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写真で見る STI「BRZ tS」
(2013/10/25 00:00)
STI(スバルテクニカインターナショナル)の「BRZ tS」は、スバル BRZをベースにスポーティな仕様装備を施した車両だ。8月19日から発売が開始された同車だが、10月末日の出荷開始に伴い試乗車を撮影できた。
BRZ tSは、ベースとなるBRZのハンドリング性能をさらに極めることをコンセプトとして開発されたSTIのコンプリートカー。サスペンションやブレーキ、シャシーなどをチューニングし、内外装をSTI独自の仕様とした「BRZ tS」と、これにSUPER GT出場マシンをイメージしたパーツを追加した「BRZ tS GT Package」が用意される。
足まわりの主な変更点は、フレキシブルタワーバーフロント、フレキシブルドロースティフナーフロント、専用ダンパーとコイルスプリング、ピロボール付きリアサスペンションなどを追加。フレキシブルタワーバーフロントは左右からの入力に対しては突っ張るが、センターにあるピロボールによって上下と前後への力はいなす構造で、ボディー剛性を向上させながらしなやかな走りを実現する。
フレキシブルドロースティフナーフロントは床下のクロスメンバーと車体の左右フレームを繋ぐパーツで、フレームとクロスメンバーにテンションを掛けて引っ張る機能を持つ。これによってクロスメンバーのヒスやガタつきを抑制することが可能で、ステアリング操作に対する応答性を高めてくれる。また、フロントストラットを65mmほど下側に延長することで、フリクションを低下させつつ剛性を高めることに成功。これにより前後左右それぞれの剛性が20%上がっている。
ブレーキにはブレンボ製のベンチレーテッドディスクブレーキを採用。タイヤはミシュラン パイロットスーパースポーツを装着している。
このほか、今回の開発で隠し味的にこだわったポイントとして、ドライブシャフトの大径化が上げられる。元々28mmあるドライブシャフトを4mm太い32mm径としたパーツを新規開発。ねじり剛性が従来より20%向上しているという。これによってアクセルを踏んでからタイヤがトラクションを発生させるまでの一瞬の遅れが短縮され、ダイレクトな加速感が味わえるようになった。街中でゆっくり走っている状況から加速するときに発生するスナッチング的な振動も低減している。
「BRZ tS GT Package」では、SUPER GT出場マシンをイメージさせる装備としてブラック塗装された18インチアルミホイール、ドライカーボンリアスポイラー、レカロ製バケットタイプフロントシートが装備される。このレカロシートは国内向けとしては初めてサイドエアバッグを装備したものだ。
価格は「BRZ tS」の6速MTが349万円、6速ATが356万5000円。「BRZ tS GT PACKAGE」の6速MTが409万円、6速ATが416万5000円。合計500台(内GT Package仕様車は250台)が2014年3月9日まで限定販売される。