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メルセデス・ベンツ、先進装備で“高級車の新基準”を目指す新型「Sクラス」

専用フルレザー仕様の限定車「S550 long Edition 1」も同時デビュー

S400 HYBRID
2013年10月1日予約受付開始

Sクラス:1090万円~2340万円

S550 long Edition 1:1750万円

 メルセデス・ベンツ日本は、最高級セダンの「Sクラス」をフルモデルチェンジして発売した。価格は1090万円~2340万円。また、この発表に合わせてSクラスの特別仕様車「S550 long Edition 1」を280台限定発売する。価格は1750万円。いずれも10月1日から予約注文の受付が始まり、11月上旬からの販売、納車が予定されている。

モデルエンジンステアリング位置価格
S400 HYBRIDV型6気筒 3.5リッター直噴ハイブリッド10,900,000円
S400 HYBRID エクスクルーシブ12,700,000円
S550 longV型8気筒 4.7リッター直噴ツインターボ左/右15,450,000円
S63 AMG longV型8気筒 5.5リッター直噴ツインターボ23,400,000円
S63 AMG 4MATIC long23,400,000円
S63 AMG 4MATIC long
S63 AMG long
S550 long
S400 HYBRID エクスクルーシブ
S400 HYBRID

 8年ぶりの一新となる今回のモデルチェンジでは、パワートレーンにメルセデス AMG社によって開発されたV型8気筒 5.5リッター直噴ツインターボ、最新世代のV型8気筒 4.7リッター直噴ツインターボに加え、エントリーモデルに第2世代ハイブリッドシステムを採用したV型6気筒 3.5リッター直噴ハイブリッドをラインアップ。最大トルク250Nmを発生する高性能モーターと小型リチウムイオンバッテリーをBlueDIRECTエンジンに組み合わせることで、欧州NEDC総合燃費で15.9km/Lというクラス最高水準の環境性能を手に入れている。また、S550 longに搭載されるV型8気筒 4.7リッター直噴ツインターボも、最高出力455PS/335kW(従来比+20PS/15kW)、最大トルク700Nmの出力を発生しつつ、約8%の燃費向上を図っている。

 燃費向上にはパワートレーンの改良に加え、全車でアルミニウムの使用率を50%以上とする第3世代「アルミニウムハイブリッドボディシェル」の採用による軽量化も貢献している。このボディー構造では、軽量・高剛性な高張力鋼板でキャビンを構成しつつ、キャビン以外の部位にアルミニウム素材を最適配置。ねじれ剛性を従来モデル比で約50%向上させつつ、重量は約100kg軽量化している。これによって環境性能を高めたほか、高剛性化により走行性能と居住性を向上させている。

燃費を向上させ、定評あるキャビンの静粛性をさらに極めるべく、エクステリアデザインからボディーのアンダーフロア、外装の接合部分のシーリングなどまで空力特性の最適化を推し進め、Cd値0.24という空力性能を実現している
世界初の「ライトバルブを一切使用しないクルマ」となった新型Sクラス。特徴的なヘッドライトなどのほか、内外装で合計約500個のLEDを装備して電力消費を低減。全体で従来モデルから消費エネルギーを25%低下させたほか、夜間や停車中にブレーキランプやウインカーの照度を抑えて歩行者などに配慮する「光量切り替え機能」も備えている

 このほかに走行性能では、各種ミリ波レーダーとステレオマルチパーパスカメラ(SMPC)を組み合わせて検知した外部情報を解析し、安全性や快適性を高めるために活用する新しいドライバー支援システム「インテリジェントドライブ」を採用。S63 AMGシリーズに標準装備、S550 lomgにオプション設定となる世界初のサスペンションシステム「マジックボディコントロール」は、最大15m先までの路面状況をSMPCがチェックし、路面の凹凸に対応してスプリングストラットとダンパーのオイル流量を制御。ボディーに伝わるショックを最小限に抑えるほか、フラットな乗り心地を実現してくれる。また、足まわりの制御を利用して、発進や減速、コーナーリング時の姿勢制御も行い快適性を高める。

 また、安全運転支援システムの「レーダーセーフティパッケージ」に新機能を追加。ディストロニック・プラスでは車線と先行車両のモニタリングでステアリング操作のアシスト機能を追加、BASプラスとPRE-SAFEブレーキでは周囲の歩行者や道路上の物体を検知し、ドライバーに対する警告や衝突回避を支援するブレーキアシストなどを新搭載している。

