ホンダ、ワゴンスタイルの「フィット シャトル」詳細
ハイブリッドモデルの燃費は「フィット ハイブリッド」同様30.0km/Lを達成

フィット シャトル ハイブリッド(手前)とフィット ハイブリッド(奥)

発売日未定
161万円~233万円



 東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の発生により発表が延期になっていた、本田技研工業の新型コンパクトカー「フィット シャトル」。詳細が明らかになったので、ここに公開する。価格は161万円~233万円で、発売日は未定。

グレードエンジン変速機駆動方式価格
15C直列4気筒SOHC 1.5リッターCVT2WD(FF)161万円
5速AT4WD178万5600円
15XCVT2WD(FF)165万円
5速AT4WD182万5600円
ハイブリッド-C直列4気筒SOHC 1.3リッター+IMACVT2WD(FF)181万円
ハイブリッド185万円
ハイブリッド スマートセレクション193万5000円
ハイブリッド ナビプレミアムセレクション233万円

 フィット シャトルは、直列4気筒SOHC 1.5リッターエンジンを搭載する15C、15Xと、直列4気筒SOHC 1.3リッターエンジンにIMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)を組み合わせたハイブリッドモデル(ハイブリッド-C、ハイブリッド、ハイブリッド スマートセレクション、ハイブリッド ナビプレミアムセレクション)の計6モデルをラインアップする。

 エンジンスペックは現行フィットと同様で、15C、15Xの搭載エンジンは最高出力88kW(120PS)/6600rpm、最大トルク145Nm(14.8kgm)/4800rpmを発生。

 ハイブリッドモデルは、エンジン最高出力65kW(88PS)/5800rpm、最大トルク121Nm(12.3kgm)/4500rpm。これに最高出力10kW(14PS)/1500rpm、最大トルク78Nm(8.0kgm)/1000rpmを発生するモーターを組み合わせる。

 10・15モード燃費に関しては、15C、15Xの2WD(FF)車が20km/L(4WDは16.4km/L)、ハイブリッドモデルが30km/L。現行フィットと比べて510mm長く、60~70kg重くなったにも関わらず、15C、15Xは同じエンジンを搭載するフィット15X(2WD)と同じ20km/L、ハイブリッドモデルもフィット ハイブリッドと同等の燃費を達成した。

 これは15C、15Xではエンジンフリクションの低減や、ボディー下部の空力パーツの採用による空気抵抗の低減、フロントブレーキキャリパーにパッドリターンスプリングを装備してブレーキが作動していないときの回転抵抗を低減したため。

 また、ハイブリッドモデルでは上記の内容に加え、モーター走行時に燃料ポンプと点火システムの作動を停止させるといった、ハイブリッドシステムの制御を高効率化させたことによって実現している。

ハイブリッドモデルは直列4気筒SOHC 1.3リッターエンジンとIMAを組み合わせ15C、15Xは直列4気筒SOHC 1.5リッターエンジン

 ボディーカラーはフィットと比べ3色少ないものの、グリーンオパールメタリック(ハイブリッド専用)、プレミアムオーロラジェイドパール、プレミアムホワイトパール、プレミアムブラキッシュパール、ミラノレッド、ポリッシュドメタルメタリック、ダークアンバーメタリック、アラバスターシルバーメタリック、タフタホワイトの全9色を用意。

グリーンオパールメタリックプレミアムオーロラジェイドパールプレミアムホワイトパール
プレミアムブラキッシュパールミラノレッドポリッシュドメタルメタリック
ダークアンバーメタリックアラバスターシルバーメタリックタフタホワイト
ハイブリッドモデルの専用装備
ハイブリッド スマートセレクション、ナビプレミアムセレクションおよび15Xはディスチャージヘッドライトを標準装備。そのほかのモデルはハロゲンタイプフォグランプはナビプレミアムセレクション、15X Lパッケージ装着車のみの装備メーカーオプションで用意されるスカイルーフ。前後935×左右720mmの大型ガラスを採用。プライバシーガラスと高熱線吸収/UVカット機能付きガラスの合わせガラスを採用し、紫外線や日射しをカットする。電動サンシェードも備える
15C(2WD)ハイブリッド-C
乗車定員

