SUPER GT第5戦「SUGO GT 300km RACE」リポート【イベント編】
「公開車検」「ピットウォーク」など参加型イベントを紹介

ピットウォークでは多くの人が楽しんでいた

2009年7月26日開催



 7月26日、宮城県柴田郡村田町にあるスポーツランドSUGOにおいて、2009 AUTOBACS SUPER GT第5戦「SUGO GT 300km RACE」の決勝が行われた。レースはGT500クラスでMOTUL AUTECH GT-R(本山哲/ブノワ・トレルイエ組)が、GT300クラスでHANKOOK PORSCHE(木下みつひろ/影山正美組)が優勝という結果になったのだが、詳細については別記事でリポートしているので、そちらを参照してほしい。ここでは、25日の予選日と26日の決勝日に行われたイベントの数々を紹介していきたい。

朝から行われた公開車検
 25日朝7時からは、公開車検が行われた。

 車検は参加車両のヘッドランプ、ブレーキランプ、ターンシグナルランプがすべて正常に動作するか、また、車速センサーが正しく装着されているかを、大会主催者がチェックするもの。検査員が各チームのピットに行って、車検を行うのだが、このときピットロードが一般に開放されていて、誰でも車検の様子を見ることができるので、「公開車検」なのだ。

公開車検の様子。ピットにタイヤを外されたマシンが並ぶ
ホイールハウスに潜り込んで車速センサーをチェックする灯火類が正常に機能するかどうかをチェックするチェックシートを確認する
車検を通った車両には合格証を貼る初音ミク号にはいつでも多数のファンが集まっていた車検の様子を見守るARTAの土屋圭市エグゼクティブ・アドバイザー

一度は経験しておきたいピットウォーク
 その名のとおり、「ピットウォーク」は普段立ち入ることのできないピットロードに足を運び入れることができる、大変人気の高いイベント。25日、26日ともピット以外にグランドスタンド前のコース上も開放され、大勢の人で賑わっていた。各チームのドライバーはレース前だというのに緊張感を出さずに、笑顔でサインや握手に応えていたのが印象的だった。また、レースに華を添えるレースクィーンを目前に見ることもでき、それも大きな魅力の1つ。

 そもそもコース内やピットロードを自身の足で歩くこと自体、なかなか体験できるものではない。また、ピット内で着々と各チームのメカニックらによりマシンコンディションが整えられていく様を間近に見るのも、このピットウォークの楽しみでもある。有料イベント(予選日が1000円で、決勝は1500円)ではあるが、それだけの価値がある内容だった。

ピットウォークが始まる前から長蛇の列ができていたグランドスタンド前のメインストレートも開放レースクィーンの記念撮影は、コース上で行われていた
GT300クラス、ミク号を走らせるStudie GLAD Racingチームのドライバー、田ヶ原章蔵選手(手前)と菊池靖選手GT300クラス、JIMGAINERチームの田中哲也選手(手前)と平中克幸選手GT300クラス、ARKTECH MOTORSPORTSチームの大井貴之選手(左)と谷川達也選手
GT300クラス、RACING PROJECT BANDOHチームの織戸学選手(中央)と片岡龍也選手(右)GT500クラス、LEXUS TEAM ZENT CERUMOチームの立川祐路選手(手前)とリチャード・ライアン選手GT500クラス、LEXUS TEAM SARDチームの平手晃平選手
GT500クラス、LEXUS TEAM PETRONAS TOM'Sチームのアンドレ・ロッテラー選手ロッテラー選手のパートナー、脇阪寿一選手GT500クラス、LEXUS TEAM KRAFTチームの石浦宏明選手
GT300クラス、aprチームの国本雄資選手AUTOBACS RACING TEAM AGURIのエグゼクティブ・アドバイザーの“ドリキン”こと土屋圭一氏もサイン攻め

 このほか、25日には子供だけが参加できる「KID'S WALK」も行われた。これは、先ほども述べたがピット内に多くの人が詰めかけるため、小さな子供たちが安全に楽しめるようにと考えられたイベント。しかも中学生以下は無料で参加できるという、嬉しい配慮がなされていた。

キッズウォーク開始前、談笑する塚越広大選手と土屋氏1分もかからずファンに囲まれる土屋氏ARTAのラルフ・ファーマン選手
AUTOBACS RACING TEAM AGURIチームの伊沢拓也選手TEAM YOSHIKI & 童夢PROJECTチームの道上龍選手TEAM YOSHIKI & 童夢PROJECTチームの木暮卓史選手
25日には小暮選手の誕生パーティも行われたNAKAJIMA RACINGチームのロイック・デュバル選手(左)と中山友貴選手TEAM KUNIMITSUチームの井出有治選手
KEIHIN REAL RACINGチームの金石年弘選手予選1位を取ったハセミスポーツでは長谷見監督も参加していたNISMOチームのブノワ・トレルイエ選手(右)と本山哲選手

各メーカーのブースが並んだイベント広場
 イベント広場では、各メーカーのブースでデモカーの展示やオリジナルグッズなどの販売が行われたほか、メインステージでドライバーによるトークショー、レースクィーンによるステージやミニコンサートなども行われた。無論、これだけでもレースファンには魅力的なものなのだが、プロ野球球団の東北楽天ゴールデンイーグルスのブースも出展されており、ここでは子供向けの施設などが設置され、遊び場として提供されていた。また、初の試みとして熱気球を空に浮べるイベントも行われ、先着順で決められた参加者は、普段見ることのない高さから会場を見渡していた。

GTドライバーによるトークショーも開催。左からGT300クラスに参戦するRACING PROJECT BANDOHチームの織戸学選手、Cars Tokai Dream28チームの吉本大樹選手、GT500クラスに参戦するKEIHIN REAL RACINGチームの塚越広大選手、HASEMI MOTOR SPORTチームの安田裕信選手空に浮いた熱気球東北楽天ゴールデンイーグルスブースには、子供たちが中に入って遊べる巨大な「クラッチバウンサー」が設置されていた
ARTA Projectのオフィシャルショップ。選手のサイン入りTシャツ・キャップ、ARTAオリジナルグッズなどが賞品として用意されたガラガラくじ、ARTA Garaiyaのホモロゲーション用車両の展示が行われていた
無限ブース。ホンダ「シビック TYPE R」「フィット」のデモカーを展示していた
NISMOブース。オリジナルTシャツやバックなどの販売や、スーパーGTに参戦する車両やドライバーの紹介を行っていたほか、2008年度に参戦した「XANAVI NISMO GT-R」も展示
日産「エルグランド 350ハイウェイスター ブラックレザーアーバンセレクション ハイパフォーマンススペック」を、ワークスカラーにした車両も展示していた

 大人から子供まで楽しめるスーパーGTの次戦は、8月22日、23日の日程で三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットで行われる。ぜひ現場に足を運んでレースのナマの迫力を、さまざまなイベントを楽しんで頂きたい。

(編集部:小林 隆)
2009年 7月 28日