現。同じくデュアルジェットエンジン搭載で22.6km/LのJC08モード走行燃費を手に入れた4WD・CVT車と合わせて、それぞれエコカー減税の免税(100%減税)を獲得している。

 新たに追加されたデュアルジェット エンジンは、型式こそ従来のK12Bを踏襲しているものの、圧縮比の最適化を目指して吸気ポートの小径化、ピストン形状の最適化、燃焼室のコンパクト化、1気筒あたり2つのインジェクターを設置するデュアルインジェクションシステムの採用、ノッキング抑制効果を高めるクールドEGRシステムなど数々の大掛かりな改善を断行。圧縮比を従来の11.0から12.0に高め、オーソドックスなガソリンエンジンでエンジンパワーと低燃費を両立させている。また、このデュアルジェット エンジンは通常モデルの4WD車にも搭載され、燃費が21.0km/Lに向上。同グレードの2WD(FF)車を上まわり、エンジン単体でも高い燃費向上効果を発揮していることを見せつけてる。

 このほかに走行関連の装備として、これまでスポーツ、XSといった上級グレードだけの装備となっていた「ESP(車両走行安定補助システム)」を全車標準装備に拡大している。

新開発の「K12B(デュアルジェット)」エンジン。1気筒ごとに2つのインジェクターを設置し、合計8つのインジェクターを装備。燃料をより細かい霧状にして燃焼室内に噴射することで熱効率が向上。また、圧縮比を高めて燃焼室内の筒内温度が上昇してもノッキングを起こさないよう、排出ガスの一部を冷却して燃焼室に再循環させる「クールドEGRシステム」を採用する
これまで同様、「新アイドリングストップシステム」は減速でスピードが13km/h以下になるとアイドリングを停止。エンジン停止でエアコンが作動しない状況でも、「エコクール」が蓄えた冷気を送風に乗せて車内に送って快適さを保つ
「エネチャージ」の作動イメージ。高価で重いシステムを使うことなく、エンジンが発生したエネルギーを効率よく使い切るという発想から生み出された環境技術だ
DJE系が装着する専用メーターでは、メーター内の照明色を通常運転時は青、燃費効率がよい状態では緑、エネチャージ作動時は白と変化させることでエコドライブをアシスト。また、スピードメーター内に設置された画面には、バッテリーの充電状況やアイドリングストップの作動などを表示する「エネルギーフローインジケーター」、積算アイドリングストップ時間やアイドリングストップで節約した燃料、航続可能距離などの情報をユーザーが選んで表示できる「マルチインフォメーションディスプレイ」などを用意する
新色の「ルミナスブルーメタリック」
「ブーストブルーパールメタリック」
「アブレイズレッドパール2」
「スノーホワイトパール」
「スターシルバーメタリック」
「スーパーブラックパール」
XS-DJEのインパネ。ステアリングにパドルシフトを備える
シート表皮の中央部分にブルーの差し色を使った光沢感あるファブリック表皮を使用。シックで軽快感のあるインテリアを演出している
メーターパネルはタコメーターを持つ2眼式、中央に大型のスピードメーターを設置する1眼式の2バージョン
ステアリングに装着されているパドルシフト。右側がシフトアップ、左側がシフトダウンとなる
スイフトスポーツ。ボディーカラーは専用の「チャンピオンイエロー4」
「プレミアムシルバーメタリック」のスイフトスポーツ

 一部改良に合わせて特別仕様車のスイフト RSも仕様変更。専用設定されるフロントアンダースポイラー、リアアンダースポイラーの追加によって全長が25mm拡大。内装でもスポーティな走りをサポートする新開発の専用ファブリックシート表皮を採用して魅力を高めている。

特別仕様車「スイフト RS」も仕様変更
フロントマスクでは左右分割式のフロントスパッツからボリューム感のあるフロントアンダースポイラーにスイッチ。サイドアンダースポイラーは従来どおり装着
リアアンダースポイラーは形状を変更して大型化。ルーフエンドスポイラーに大きな変更はない
インテリアではシート中央部分の表皮を縦にゆるやかにウェーブする形状から細かなブロックスタイルに変更している

(編集部:佐久間 秀)