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メルセデス・ベンツ、初のプラグインハイブリッド「S 550 PLUG-IN HYBRID long」
ミリ波レーダーによる「部分自動運転」技術を活用したインテリジェントプラグインハイブリッド
(2014/11/25 15:36)
- 2014年11月25日発表
- 1590万円
メルセデス・ベンツ日本は11月25日、「S クラス」に追加モデルとして「S 550 PLUG-IN HYBRID long」を発表し、受注を開始した。価格は1590万円。納車開始は12月を予定している。
S 550 PLUG-IN HYBRID longは、パワートレーンに最高出力245kW(333PS)最大トルク480Nmを発生するV型6気筒 3.0リッター BlueDIRECTツインターボエンジンに、最高出力85kW(115PS)、最大トルク350Nmを発生するモーターを組み合わせ、システム出力として325kW(442PS)/650Nmを達成。V型8気筒レベルのパワーを実現したとする。
ボディーサイズは、ガソリンモデルのS 550 ロングと同様で、5250×1900×1495mm(全長×全幅×全高)。ホイールベースも同様の3165mmで、車重は150kg重い2330kgとなる。
搭載するバッテリーはリチウムイオンバッテリーで、充電は普通充電コネクターを備える。なお、バッテリー容量は公開されておらず、モーターのみの最大航続距離は33km、フル充電までの時間は4時間となっている。
走行モードとしては、基本となる「HYBRID」、極力モーターのみで走行する「E-MODE」、バッテリーの充電レベルを維持する「E-SAVE」、回生ブレーキなどにより充電を最大化する「CHARGE」の4つが選択可能となっている。
発表会においてメルセデス・ベンツ日本 代表取締役社長 上野金太郎氏は、水着のビキニは機能性を重視した自動車エンジニアのデザインであると紹介。最小の燃料で走るプラグインハイブリッド車は「レスイズモア」を体現していると語った。
このS 550 PLUG-IN HYBRID longのJC08モード燃費は13.4km/L。価格は1590万円でガソリンモデルのS 550 ロングに揃えたという(S 550 ロングのJC08モード燃費は10.5km/L)。価格は同価格だが、S 550 PLUG-IN HYBRID longでは自動車重量税、自動車取得税が100%減税となる免税車両となり、クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金として最大85万円が支給される。また、保証についても通常メルセデス・ベンツ車では3年間走行距離無制限保証のメルセデス・ケアが付属するが、S 550 PLUG-IN HYBRID longでは4年間延長して7年間の保証が付属する。
このS 550 PLUG-IN HYBRID longには、360度常に周囲を監視しつつ走行する「インテリジェントドライブ」を搭載。2つのカメラ、ミリ波レーダーセンサー、25GHzの短距離レーダーや77GHzの中・長距離レーダー等計6個のレーダーにより先行車両や横切る車両、対向車、歩行者を認識。アクセル、ブレーキ、ステアリングを自動でアシストする「部分自動運転」を実現している。
このインテリジェントドライブをS 550 PLUG-IN HYBRID longは、ゼロエミション走行の距離を極限まで伸ばすという「インテリジェントハイブリッド」として活用。EV走行時にこれ以上アクセルを踏むとエンジンを使ってしまう場合にアクセルペダルの抵抗を増してドライバーに知らせる「プレッシャポイント機能」、周囲を監視する機能によりドライバーに不要なアクセル操作を知らせる「ダブルパルス機能」を提供する。
上野社長は、発表会の最後に「来年後半にはCクラスにもプラグインハイブリッドを導入する」と語り、本国では「2017年までに10モデルを導入」「来年はプグインハイブリッドに限らずさらに新しいパワートレーンを搭載したモデルを次々に導入する」と、環境対応車を積極的に投入していくことを明らかにした。