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首都高、2018年度に3号線(下り)に渋谷入口を新設し渋谷〜羽田空港を20分で接続

中央環状品川線の利便性を向上。王子南出入口は中央環状品川線と同じく今年度開通

首都高速道路 代表取締役社長 菅原秀夫氏
2014年6月4日開催

中央環状線などの首都高ネットワーク

 首都高速道路は6月4日、代表取締役社長 菅原秀夫氏による定例会見を開催した。首都高の定例会見は年3回行われており、今回は「大規模更新事業の進め方」「平成26(2014)事業年度事業計画の概要」「安心・安全への取組み」「環境への取組み」「技術コンサルティング事業の受注状況等」「調査・設計業務の契約手続きの見直し」「首都高速道路の技術に関する平成25年度(2013年度)の受賞」「高速道路料金の変更」「最近の通行台数状況」の9つのテーマで発表が行われた。本記事ではその中からいくつかピックアップしてお届けする。

大規模更新事業の進め方、平成26事業年度事業計画の概要

 大規模更新事業の進め方については、高速道路の更新財源を確保するため料金の徴収期間の満了日を、2050年から2065年へと15年延長する改正道路整備特別措置法が国会で成立したことを踏まえ、2050年までは建設債務を、それ以降の15年間については更新費をというイメージで償還を行っていく。

 首都高の更新計画としては、「首都高速道路構造物の大規模更新のあり方に関する調査研究委員会」の提言を受け更新計画の検討に着手。大規模更新・大規模修繕(概略)に必要な金額を約6300億円と見積もっている。

●建て替え・修繕に必要な費用は7900億円〜9100億円
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20130116_581808.html

 菅原社長は、「法律の改正を受けて、なるべく早く大規模更新に着手したい」と述べ、各地方自治体への手続きなどはあるものの、劣化の激しい1号羽田線東品川桟橋・鮫洲埋め立て部については、「来年度には着手したい」と語った。

更新計画
更新個所

 これには、2014年度開通する中央環状品川線が密接に関わってくる。中央環状品川線が開通することで、1号羽田線の品川桟橋部を通行止めにすることが可能となり工事に着手できるからだ。

 平成26年度(2014年度)事業計画もその中央環状品川線開通が大きな柱になっており、大橋JCT(ジャンクション)〜大井JCT間で作業は順調に進んでいるとの見通しを示した。この開通は、圏央道(首都圏中央連絡自動車道)、外環道(東京外かく環状道路)、中央環状の3環状の中で、最初の全面開通となる。中央環状線をさらに活かすため、3号渋谷線(下り)に渋谷入口を新設。場所は渋谷二丁目交差点近くとなり、渋谷出口(上り)のちょうど向かい側になる。

 これにより渋谷方面から郊外方向への移動が容易になり、中央環状線を使うことで渋谷〜羽田空港間20分(現在は35分)、渋谷〜池袋間15分(現在は30分)を実現する。

 そのほか中央環状線に王子南出入口を年度内に新設。これまでの王子北出入り口は首都高川口線(S1)・東北自動車道方面と接続していたが、王子南出入口の完成で5号池袋線・中央自動車道・東名高速道路方面と接続することができるようになる。

2014年度の事業計画
渋谷入口(下り)を新設
入口の配置
渋谷入口新設の効果
中央環状品川線の進捗
王子南入口新設

 そのほか首都高の今後の大きな変更としては、晴海線 晴海〜豊洲間開通(2015年度)、横浜環状北線開通(2016年度)、板橋熊野町JCT間改良(2017年度)、堀切小菅JCT間改良(2017年度)、小松川JCT新設(2019年度)、横浜環状北西線開通(2021年度)が計画および着手されている。

安心・安全への取組み、環境への取組みなど

 安心・安全への取り組みとしては、2013年度は年間目標5万5000件の補修・補強目標に対して約6万4000件の補修・補強を実施。2012年度末時点の累積未補修損傷約10万6000件は、2016年度末までの解消に向けて約3万9000件解消されているとのこと。笹子トンネルの天井板落下事故以降行った緊急点検において見つかった損傷については、速やかに対応すべきものについては補修は終わっているものの、そのほかのものについては5年以内に計画的に補修を実施していくとした。補修を行う点検員についても、講習会及び試験という現行制度に加え、技能確認による中間審査を義務づけ。点検技術の維持を図っていく。

 また、首都高では交通集中による渋滞が増加しており、その結果追突事故が増加。2013年度は1万1541件と、昨年度に比べて262件増加した。とくに埼玉大宮線(下り)では与野出口付近で出口滞留車両に追突する重大事故が3件発生し、2件は死亡事故となった。そのため、5月8日から与野出口付近の車線を2車線から1車線に絞る速度抑制対策を行った。これについては、約1割〜2割程度の速度低下が確認できているとのことだ。

 最近の通行台数については、1月が91万501台/日(前年同月比7.8%増)、2月が84万4077台/日(同9.6%減)、3月が99万337台/日(同0.5%増)、4月が93万2109台/日(同1.4%減)。1月は大雪がなかったため増加したものの、2月は大雪が降ったため減少。3月、4月については微増・微減であるとした。

埼玉大宮線(下り)の安全対策
環境への取り組み
技術コンサルティングの受注状況
海外におけるトピック
コンサルティングにおける受注実績
受賞案件
大橋JCTの受賞案件
論文受賞
高速道路料金の変更
各種割引
最近の通行台数

【お詫びと訂正】記事初出時、新規開設の渋谷入口(下り)を高樹町出口(上り)の向かいとしておりましたが、正しくは渋谷出口(上り)の向かいとなります。お詫びして訂正させていただきます。

(編集部:谷川 潔)