ボルボ、「XC60」の500万円を切るエントリーモデル「T5 SE」
4気筒直噴ターボ+デュアルクラッチAT+FFモデル

XC60 T5 SE

2010年8月下旬発売
499万円



 ボルボ・カーズ・ジャパンは、コンパクト・クロスオーバーモデル「XC60 T5 SE」を、8月下旬に発売する。価格は499万円。右ハンドル仕様のみ。

 XC60は2009年8月に発売されたクロスオーバーモデル。クーペとSUVのスタイルを融合した4625×1890×1715mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2775mmのボディーに、フロントにエンジンを横置きする。

 これまでは224kW(304PS)/5600rpm、440Nm(44.9kgm)/2100-4200rpmを発生する直列6気筒DOHC 3リッターターボエンジンで、6速ATを介して4輪を駆動する「T6 SE AED」と、そのドレスアップモデルである「T6 R-DESIGN」がラインアップされていた。

 T5 SEはエンジンを直列4気筒DOHC 直噴ターボに、トランスミッションを6速デュアルクラッチAT「パワーシフト」に、駆動方式を2WD(FF)とし、価格を下げたエントリーモデル。5年間の保証とロードサイド・アシスタンスも付帯し、ライバルと見られるアウディQ5やBMW X3に価格で対抗する。

 なおこれまで「T5」は、5気筒エンジン搭載車のモデル名として使用されてきたが、今後はパフォーマンスの指標として使われる。

 エンジンの最高出力は149kW(203PS)/6000rpm、最大トルクは300Nm(30.6kgm)/1750-4000rpm。車両重量は1790kgで、ブレーキエネルギー回生システムの効果も相まって、10・15モード燃費が10.2km/L、JC08モード燃費が10.0km/Lとなり、平成22年度燃費基準+15%を達成した。

 ターボチャージャーは、ボルボとボルグ-ワーナー・ターボシステム、ベンテラー・オートモーティブズの共同開発によるもので、世界初の鋼板製タービンハウジング一体型マニホールドを採用した。鋼板製マニホールドは、小型のタービンでもピーク出力を保ったまま低回転でトルクを発揮でき、マニホールドとタービンの熱慣性を削減する効果があると言う。

 パワーシフトはV50、S40、C30などですでに実績のあるトランスミッション。ゲトラグとの共同開発によるもので、トルコンATから乗り換えても違和感のない、自然な感触を目指した。これにより、トルコンATから8%燃費が改善された。

T5 SEの直列4気筒DOHC 直噴ターボエンジン
鋼板製タービンハウジング一体型マニホールドを採用デュアルクラッチAT「パワーシフト」

 このほかのT6との違いは、ヒル・ディセント・コントロールがヒル・スタート・アシストに変わり、電動テールゲートとリアのウインドー5面のダークティンテッド・ガラスがオプションになること。ホイールは同じ18インチだがデザインが異なる。またインテリアはテキスタイルが標準となり、革内装はオプションとなる。

 30km/hまでの低速走行時に追突を防止する自動ブレーキシステム「シティ・セーフティ」、衝突の危険があるときにエアバッグやロードリミッター付きシートベルトの作動準備を始める「プリ・プリペアード・レストレインツ・システム」、横滑りに加え横転も感知する横滑り防止システム「DSTC」といった、XC60でデビューしたハイテク安全装備の数々はT5 SEにも標準で搭載される。また、前車との車間距離を自動的に維持する「アダプティブ・クルーズ・コントロール」、ドライバーの注意力散漫を警告する「ドライバー・アラート・コントロール」、車線逸脱警告「レーン・デパーチャー・ウォーニング」は、オプションの「セーフティー・パッケージ」で装着できる。

(編集部:田中真一郎)
2010年 8月 6日