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フォルクスワーゲン、東京モーターショーで電気モーターにシフトを宣言
2016年導入予定の新型トゥーラン、新型ティグアンを展示
(2015/10/28 18:37)
フォルクスワーゲン グループ ジャパンはブースに3台のPHEV、1台のEVを展示、パワートレーンの電気へのシフトを明確にアピールした。また、国内で発売予定の新型トゥーラン、新型ティグアンとパサートの追加モデルなども展示した。プレスカンファレンスではパワートレーンを電気にシフトする方針を発表した当人であるヘルベルト ディース氏自らが来日、今後の方針を語った。
クルマの電動化を強化すると宣言、PHEVやEVの展示をメインに
プレスカンファレンスでは、フォルクスワーゲン グループ ジャパン代表取締役のスヴェン・シュタイン氏が一連のディーゼルエンジン問題について「ご迷惑をご心配をおかけしたことをフォルクスワーゲン グループ ジャパンを代表して深くお詫び申し上げます」と頭を下げ、今後、信頼を取り戻すべく活動することと、フォルクスワーゲン グループ ジャパンが輸入したクルマには問題は一切該当しないことを強調、「お客様には安心してお乗りいただきたい」と述べた。
導入予定としていたクリーンディーゼルエンジンについては、今回の問題には該当しないエンジンではあるが、「導入は予定どおり行うが、導入時期については見直す」とし、慎重な姿勢を見せた。
一方、フォルクスワーゲン乗用ブランド取締役会会長の Dr.ヘルベルト ディース氏は今回の来日の理由を「フォルクスワーゲンブランドの製品や未来について、今、お伝えしなければならないから」と説明、東京の地でも「クルマの電動化を強化する」と宣言した。
ディース氏はフォルクスワーゲングループ各社のコンパクトセグメントに属するモデルやボディー構造に適応する「MEBエレクトリック ツールキット」について触れ、「すべてのボディに適合するだけでなく、最長500kmまでの電気走行が可能になる」と説明、フォルクスワーゲンの主力車種すべてにPHEVを搭載することを明言するとともに、フォルクスワーゲンブランドのフラッグシップモデル「フェートン」が完全な電気自動車になることもあらためて強調した。
「ティグアン GTE」をアンベール
ディース氏のパワートレーン戦略が語られた後でアンベールされたクルマはPHEVである「ティグアン GTE」。まだコンセプトモデルだが、2016年秋に日本導入される2世代目となる新型ティグアンをベースとしたPHEV車。
新型ティグアンはフォルクスワーゲングループのモジュラー化したプラットフォームであるMQB(モジュラー トランスバース ツールキット)をベースとした初めてのSUV。搭載可能なプラットフォームにはプラグインハイブリッドもそのひとつとして対応。ティグアンGTEは発進時には自動的にゼロエミッションカーとなり、ルーフの装着したソーラーモジュール日照量によって走行距離は変化する。太陽光だけで年間1000kmの走行が可能という。
また、通常のティグアンも展示している。ボディーサイズは4486×1839×1632mm(全長×全幅×全高)で、従来型に対して全長、全幅を拡大、全高は従来よりも33mm低くなっている。
新型「ゴルフ トゥーラン」
3列シートのコンパクトミニバン「ゴルフ トゥーラン」がフルモデルチェンジし、展示された。国内には2016年導入予定。MQBを採用していることが特徴。ボディサイズは4527×1829×1659mm(全長×全幅×全高)で従来よりもひとまわり大きくなりホイールベースも2,791mmへと拡大した。
室内スペースも拡大したほか、3名乗車の2列目シートは3名分それぞれにISOFIXに対応、チャイルドシートを3セット搭載可能としたことなどが特徴となっている。