5名

サイズ(全長×全幅×全高)[mm]4410×1695×15404410×1695×1540
ホイールベース[mm]

2500

トレッド(前/後)[mm]1480/14651480/1470
重量[kg]11401190
エンジン直列4気筒SOHC 1.5リッター直列4気筒SOHC 1.3リッター+IMA
エンジン最高出力[kW(PS)/rpm]88(120)/660065(88)/5800
エンジン最大トルク[Nm(kgm)/rpm]145(14.8)/4800121(12.3)/4500
モーター最高出力[kW(PS)/rpm]-10(14)/1500
モーター最大トルク[Nm(kgm)/rpm]-78(8.0)/1000
燃料消費率(10・15モード燃費)[km/L]2030
燃料消費率(JC08モード燃費)[km/L]18.626
トランスミッション

CVT

サスペンション形式(前/後)

マクファーソン式/車軸式

タイヤサイズ

185/60 R15

 ボディーサイズは4410×1695×1540mm(全長×全幅×全高、4WD車の全高は1565mm)で、現行フィットと比べて510mm長く、15mm高いスリーサイズとなる。

 現行フィットと同様に、燃料タンクをフロントシート下に配置するホンダ独自のセンタータンクレイアウトを採用し、フラットな室内空間とした。室内サイズは、現行フィットよりも80mm長い1905×1415×1290mm(室内長×室内幅×室内高)となった。

 限られたスペースを有効利用するべく、ドアライニングを凹面形状にすることで横方向へのゆとりを広げたほか、フロントシートバック裏の形状を見直して後席乗員の膝まわりのスペースを拡大するなど、細かな工夫を施した。

 トランクスペースはフロア下に94Lのスペースが用意され、15C、15Xでは合計590L(荷室長は1020mm)の容量を確保。後席をダイブダウンさせれば1165L(荷室長は2000mm)まで拡大される。

 ハイブリッドモデルはフロア下にバッテリーなどIPU(インテリジェント・パワー・ユニット)が収められるため、フロア下のスペースは21Lになるものの、合計で517Lの容量を確保した。

 テールゲートの開口部については、開口最大幅1070mm、開口部荷室高865mmを確保したほか、狭い場所での荷物の積み卸しを考慮し、リアウインドーの傾斜を強めるとともにヒンジをより前方に配置することで、開閉に必要なスペースを抑えている。

インテリアデザインは乗ってすぐに感じられる上質感を追求したと言い、スウェード調ファブリックと合成皮革(グランスムース)を組み合わせたシートメッキパーツなどを随所に採用したほか、カラーはベージュとブラック×ブラウンの2色を設定(写真はベージュインテリア)
ベージュインテリア
ブラック×ブラウンインテリア
メーターリングやエアコンアウトレットなどにはメッキパーツが施されたほか、ステアリングなどに光沢のあるピアノブラック塗装のガーニッシュ類を採用し、上質な室内空間を演出する
ハイブリッドシステムは、モーター走行時の燃料ポンプ停止制御や点火システム停止制御を新たに採用し、高効率化が図られたECONモードにするとエンジンやトランスミッションを統合制御し、省エネ仕様になる。クルーズコントロール作動時も同様の制御が働くタッチパネル式の7インチワイドディスプレイを採用した「Honda HDDインターナビシステム」。フィット シャトルから適用される「リンクアップフリー」では、通信回線をソフトバンクの3G回線に変更し、より高速で広いエリアでのデータ通信が可能になった
ステアリングはチルト&テレスコピック調整が可能で、50mmの調整が可能な運転席ハイトアジャスターと合わせて最適なシートポジションを得ることができる頸部衝撃緩和フロントシートを全グレードに標準装備。そのほか、2WD車にはVSA(車両挙動安定化制御システム)を標準装備した
トランクルームは15C、15Xで合計590L(ハイブリッドモデルは517L)の容量を確保し、後席をダイブダウンさせると1165Lまで拡大される。
ラゲッジースペースまわりのユーティリティ装備

【お詫びと訂正】記事初出時、フィット シャトル 15C/15Xの燃費を誤って記述しました。お詫びして訂正させていただきます。

(編集部:小林 隆)
2011年 3月 28日