S63 AMG 4MATIC longのパワートレーン透視図。585PS/430kWの最大出力と900Nmの最大トルクを発生するV型8気筒 5.5リッター直噴ツインターボエンジンにAMGが新開発したパフォーマンス志向の4WDシステム「AMG 4MATIC」を組み合わせ、0-100km/h加速を4.0秒でクリアする俊足を発揮してラグジュアリーセダン最速を自認する
「マジックボディコントロール」はSMPCで車両前方に路面の凹凸があると検知した場合、即座にサスペンションを制御して車両の上下動を抑え、ボディーに伝わる衝撃を低減させる
TFT液晶で構成されたメーターパネルには、夜間走行中にSMPCが歩行者や動物などを検知するとモニター表示を自動的に追加表示。赤く強調表示してドライバーに注意喚起する
エアコンに内蔵する「パフュームアトマイザー機能」では、グローブボックス内に設置した香料のリフィルからエアコンの風に乗せて車内にくつろぎの香りを放つS400 HYBRIDでオプション、それ以外のグレードは標準装備する
S63 AMG 4MATIC longのキャビン。フロントには優れたラテラルサポートを発揮する新開発のAMGスポーツシートを備え、ナッパレザーを使うシートやドアトリム表皮にはエレガントなダイヤモンドステッチが施される
S550 longのキャビン。オプション設定される「ショーファーパッケージ」ではリアシートからも助手席のポジション移動やヘッドレスト折りたたみが可能
S400 HYBRIDのキャビン。全車レザー内装となっており、インパネには最新の車内インフォテインメントシステム「COMANDシステム」の12.3インチワイドディスプレイを設置している
S550 longにオプション設定される「ファーストクラスパッケージ」のリアシート。左右独立式でアームレスト後端にはサーモスタット制御のクーリングボックスも備える
「ショーファーパッケージ」のリアシート。43.5度までリクライニング可能なエグゼクティブシートにはレッグレスト、フットレストなどを設定する

S550 long Edition 1

 1750万円で発売される特別仕様車のS550 long Edition 1は、外装色にダイヤモンドホワイト(9万6000円高)とアンスラサイトブルーを設定。ボディーにはAMGスポスタイリングパッケージのエアロパーツ、19インチのAMG 5ツインスポークアルミホイール、4輪ドリルドベンチレーテッドブレーキディスクなどを装着。フルレザー仕様の内装には、本革のdesignoサンバーストブラウンマートルウッドステアリング、designoサンバーストブラウンマートルウッドインテリアトリムなどを用意するほか、パッケージオプションの「リアセーフティパッケージ」「ショーファーパッケージ」などの装備を標準装着する。

AMGスタイリングパッケージのフロントスポイラーとサイド&リアスカートを標準装着するS550 long Edition 1。ボディーカラーはダイヤモンドホワイト
アンスラサイトブルーのS550 long Edition 1。Mercedes-Benzロゴ付ブレーキキャリパーやドリルドベンチレーテッドディスクを4輪に装備する
通常ではAMGモデル向けとなるダイヤモンドステッチ入りのフルレザー内装を採用
S550 long Edition 1では内装色がシルクベージュ、シートカラーがディープシーブルーとなり、designoサンバーストブラウンマートルウッドのインテリアトリムが装着される

S550 long Edition 1特別装備
(エクステリア)
・AMGスタイリングパッケージ(フロントスポイラー・サイド&リアスカート)
・19インチAMG5ツインスポークアルミホイール
・Mercedes-Benzロゴ付ブレーキキャリパー&ドリルドベンチレーテッドディスク(フロント・リア)
(インテリア)
・リアセーフティパッケージ(アクティブベルトバックル[後席]、SRSベルトバッグ[後席])
・ショーファーパッケージ(ショーファーポジションスイッチ、イージーアジャストラグジュアリーヘッドレスト[助手席・電動可倒]、フットレスト付エグゼクティブリアシート[助手席側後席]、ステアリングヒーター、シートヒーター・プラス[前席/後席]、ドアアームレストヒーター[前席/後席]、センターアームレストヒーター[前席/後席]、ドライビングダイナミックシート[前席]、マルチコントロールシートバック[前席/後席・マッサージ機能付]、リアエンターテインメントシステム[統合コントロール機能付])
・ステンレスアクセル&ブレーキペダル
・本革巻designoサンバーストブラウンマートルウッドステアリング
・フルレザー仕様(DINAMICAルーフライナー付)
・designoサンバーストブラウンマートルウッドインテリアトリム
・designoフロアマット
・designo Edition 1エンブレム(エクステリア/インテリア)

(編集部:佐久間 秀)