ソニー、自律航法の精度を向上させた新nav-u「NV-U75V」「NV-U75」
静電タッチパネルの4.8V型ワイド液晶を搭載

ワンセグ搭載モデルのNV-U75V。ワンセグを搭載しないNV-U75もラインアップされる

2009年10月31日発売
オープンプライス



 ソニーは、nav-uシリーズのメインモデルとなるPND(Portable Navigation Device)「NV-U75V」「NV-U75」を10月31日に発売する。価格はいずれもオープンプライスで、店頭予想価格は、ワンセグを搭載するNV-U75Vが6万5000円前後、ワンセグを搭載しないNV-U75が5万5000円前後。

 NV-U75V/U75は、8GBの内蔵メモリーと4.8V型ワイド液晶(480×272ピクセル)を搭載するPNDで、「NV-U3V/U3」の後継モデルにあたる。nav-uシリーズとして、6.1V型ワイド液晶を搭載する「NV-U3DV」、3.5V型液晶を搭載する「NV-U3C」の中間に位置し、ソニーではメインスタンダードモデルと位置づけている。

 液晶パネルのサイズこそ同じだが、タッチパネルの方式を従来の感圧式から静電容量方式に変更。その特性を活かし、軽いタッチで操作が可能になるとともに、ベゼルもフラットなものへと変更された。

ワンセグを内蔵しないNV-U75。そのほかの機能はNV-U75Vと同一

 ビルの陰やトンネルなど、GPS非測位時の自律航法については、「POSITION plus G」が「POSITION plus GT」へと進化。2つのジャイロセンサーと、3軸加速度センサーに加え、車の動き算出アルゴリズムを新しいものとしたことで、累積距離精度を向上させるとともに、長いトンネルの走行時でも自車位置の更新が止まることがなくなったと言う。

 また、地図データに関しても、ゼンリンが持つすべての市街詳細地図(1335エリア)を収録。従来の機種に対して、10倍の面積をカバーする。VICSによる渋滞情報に関しては、別売のVICSビーコンユニット「NVA-VB8」(オープンプライス、店頭予想価格:2万円前後)によって光・電波ビーコン情報を取得可能なほか、新たに別売のFM VICS/ワンセグアンテナの「NVA-FV1」(オープンプライス、店頭予想価格:1万3000円前後)によって、FM VICS情報も取得可能となった。NVA-VB8、NVA-FV1をセットにしたVICS/ワンセグアンテナセット「NVA-VP1」(オープンプライス、店頭予想価格:3万円前後)も用意され、発売日はいずれも10月31日。

別売となるFM VICS/ワンセグアンテナのNVA-FV1左がNV-U75V/U75のクレードル、右が従来機種のNV-U3V/U3などのクレードル。一回り小さくなったクレードルは吸盤機能によって、手軽に取り付けられる。左の写真とは逆に、左がNV-U3V/U3などのクレードルの底面、右がNV-U75V/U75のクレードルの底面
VICSビーコンユニットNVA-VB8は、クレードルに取り付けることができ、システム全体をコンパクトに設置できる

 ユーザーインターフェースなど画面機能に関しては、2つの異なる縮尺の地図を同時に表示可能な2画面表示が可能になり、ガイド情報を画面隅に集約することで、より使いやすくなった。

 スポット情報は、電話番号検索を大幅に強化。従来ではタウンページの電話番号のみであったが、ハローページの個人宅電話番号を収録し、計3000万件の電話番号データや、約3500万件の住所データを収録している。そのほか、グルメ情報の「グルメぴあ」(約1万件)、ゴルフ場などの「ゴルフダイジェストオンライン」(約2300件)、遊園地施設などの「こどもと遊ぼう」(約1200件)、温泉情報の「全国立ち寄り湯温泉」(約200件)なども収録。Web地図「PetaMap(ペタマップ)」を利用して、スポット情報も追加できるようになっている。

 それらを活かす検索機能については、現在地の周辺情報検索に加え、目的地方向や目的地に近いスポットを検索できる最寄検索が追加され、より効率的に利用できるようになっている。

 マルチメディア機能に関しては、音楽コーデックでMP3/ATRAC/WMA/AAC/HE-AAC/リニアPCM、映像コーデックでMPEG4(Simple Profile)/MPEG4 AVC(Baseline Profile)/WMV/SVRが再生可能で、ビデオ解像度は480×272ピクセル。ソニーのBlu-rayレコーダーが持つ「おでかけ転送」機能にも対応し、メモリースティックDuoスロット経由でやり取りすることができる。

2画面表示。左が100mスケール、右が300mスケールで表示しているVICS レベル1表示。渋滞情報などが文字で表示されるVICS レベル2表示。渋滞情報などが図形で表示される
VICS レベル3表示。渋滞情報や工事情報が地図上に描かれるハイウェイルート案内時のサブマップ(左)。必要な情報がコンパクトに提供されるルート案内時の交差点案内表示。画面左上に案内情報が集約されている
交差点拡大図。中央にあるバーグラフにタッチすることで、縮尺変更が可能メニュー画面。シンプルな画面で分かりやすい目的地や、目的地に向かって進行中のルート近辺にあるスポットを検索できる最寄検索
ワンセグ再生画面(NV-U75Vのみ)音楽再生画面徒歩モード画面。徒歩モードでは専用アイコンも表示される

 また、Bluetooth経由でのハンズフリー通話も可能で、対応プロトコルはHFP。A2DPプロファイルにも対応しており、NV-U75V/U-75のワンセグ・ビデオ・音楽の音声をBluetooth対応カーオーディオから出力できる。

 電源は、DC12Vのシガー電源を利用可能なほか、内蔵バッテリーによって3時間(通常モード)/5時間(省電力モード)の持ち歩き使用が可能で、徒歩専用道を使ったルート案内の可能な徒歩ナビや、電子コンパス機能も備える。本体サイズは、141×17.5×88.5mm(幅×奥行×高さ)。本体重量は、NV-U75Vが約255g、NV-U75が約245g。

(編集部:谷川 潔)
2009年 9月 18日